こんにちは、WELLMETHODライターの和重 景です。

室内で裸足になったとき、自分の足をよく見ると、指先の皮が剥けていたり、かかとがガサガサになっていたりしていませんか。

そのような症状が現れている場合、水虫の可能性があります。

近年、女性の水虫が増えているといわれています。

水虫に悩む女性が増えている理由の一つに、近年女性のライフスタイルが変化しつつあるということが挙げられます。

ここでは、なぜ女性の水虫が増えているのか、その原因や対策などについて詳しく解説します。

1. なぜ女性の水虫が増えている?

水虫は、一昔前までは父親や働き盛りの男性が発症しているようなイメージがありました。

それが現在では年齢を問わず、女性の間でも水虫が増えているというから驚きです。

まずは、なぜ女性の水虫が増えているのか説明していきます。

1-1. 働く女性が増え、1日中靴を履いている

水虫になりやすいハイヒールの足

近年では女性の社会進出が当たり前になり、働く女性が増えています。その場合、1日中靴を履いていることが多く、足先が蒸れるため水虫にかかりやすいのです。

また、男性は革靴やスニーカーといった靴が多いのに対し、女性の場合はパンプスやブーツなど、靴の内部に湿気が溜まりやすいデザインの靴が多いです。

くわえて日本はもともと高温多湿の国なので、通気性の悪いブーツなどを長時間履くことにより水虫に罹患しやすくなってしまいます。

しかも、女性はビジネスシーンにおいてストッキングを履いている方がほとんだと思いますが、これもまた水虫の原因になりやすいのです。

ストッキングは吸水性の悪いナイロン素材であり、長時間履くことで指先が湿りやすくなります。こうした要因もあり、水虫に罹患する女性が増えているのです。

1-2. ジムやサウナなどでもうつりやすい

水虫は、ジムやサウナ、試着室など、多くの人が裸足で利用する場所からうつってしまうことも多いです。

そもそも水虫はカビの一種である「白癬菌(はくせんきん)」によって発症します。

白癬菌は湿度の高いジメジメした場所に存在し、その場所を裸足で踏むことにより、皮膚から白癬菌が入り込んで罹患してしまうのです。

とくに注意したいのが、ジムの更衣室や温泉施設、飲食店での座敷などです。こうした施設を利用する女性も多く、気づかないうちに水虫になってしまうということもあるでしょう。

更衣室

1-3. 水虫の代表的な症状とは

ですが、そもそも自分が水虫かどうか判断ができない人もいるでしょう。

例えば、足のかかとはガサガサだけど、それは乾燥のせいでは? と思うかもしれません。

そこで行ってほしいのが、次の水虫チェックです。自分の足に当てはまる項目がないか確認してみましょう。

1.足の裏や指の間に痒みがある
2.かかとがガサガサして、白っぽい粉を吹いている
3.足の裏や指の間などに、小さな水ぶくれができている
4.指の間がカサカサしていて、皮がめくれている
5.爪が厚くなっていて、白や黄色に濁っている

1.の痒みにチェックが付いた上で、皮膚症状の項目が当てはまれば、水虫の可能性があります。
足白癬がなく、爪白癬のみの場合には、皮膚に痒みがなく、5.の爪の症状のみです。

該当する項目があったという方は、自分の水虫がどのタイプに当てはまるのか、次の解説を参考にしてください。

1. 趾間型(しかんがた)

水虫のなかでもっとも多いタイプです。

趾間型の水虫は、指と指の間が白くふやけています。症状が進むと、腫れ、ただれやかゆみが生じるようになります。放っておくと患部が赤くなり、ひび割れや患部がジュクジュクしたりといった状態になってしまいます。

趾間型水虫は、足の形にもよりますが、指と指がくっついて通気性が悪い部分が白くふやけるので、気になった方は自分の足をチェックしてみてください。

足の指

2. 小水疱型

小水疱型(しょうすいほうがた)水虫は、非常に強いかゆみを伴う水虫です。

土踏まずや指の付け根あたりを中心に赤い水泡ができ、強いかゆみが生じます。

我慢できないほどのかゆみの場合も多く、水虫のなかでは一番わかりやすい症状といって良いでしょう。

汗の管が詰まって起きる、「汗疱」や「異汗性湿疹」と区別がつきづらく、治療法が全く異なるため、皮膚科にて診断してもらうことをお勧めします。

3. 角質増殖型

水虫のかかと

角質増殖型の水虫は、足裏やかかと全体の角質層が分厚くなり、場合によっては、足のかかと部分を中心にひび割れが起きます。

ただ、かゆみや赤みが出るといった症状はないため、冬の間であれば乾燥との区別がつきにくく、水虫かどうか判断しにくい症状の上に、外用薬が効きづらく内服薬が必要になるため、皮膚科へ相談することがおすすめです。

4. 爪白癬(爪の水虫)

爪白癬は爪の水虫とも呼ばれ、爪が白や黄色に濁ったり分厚くなったりします。また症状によっては爪がもろくなり、剥がれてしまうこともあります。

爪白癬は足の水虫を放置したことにより、菌が爪に感染して発症してしまうことが多いです。

また、最近では、ペディキュアを長期間塗りっぱなしにすることで、内部で爪白癬が進行することもあります。

爪白癬は、自然に治ることはありません。
爪白癬が進行すると歩行中に痛みが生じたり、不潔になった爪の内側の皮膚に細菌が入り込み感染症を引き起こすといったトラブルも起きるので、放置せずに治療することが大切です。

2. 水虫が発症する原因

水虫を気にする女性

水虫が発症する原因は、カビの一種である「白癬(はくせん)菌」です。白癬菌が皮膚の角質に寄生することで、皮膚が硬くなったり、かゆみを生じたりと、さまざまな水虫症状を引き起こします。

ちなみに、白癬菌は足だけでなく、手や体、陰部にも感染することがあり、「体部白癬」や「陰部白癬」と呼ばれます。

カビの一種である白癬菌は、湿度が高くてジメジメしているところを好みます。

通常、手や体は汗でべたつくことはあっても、汗を拭いたり手を清潔にしたりすることで常に蒸れていることはありません。
陰部は、生理用品やおむつなどを使用する場合には蒸れやすくなります。

免疫機能が十分にある健康な人は、体部や陰部白癬にはかかりにくいものですが、基礎疾患があったり、高齢者で免疫が弱っている人は発症しやすくなります。

しかし、足は長時間靴を履いていることも多く、健康な人でも白癬菌が好む環境が整っています。そのため、白癬菌が住み着く場所の9割は足といわれており、これにより水虫が発症してしまうのです。

3. 水虫の治療方法

水虫は基本的に外用薬を塗ることで治すことができます。一昔前では、水虫は治すことが難しいともいわれていましたが、いまでは水虫に良く効く外用薬がたくさん開発されています。

また、水虫は罹患しやすい症状ですが、健康な人では、足を清潔にすればかかりません。

3-1. 24時間以内に足を清潔にすれば水虫にはかからない

足湯

水虫の原因である白癬菌は、肌に付着してから約24時間が経過しないと、皮膚には入ってこないといわれています。つまり、毎日しっかり入浴して足先をキレイに洗えば、水虫に罹患する可能性は少ないのです。

例えば、多くの人が利用する銭湯でのバスマット、ここにも白癬菌が潜んでいることは多いです。

そのような場所を利用した際は、家に帰って足先だけでもしっかりと洗って乾燥させることにより、予防することができます。

ただ、そもそも家のバスマットが汚れていたり、水虫に罹患している家族と共用で使っていたりすれば意味がありません。

また、疲れているからといって白癬菌がついたまま入浴せずに眠ってしまっても、水虫になってしまうリスクは高くなるでしょう。

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3-2. 市販の薬で治ることも多い

水虫の多くは、正しい使い方をすれば市販の外用薬で治せます。

とくに一番多い水虫である趾間型(しかんがた)と、かゆみを伴う小水疱型の水虫の場合は、市販の外用薬で治ることが多いです。

ドラッグストアなどでは数多くの水虫薬が売られています。市販の水虫薬のタイプは大きく分けて2種類あり、クリームタイプかジェルタイプの「塗り薬」と、広範囲にわたっていっきに薬を噴射できる「スプレータイプ」があります。
通常、1日1回、足を清潔にした後に、塗布や噴霧をします。

薬を選ぶときは「使いやすさ」と「殺菌力の強さ」を基準とし、肌が弱い人の場合は「刺激が少ない軟膏タイプ」を選ぶと良いでしょう。

3-3. 角質増殖型と爪の水虫は病院がおすすめ

病院

しかし、水虫のなかでも判断が難しい「角質増殖型」と爪の水虫である「爪白癬」の場合は、外用薬での治療が効きにくいため、病院で治療しないと完治は難しいものです。

角質増殖型の場合、外用薬が効果的でない場合には、内服薬を検討します。
また、硬くなった角質を柔らかくする必要もあるのですが、自分で角質を削ったりするのは良くありません。

爪白癬は、特に外用薬が効きづらかったのですが、最近では、浸透力の高い外用薬「クレナフィン」や「ルコナック」が開発され、処方が可能になっています。
治療効果としては内服薬に劣るため、完治を目指す場合には内服薬の処方を行うことが一般的です。

内服薬としては、イトラコナゾールとテルビナフィンの2種類があります。
それぞれ内服の方法や期間が違います。

イトラコナゾールは、毎日1日1回内服する薬です。
足白癬では1~2ヵ月、爪白癬では6ヵ月間継続します。

テルビナフィンは、パルス療法といって、連日の内服を1週間継続し、3週間休薬するという方法を3回繰り返します。

完全に爪が生え変わるまでは、経過をみますが、足の爪が生えるスピードは遅いため、通常、完全にキレイになるまでは、半年〜1年かかります。
副作用がある薬剤のため、内服期間中は、血液検査を月1回行い、副作用として肝機能の異常や白血球などの減少がないかを確認しながら慎重に投与します。

市販薬を1ヵ月以上使っても症状が改善しない場合は、医療機関に相談するようにしましょう。

4. 水虫治療の注意点

一般的に足白癬と呼ばれる足の水虫の治療は、基本的に外用薬を1日1回はしっかりと塗ることです。シンプルな治療法なので、とくに注意点はないようにも思えます。

しかし、足のケアとして自分で角質を削ったり、爪の状態がおかしいのにペディキュアを塗ったりすることは注意が必要です。

足の裏の皮が分厚いのは、体重がかかる部分を保護するためであり、ヤスリなどで削るのはやめましょう。
削ると皮膚を守ろうと、かえって角質が分厚くなってしまうことがあります。

また、爪の状態がわかりにくくなるペディキュアも、爪に異常が見られる場合は控えたほうが良いでしょう。

そして、薬の塗り方にもコツや注意点があります。ここからは、水虫治療の注意点について説明していきます。

4-1. 症状が改善しても2〜3ヶ月以上薬を塗る

白癬菌は肌内部の角質層まで潜んでいることが多く、数ヶ月継続しないと菌を死滅させることができません。

水虫が軽症の場合、薬を塗って数日経つと状態が良くなることもあるでしょう。

しかし、そこで薬をやめてしまうと、角質の奥に潜む白癬菌が表面に出てくることもあり、また同じような症状を繰り返してしまいます。

外用期間は、趾間型や水疱型で、少なくとも2〜3ヶ月以上。
角化増殖型は、6ヶ月以上が必要とされています。

水虫の薬

4-2. 薬は広い範囲に塗る

水虫薬は、足の広い範囲に塗ることが大切です。
例えば、趾間型の場合も、趾間だけでなく、足の裏全体に外用します。

実際にかゆみや肌トラブルがあるのは1カ所だけでも、白癬菌は足全体に広がっている可能性もあります。症状のある箇所を中心に、広い範囲に薬を塗るようにしましょう。

また、塗る際には足を清潔にし、きちんと乾燥させることも大切です。

お風呂などでしっかりと足の指の間を洗い流し、患部の水分をしっかりと拭き取ります。そのあと皮膚が乾いていることを確認してから薬を広範囲に塗りましょう。

趾間型で指の間がふやけている場合に、外用薬によってかぶれが起きる場合もあります。この場合は、炎症がおきて症状が悪化してしまいますので、外用を中止して、皮膚科受診をし、一時的に炎症を抑える外用薬に切り替えてもらう必要があります。

4-3. 日頃からうつさない、うつされない生活を心がける

水虫の原因である白癬菌は、裸足になったときにポロポロと落ちていることも多く、簡単に他人へうつしてしまいます。

それらを予防するためには、次のようなことを心がけましょう。

・水虫を罹患している家族とのバスマットやバスタオルは別にする
・銭湯など利用した際には、帰宅後にしっかりと足先を洗う
・毎日同じ靴を履くのは避け、日頃から水虫にならないよう気を付ける

水虫は同居している人からバスマットなどを通じて感染することが多いです。自分の足だけでなく、家族の足が健康であるかどうかチェックしてみるのも良いでしょう。

5. 水虫は他人ごとじゃない! まずは自分の足ケアをしよう

足をケアする

水虫は簡単に感染しやすい厄介な病気です。

また同じ靴を履き続けたり、蒸れたブーツを履き続けたりすることで、症状が悪化することも多いです。

しかも水虫は罹患してすぐにはわかりづらく、皮が剥けたりかゆみが生じたりすることで、はじめて水虫だと気付くことがほとんどです。

他人にうつさないためにも、まずは自分が水虫に罹患しないことが重要です。
そのためには、毎日同じ靴を履かない、丁寧に足を洗うなどの小さな心がけの積み重ねが大切です。

日頃の足先への気遣いが、水虫を予防することにつながります。

監修医:桐村里紗

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和重 景

【ライター】

主に、自身の出産・育児やパートナーシップといった、女性向けのジャンルにて活動中のフリーライター。
夫と大学生の息子と猫1匹の4人暮らし。
座右の銘は、「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」。

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医師

桐村 里紗

【総合監修医】
tenrai株式会社代表取締役医師
愛媛大学医学部医学科卒。
臨床現場において、生活習慣病から在宅医療、分子栄養療法やバイオロジカル医療を用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。「ヘルスケアは、カルチャーへ」というコンセプトを掲げ、ヘルスケアの「意味」を再定義し、様々なメディアでの発信やプロダクト監修を行っている。
ニオイ評論家としてフジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」などメディア出演多数。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~口臭と体臭の化学』(光文社新書)ほか多数。

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