こんにちは、WELLMETHODライターの廣江です。

「食べたものは肌に直結する」。

このようなニュアンスの言葉を聞いたことがある人は多いかもしれません。

私たちの体は、食べ物から栄養を摂り、その栄養はさまざまな部分に直結しています。

例えばバランスの取れていない偏った食事を続けていたり、胃腸に負担がかかるほど食べ過ぎたりしたときに、肌が荒れ、顔がガサガサになってしまった経験のある人もいるのではないでしょうか。

美しい肌を作るには、やはりバランスの取れた食事が大切です。

ただ、そうはいっても忙しい現代、なかなか一汁三菜といった整った食事を作るのは難しいでしょう。

そのため、手っ取り早く肌に良い食べ物だけを摂りたい、と考える人もいるかもしれません。

果たして、一番肌に良い食べ物とは一体何なのでしょうか。

今回は肌にとって良い食べ物とは何か、美肌にとって必要な栄養素は何かについて、詳しく紹介します。

1.健やかな肌をつくるために必要な栄養素とは

美肌食材

肌に良い食べ物を紹介する前に、まずは美肌を作ってくれる栄養素について見ていきましょう。

肌はさまざまな細胞を含み、分裂を繰り返して形成されています。

そのため、単にビタミンやコラーゲンを摂れば良い、という単純な話ではありません。

肌を構成するあらゆる素材は、全て、栄養素からできています。肌の機能もまた、栄養素によって保たれています。十分な量と質の高いものを食べないと、肌は劣化して当たり前です。

美しい肌を保つためには、次に紹介する栄養素を、バランス良く摂取することが大切です。

1-1.ビタミン類

美肌作りをサポートしてくれる栄養素に、まずはビタミンがあります。

さまざまな種類のあるビタミンですが、とくに美肌をサポートしてくれるのは次の6つのビタミンです。

ビタミンA:肌のターンオーバーを促進し、乾燥トラブルを防ぐ働きがあります。
ビタミンC:コラーゲンの合成に必須のビタミンであり、抗酸化力を発揮します。
ビタミンE:肌細胞の原料となり抗酸化力を発揮することから、皮膚細胞の老化を防ぎ、皮脂を良い状態に保ちます。
ビタミンB群:総合力で肌を美しく保ちます。
ビタミンB1:皮膚や粘膜の健康を保ち、糖代謝を促すことから、糖化による老化を予防する働きもあります。
ビタミンB2:皮脂のバランスを調整し、皮膚や粘膜の健康を保ちます。

なかでもビタミンA・C・Eは「ビタミンエース」とも呼ばれ、抗酸化力を発揮するビタミン群です。

肌の大敵に紫外線がありますが、その紫外線老化から皮膚を守ってくれる効果が期待できます。

1-2.ミネラル類

ミネラル類にもいろいろな種類がありますが、代表的なものが「鉄」と「亜鉛」です。

鉄や亜鉛は、体内における酵素の活性に不可欠であり、抗酸化酵素に必須です。

鉄分は貧血を改善するイメージが強いですが、それ以外にもビタミンCと共にコラーゲンの合成に必要であり、シミの予防にも役立ちます。

1-3.タンパク質や脂質

タンパク質(アミノ酸)は、コラーゲンや酵素の原料として必須です。

肌代謝や構造を維持するために欠かせないので、美肌のためには積極的に摂りたい栄養素です。

また細胞の原料となる脂質には、オメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸がありますが、オメガ6系脂肪酸は現代人がとり過ぎている上に炎症を起こす原因になります。積極的にとりたい脂質は「オメガ3系脂肪酸」を指します。
オメガ6系脂肪酸:オメガ3系脂肪酸=4:1程度が理想的とされています。

オメガ3系脂肪酸は、細胞膜の原料であり、細胞機能を改善する働きがあります。

具体的な食材は2章で詳しく紹介しますが、サバなどの青魚やクルミなどに含まれます。

さんま

1-4.コラーゲンやセラミドなど

コスメ用品などに含まれているコラーゲンやセラミドも、摂取することで美肌効果を高めます。

コラーゲン:タンパク質の一種であり、ゼラチンを加熱し低分子化され、コラーゲンペプチドの状態で摂ったり、胃で消化されてペプチドになると、消化管から吸収されることがわかっています。

真皮層にあるコラーゲンを増やしたい場合は、その合成に必要なタンパク質とビタミンC、鉄も一緒に摂ると効果的です。

セラミド:皮膚の潤いを守るための細胞間脂質です。

サプリメントなどから経口摂取すると、肌の保湿力を高めたり、バリア機能を高めたりする効果を期待できます。

コラーゲンやセラミドはクリームなどで肌に塗るイメージがありますが、経口摂取することで体の内側から美肌作用をサポートしてくれます。
特に、コラーゲンは高分子なので、皮膚表面に塗布してもターゲット層である真皮には届きません。

最近は保湿作用を表示できる機能性表示食品として注目されています。

▼医師推奨|身体が喜ぶ癒しのスープ「ボーンブロス」

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2.健やかな肌をつくるためには栄養バランスが重要

健やかな肌をつくるためには、栄養をバランス良く摂取することが大切です。

情報のなかには「これを食べれば肌に良い」といったことも見聞きしますが、そもそも一つの食べ物を摂ったところで、必ずしも肌が美しくなることはありません。

1章で紹介したように、肌に良い栄養素がわかると、おのずとそれらの栄養をバランス良く含む食材が肌に良いことがわかります。

それを踏まえた上で、どのような食材が肌にとって良いのか、具体的に見ていきましょう。

2-1.肉、魚、卵

料理のメインで使われることの多い、肉・魚・卵には動物性タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養が主に含まれています。

天然の魚の油は、必須脂肪酸のうち、炎症を抑えるオメガ3系脂肪酸が多く含まれています。

肉 魚 卵

肉・魚・卵などのメイン食材は、日ごろから積極的に摂りたい種類です。

またレバーやウナギ、卵や乳製品には水溶性のビタミンB群も含まれているので、皮膚や粘膜を健康に保つことが期待できます。

また肉を選ぶ際、種類によっては過度な動物性脂が含まれていることもあります。一般的な家畜の肉には、炎症を起こしやすいオメガ6系脂肪酸も多いため、なるべく控えたい脂です。鶏の胸部分など、脂身が少なくタンパク質の多い箇所を選ぶよう心がけましょう。

2-2.水溶性ビタミンの多い野菜や果物

野菜や果物

豊富なビタミン類が含まれている野菜や果物、キノコ、海藻も、毎日積極的に摂りたい食材です。

野菜と果物

上記の果物や野菜に含まれているビタミンは、水溶性なので水に溶けやすく熱に弱いという特徴があります。

そのため、水洗いをする際はなるべくサッと洗い、生のまま食べるようにしましょう。

生食できないブロッコリーなどは、栄養が逃げないよう蒸して調理するのがおすすめです。

また野菜や果物はファイトケミカルとも呼ばれ、体内からの紫外線対策効果が期待できます。

日焼けによる肌トラブルを防ぐためにも、彩りの良い野菜や果物を毎日食べるようにしましょう。

残留農薬の心配がなく食べられるオーガニック食品を選ぶとさらに安心です。

▼【医師解説】紫外線の強い夏こそ摂りたいファイトケミカル

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2-3.食物繊維の豊富な海藻やキノコ類

海藻類やキノコには豊富な食物繊維が含まれています。

またわかめやひじき、めかぶといった海藻類には豊富なミネラルも含まれているので、積極的に食事に取り入れましょう。

海藻 きのこ

これらの食物繊維の多い食材は、お通じを改善し、腸内環境を整える働きがあります。

とくに海藻類は鉄分やビタミン類の含有量も豊富なので、美肌をサポートしてくれる食材として注目されています。

2-4.豆製品

豆腐や納豆などの豆製品も、美しい肌をサポートする働きがあります。

豆製品

数ある食材のなかでも、大豆製品は美しい肌を保つために必要な栄養素が豊富に含まれています。

とくに納豆はプロバイオティクスと呼ばれる発酵食品でもあり、腸内環境を整えてくれます。

また大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た作用があり、腸内細菌の働きでエクオールに転換されることで活性が増し、更年期の不安定な症状緩和が期待できる成分として知られているだけでなく、皮膚の水分保持をしてくれる働きもあります。

2-5.発酵食品

シンバイオティクス

発酵食品はプロバイオティクスと呼ばれ、腸内環境を整える働きがあります。

シンバイオティクス

便秘や下痢など、腸の調子の悪さは肌荒れを招く恐れがあります。

健やかな肌を保つために、毎日発酵食品を食べて腸内環境を整えるようにしましょう。

またプロバイオティクスである発酵食品は、プレバイオティクスである食物繊維が多い野菜や海藻類、豆類、オリゴ糖などと一緒に摂取するシンバイオティクスの食事法を取り入れることで、腸内環境が整っていきますので、毎日意識するように心がけていきましょう。

▼腸内細菌が健康を左右する! 腸を整える“シンバイオティクス”という食事法のすすめ

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2-6.コンビニで買える肌に良い食べ物とは?

忙しくて毎日の食事はついコンビニになってしまう、そういった方には、次のような食材を購入するのがおすすめです。

・ナッツ類
・海藻サラダや惣菜の活用
・納豆や豆腐などの大豆製品

コンビニでいつもおにぎりやパン、ジュースを選んでしまうといった方には、上記のような食材に変えてみるのもおすすめです。

ビタミンEが豊富なアーモンドなどのナッツ類もコンビニで買えます。最近は無塩の素焼きナッツが小分けで売られていることも多いので、小腹がすいたときのおやつにもピッタリです。

ナッツ

そして前述しましたが、大豆製品はぜひ取り入れてほしいところ。

いつものおにぎりを納豆巻きに変えるなど工夫してみましょう。

またビタミン豊富な野菜は食事のたびに取り入れてほしい食材です。

コンビニのサラダは、塩素消毒と水にさらすという工程を繰り返しているために、自宅で野菜を切って食べるほどの栄養素はとれないと考えましょう。水溶性のビタミン、ミネラル類は流れでています。サラダの中でも、海藻やキノコのトッピングがあるもの、またひじき煮やおからなどの惣菜を加えるなど工夫しましょう。

▼コンビニランチ派に栄養失調リスク!美と健康のための回避法とは?【医師解説】

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1.肌に悪い食べ物は?

肌に悪い食材 スナック菓子等

肌に良い食べ物がある一方で、やはり肌に悪い食べ物というのもあります。

とくに糖質や脂質が高い以下のような食べ物です。

・チョコレート 
・スナック菓子 
・脂質や糖質がたっぷり入ったケーキなどの洋菓子 
・フライドポテトやからあげなど大量の揚げ物 
・アイスクリーム 

それでも上記のような食材を、つい食べたくなることもありますよね。

そんなときは、例えばチョコレートならカカオ含有量の高いダークチョコレートを選び、アイスは全部食べないで2分の1パックにとどめるなど、脂質や糖質を過剰に摂らないようにしましょう。

3.栄養が足りていないときはサプリメントもおすすめ

サプリメント

バランスの良い食事を作る時間がない、忙しくてつい1食抜いてしまうなど、食事だけで美しい肌を作るのは難しいと感じる方もいるかもしれません。

そんなときはサプリメントを利用するのもおすすめです。

必須栄養素でありながら食事だけでは不足しがちな、ビタミンやミネラル類は、不足すると肌機能が正常に保てなくなるため不足は禁物です。マルチビタミン・ミネラルの形でベースサプリメントとして補うと良いですね。

また、必須栄養素ではありませんが、例えば肌のハリをサポートしてくれるセラミドは、食事から摂るのはなかなか難しい成分です。

そんなときセラミドが配合されたサプリメントを摂れば、肌ツヤの改善も期待できます。

3-1.おすすめはWELLMETHOD(R) ニュートリコスメ

サプリメントのなかには、肌の保湿力を高めてくれる「こんにゃくセラミド」が配合されたものがあります。

WELLMETHOD(R)のニュートリコスメは、飲むセラミドにより内側から肌の乾燥をサポートしてくれる優れモノ。

また美容作用として有名なコエンザイムQ10、各種ビタミン類、体を温める効果のあるしょうがエキスも配合されており、飲みやすいサイズになっているのも魅力です。

肌を美しく保つためには普段の食事や規則正しい生活が重要です。

それでも肌にハリがない、カサツキが目立つといった場合は、このような保湿作用を表示できる機能性表示食品を取り入れてみるのも良いでしょう。

▼美しい人は始めてる「ニュートリコスメティクス」という新習慣

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4.美しい肌を作るには生活習慣の改善も重要

美しい肌を作るには、栄養バランスの摂れた食事のほかにも、生活習慣を整える必要があります。

当然ながら、ストレスが続いたり睡眠不足が続いたりしてしまうと、肌の状態は悪化します。美肌のための生活習慣は、とくに次の2つを心がけましょう。

4-1.質の良い睡眠を取る

睡眠 熟睡する女性

睡眠不足が続くと肌荒れする、これは多くの方が経験済みでしょう。

睡眠不足で肌荒れが起こる原因はさまざまありますが、そのうちの一つに「成長ホルモンの分泌低下」があります。

成長ホルモンには皮膚細胞を構成するたんぱく質を合成する働きがあり、肌のダメージを修復する役目があります。

しかし睡眠不足が続くと、睡眠中の成長ホルモンの分泌が妨げられ、肌のダメージ修復力が低下します。

これにより角質層の水分が減るなどして、吹き出物や乾燥肌につながってしまうのです。

普段からなるべく7時間はしっかり眠るよう意識し、夜更かしをしないようにしましょう。

▼【医師が解説】“良質な睡眠”をつくるために毎日やるべき習慣・やめるべき習慣

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4-2.ストレスをためない

ストレスは美肌の大敵です。

ストレスが溜まると、コルチゾールというホルモンが分泌され、代わりに女性ホルモンであるエストロゲンの分泌を低下させてしまいます。

エストロゲンは「美人ホルモン」とも呼ばれ、コラーゲンの生成を助け、美しい肌を作り上げる手助けをしてくれる大きな存在です。

ゆらぎ世代の女性は何かとストレスの溜まりやすい年代です。

普段から質の良い睡眠を心がけ、適度な運動をし、自分の好きな趣味を持つなどして、ストレスをためないよう心がけましょう。

▼【医師監修】女性ホルモンを増やすにはバランスが鍵!いつまでも美しく保つための7つのケア

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5.肌に良い食べ物とは多くの食材をバランス良く食べることが大切

美肌食材 バランスの取れた食事

この食べ物は肌に良い、そんなニュアンスの言葉をよく聞きます。

しかし実際にはその食べ物ばかりを食べても美肌になるわけではなく、他の食材をバランスよく組み合わせることが大切です。

まずは自分が普段食べている食事を振り返り、今回紹介した健やかな肌をつくるための栄養素で、足りないものはないか考えてみましょう。

また、なかなかバランスの良い食事を作れない、栄養は足りていると思うけれど肌荒れが気になるといった場合は、セラミドなどが配合されたサプリメントを取り入れてみるのもおすすめです。

これからも美しい肌をキープするために、まずは食事の見直しと、ストレスを軽減できるような日常生活を意識しましょう。

この記事の監修は 医師 桐村里紗先生

【医師/総合監修医】桐村 里紗
医師

桐村 里紗

総合監修医

・内科医・認定産業医
・tenrai株式会社代表取締役医師
・東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 道徳感情数理工学講座 共同研究員
・日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属

愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。

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著作・監修一覧

  • ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
  • ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
  • ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
  • ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
  • ・「解抗免力」(講談社)
  • ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)

ほか

廣江 好子

【ライター】

美容・健康ライター。
ダイエッター歴○十年から脱却した、美を愛するアラフォー健康オタク。
趣味は料理と筋トレ。

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