皆さま、こんにちは。
医師で予防医療のスペシャリスト・桐村里紗です。

「普段何食べてるの?」というご質問を良く頂くことから、私自身が普段作っている“シンバイオティクス料理”とレシピをご紹介します。

有用菌自体を含む発酵食品などの「プロバイオティクス」と腸内の有用菌のエサになる「プレバイオティクス」。これを組み合わせたのが、「シンバイオティクス 」です。
腸内環境は、人を育む土壌ですが、その土壌を改良するのが、シンバイオティクス料理です。

普段のレシピをちょっと工夫することで、腸が圧倒的に元気になりますよ。

1.おこげが美味しいゴボウの酒粕煮

ごぼうの酒粕煮

今日は、ご飯もお酒も両方すすんでしまう、超簡単で優秀なシンバイオティクス料理「ゴボウの酒粕煮」をご紹介します。

食物繊維といえば!なイメージ通り、水溶性食物繊維も非水溶性食物繊維も豊富に含む「ゴボウ」と、発酵食品でありながら食物繊維のように働くレジスタントプロテインを含む栄養豊富な酒粕の組み合わせです。

味噌で味付けてちょっぴりおこげを作ると、香ばしくて、ついついご飯をお代わりしたくなるのが玉に瑕。

1-1.材料(2人前)

1.ゴボウ 1本分程度
2.酒粕 50〜80g
3.味噌 大さじ半分程度
4.だし汁 カップ1杯程度(ゴボウがひたひたになるくらい)

1-2.作り方

1.ゴボウを洗い、5mm程度の幅で斜め切りにする
2.ゴボウがひたひたになるくらいまでのだし汁で煮る
3.だし汁が沸騰したら味噌と酒粕を溶きいれる
4.中火で煮詰める
5.煮汁が減り鍋底に軽いおこげができたら火を止める
6.器に盛り付けて出来上がり

酒粕の分量は、少なめではサラッと、多めではトロッとします。
お好みで。

おこげなしでも美味しいですが、軽く焦げ目がついた味噌と酒粕はとんでもなく美味しいので、おすすめです。
最初は、火にかけていたことを忘れてうっかり焦げ目がついたのですが、以来、こちらの方が美味しいので、「あえて」のおこげにしています。

余った酒粕は小分けにしてラップし、密閉袋に入れて冷凍保存すれば1年ほど持ちます。

1-3.シンバイオティクス化のポイント

1.酒粕はシンバイオティクスで高栄養

酒粕

酒粕は、「カス」ではなく、お宝食材です。
酒粕は、酒米を麹、酵母で発酵させたもろみを絞った後に残るものです。

原料である酒米と比べて、食物繊維やタンパク質の含有量が増加している上に、麹と酵母の発酵によって栄養素が生み出されています。
アミノ酸や有機酸、ビタミンやミネラル類、それに麹や酵母の菌体成分も残り、第3の腸活食品として注目の「バイオジェニックス」でもあります。

▼【医師解説】第3の菌活?発酵食品が「生きて」腸まで届かなくても効果的な秘密

https://wellmethod.jp/biogenics/

豊富な栄養素のために機能性も高く、多くの機能性が報告されています。

・コレステロール抑制作用
・血圧降下作用
・認知症予防作用
・肝障害抑制作用
・血栓溶解作用
・免疫機能調整作用
・美肌作用 
・便秘解消作用   他

腸内環境

注目なのは、含まれるタンパク質が難消化性であること。
「レジスタントプロテイン」と呼ばれるこのタンパク質は、食物繊維のように働く「プレバイオティクス」です。
腸内環境を改善することはもちろん、コレステロールを抑制し、肥満を解消する働きがあります。

※参考「醸協」vol.107(5)2012

2.食物繊維を摂るならやっぱりゴボウ

ごぼう

食物繊維といえば!なイメージのあるゴボウですが、イメージ通り、水溶性・非水溶性食物繊維いずれもが豊富です。

茹でたゴボウは、100gあたり、食物繊維を6.1g(水溶性食物繊維:2.7g、非水溶性食物繊維:3.4g)。

ゆでたごぼう

ゴボウ1本は、細さによりますが、100〜200gほど。
太めのものを1本使い、2人で食べれば、1人100gほどのゴボウが食べられることになります。

食物繊維摂取推奨量は、成人男性で20g以上、成人女性で18g以上。
でも、平均で毎日4gほど不足しているしているとされています。

普段の料理にゴボウを加えると、この不足分を十分に補うことができますね。

1-4.栄養を活かす調理の工夫

きんぴらごぼう

1.ゴボウのポリフェノールを活かすには?

ゴボウは、高い抗酸化作用があり、クロロゲン酸というポリフェノールの一種を豊富に含みます。
ゴボウをアク抜きすると水が黒くなるのは、このクロロゲン酸の色です。
栄養的にアク抜きは特に不要です。

そして、特に皮の部分に豊富に含まれているので、まず、洗いゴボウではなく、皮の残った土つきゴボウを買うこと。
さらに、包丁の背で皮をこそげ落としてしまわず、たわしなどで土だけ落とすようにして、なるべく皮を残す方がベターです。

クロロゲン酸には、抗酸化作用のほかに、代謝を高めて脂肪を蓄積しにくくする効果や血糖値の抑制や脂肪肝の抑制作用があります。

切って断面が黒くなる野菜にはクロロゲン酸が含まれていますので、その他、ジャガイモやりんごなどにも。また、コーヒーにも豊富です。

ごぼう

簡単に作れて美味しい上に、シンバイオティクス&バイオジェニックスな優秀おかず「ゴボウの酒粕煮」。
ぜひ、これから定番おかずに加えてくださいね。

この記事の執筆は 医師 桐村里紗先生

【医師/総合監修医】桐村 里紗
医師

桐村 里紗

総合監修医

内科医・認定産業医
tenrai株式会社代表取締役医師
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属

愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。

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著作・監修一覧

  • ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
  • ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
  • ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
  • ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
  • ・「解抗免力」(講談社)
  • ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)

ほか