こんにちは、WELLMETHODライターの廣江です。

女性なら一度は「便秘」を経験したことがあるのではないでしょうか。

便秘は美容の大敵ともいわれています。便秘が続くことで肌が荒れたり、体重が減りにくいなど、悩ましい出来事も起りますよね。

また、便秘が続くと体調そのものが悪くなることも多いです。

何日もお通じがないと、お腹が張ったり、腹痛が起こったりします。早くお通じが来てほしいと思っても、なかなか自分でコントロールできないというのが便秘の厄介なところです。

便秘にはさまざまな原因がありますが、慢性的な便秘の場合、腸内環境が乱れていることが考えられます。

今日は、自分の便秘のタイプや原因は何か、そして便秘解消につながる腸内環境の整え方について詳しく紹介します。

1.自分の便秘の原因は何? まずは便秘のタイプをチェック

便秘に悩む女性

便秘にはいろいろなタイプがありますが、大きく分けると「急性便秘」と「慢性便秘」の2つがあります。

急性便秘は、普段はお通じがいいのに、急に便秘がちになる、というタイプです。

もう一方の慢性便秘は、普段からお通じが悪く、いつもお腹が張っていたり、排便のタイミングが来なくて悩んでいるというタイプです。

ちなみに便秘には明確な定義はないものの、一般的には「週に3回以上の排便がないこと」と考えられています。

ただ、2~3日に1回程度の排便であっても、出す便の量が適切で、排便後に残った感じがなく、お腹がスッキリすることができれば便秘ではないといえます。

反対にお通じの回数がしっかりあっても、お腹に便が残っている感じがあったり、いつもお腹が張っていたりする場合は、便秘の症状があるともいえます。

こうした症状が続く場合は、腸内環境を整えるなど、自分でできる対策をしたほうが良いでしょう。

1-1.生活の変化などで多い急性便秘

急性便秘は、いつもなら快適にお通じがきているのに、生活環境の変化などが原因で一時的に便秘になってしまう状態です。

多くはストレスや食生活の変化によって、急性便秘になってしまうのですが、なかには恐ろしい病気が隠されていることもあります。

この頃、急に便秘がちになったという人は何が原因なのか、次に紹介する条件に該当するものがないかチェックしてみましょう。

1.急性「一過性便秘」

ストレスを抱える女性

一過性便秘は生活環境や生活リズムが急に変わったり、食生活の急激な変化が原因で起こるタイプの便秘です。一過性便秘を引き起こす主な原因は、以下ようなことが考えられます。

・ダイエットを始めた
・暴飲暴食をした
・引っ越しや転勤などを経験した
・トイレタイムが急に持てなくなった
・ストレスが溜まり緊張状態が続いている

ダイエットや引っ越しなど、いままでとは異なる環境下になると、一時的に便秘を起こしやすくなります。これは普段の食事を食べないことで腸内環境が乱れたり、慣れない環境でストレスが増加することが原因です。

健康な状態であれば、便意を感じる時間はだいたい決まっています。例えば、朝起きて食事をしたら、必ず便意があるなど、自分の適切なタイミングがあります。

便意は、排便を起こすための「排便反射」が起きることで感じますので、そのタイミングでトイレに行くとすんなりと排便ができます。

ところが、仕事のシフトが変わるなど、普段便意を感じていた時間にトイレに行けなくなると、リズムが狂ってしまい便秘になってしまいます。

ストレスと消化器の動き、腸内環境は密接に関連しており、精神状態が消化器に影響することで一時的な便秘を引き起こすことがあります。ただし、こうしたことが原因で起こる一過性便秘は、原因となった変化に適応するにつれ便秘症状も改善されることが多いです。

▼【医師解説】ストレスと腸の関係性

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2.急性「器質性便秘」

急性便秘のなかで気を付けたいのが、病気が原因で引き起こされてしまう「器質性便秘」です。器質性便秘の症状は次のようなものがあります。

・これまで経験したことのないような腹痛がある
・普段の生活をしているのに突然便秘になった
・便の形状が極端に長細い、厚みがなくて平な形をしている
・嘔吐や腹痛がある
・便に血が混じっている

急性器質性便秘の場合、その多くは腹痛や血便など、普段とは異なる症状が現れます。

あまりにも急激な腹痛を伴う場合は、その原因としては腸捻転(ちょうねんてん)など、緊急を要する状態の可能性もあります。

また、腸閉塞(ちょうへいそく)といった病気が隠されていることもありますが、腸閉塞の一つの原因としては、進行性の大腸がんも疑わなければなりません。上記のような症状が出た場合は、早めに病院を受診しましょう。

1-2.悩んでいる女性が多い慢性便秘

慢性便秘は、普段からお通じの回数が少ない状態です。暴飲暴食や生活の変化といった要因がないケースも多く、例えば「ヨーグルトを意識して摂っているのにお通じがない」などと悩んでいる女性もいます。

慢性便秘の原因はさまざまありますが、腸内環境を改善することで慢性便秘を改善できることもあります。

まずは病気が原因の慢性便秘の症状と、自分で改善できるタイプの慢性便秘について解説します。

1.通院が必要である慢性「器質性便秘」

病院

慢性の器質性便秘は、大腸ポリープなどの病気が原因で排便が起きないことが多いです。以下ような症状が該当する場合は、すぐに病院を受診しましょう。

・生活習慣を改善しても一向に便秘が改善されない
・これまで経験したことのない腹痛を感じることがある
・便に血が混じったり、腹痛や嘔吐がある
・便の形状が異常に細長かったり、平らだったりする

慢性器質性便秘が起きる主な病気として、大腸がんや大腸ポリープがあります。これらのガンやポリープが腸内にできると、腸管が細くなることで便秘になったり、便の形に異常が生じたりします。

また、女性の場合は子宮筋腫が原因で慢性的な便秘になるケースもあります。いずれにせよ健康診断を定期的に受け、何をしても便秘が改善されないといった場合は病院へ相談してみましょう。

▼実は発症しやすい婦人病子宮筋腫とは

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2.女性に多い慢性「機能性便秘」

慢性の機能性便秘は、便秘のなかでも最も多く見られるタイプです。お腹が張って便が溜まっているのはわかるけれど、激しい腹痛や血便といった症状はないため、便秘をそのまま放置してしまう人も多いです。

慢性の機能性便秘には大きく3つのタイプがあります。例えばよくトイレに行くのを我慢してしまう、といった人は「直腸性便秘」の可能性があります。

これまでの生活習慣と便の状態などを振り返り、自分の慢性便秘がどのタイプが見極めましょう。

1.直腸性便秘

水を飲む女性

直腸性便秘は、便が直腸まで送り出されているにもかかわらず、便意が生じなくなってしまう便秘です。直腸性便秘になってしまう原因は次のようなことがあります。

・トイレに行くのを我慢することが多い
・便が固くて排便するときに辛い
・水分をあまり摂らない

直腸性便秘はトイレを我慢することで便が固くなり、固くなった便を排便することが辛いからトイレを我慢するといった、悪循環が原因であることも多いです。排便反射が起き便意を感じているのに無視し続けると、そのうち便意を感じなくなってしまいます。

まずは便が柔らかくなるよう、水分や食物繊維をこまめに摂ってみましょう。

その上で、毎日時間を決めて、便意を感じなくても必ずトイレに行き、踏ん張ってみることです。1〜2週間程度続けるうちに、排便反射を回復でき、便意が回復してきます。

2.弛緩性便秘

弛緩性便秘は、腸全体の動きが悪く、便を送り出せないことが原因で起こる便秘です。

大腸の動きは年齢を重ねるとともに弱くなるので、ゆらぎ世代の人が抱える便秘も弛緩性便秘であることが多いでしょう。この便秘は加齢の他にも、次のような原因もあります。

・ダイエットで食事を減らしている
・運動不足で筋力が落ちている

ダイエット中に便秘が起きることは多いのですが、理由としては食事の量を減らすことで食物繊維が不足することが考えられます。便秘の改善には、ある程度の量の食物繊維を摂ることが欠かせません。

3.けいれん性便秘(過敏性腸症候群)

けいれん性便秘は、コロコロとした鹿のような便が出ることが特徴です。主な原因はストレスであり、次のような人が該当します。
過敏性腸症候群の人は、このタイプの便秘になります。

・真面目で几帳面なタイプ
・便秘だけでなく下痢トラブルもある
・緊張するシーンでお腹が痛くなりやすい
・食後にお腹が痛むことがある

けいれん性便秘は大腸の動きが不規則になることで起きる症状です。仕事で大きなストレスを抱えることにより起きる場合も多いですが、慢性的な寝不足が原因で自律神経が乱れ、便秘や下痢を繰り返してしまうこともあります。

また、過敏性腸症候群の場合は、高い確率で小腸内異常増殖症候群(SIBO:シーボ)を合併しています。
この場合は、次章でお伝えする、腸活に良い食物繊維や有用菌の摂取が逆効果になる可能性があるため、除去食が必要になります。

詳しくはこちらをご参照ください。

▼【医師解説】腸活が逆効果になる腸内フローラの異常「SIBO(シーボ)」の原因と対策

https://wellmethod.jp/sibo/

【医師解説】腸活が逆効果になる腸内フローラの異常「SIBO(シーボ)」の原因と対策

2.腸活で慢性的な便秘を解決しよう

以上のように、便秘にはいろいろなタイプや原因があります。ただ、悩んでいる人の多くは慢性的に続く便秘であり、はっきりとした原因がわからない機能性便秘であることが多いです。

便秘は腸の動きを正常にすることで改善できる場合もあります。そのためには、腸内環境を整えることがポイントです。ここからは、腸内環境の整え方について詳しく解説していきます。

2-1.ポイントは有用菌とそのエサになる食物繊維

腸内環境を整えるには、納豆などの発酵食品である「有用菌」を摂取することと、その有用菌のエサとなる「食物繊維」を摂取することが重要です。

有用菌は善玉菌とも呼ばれ、腸内環境を整えるためには重要な役割を持っています。腸内には有用菌の他にも、悪玉菌と日和見菌という細菌がいて、この3つの細菌バランスがうまく腸内で共存することにより、腸内環境が整います。

有用菌を摂取するにはヨーグルトが有名ですが、納豆やぬか漬けといった日本古来の発酵食材にも有用菌はたくさん含まれています。こうした有用菌そのものを摂取できる食材を「プロバイオティクス」といいます。

1.有用菌を摂取できるプロバイオティクス

甘酒

プロバイオティクス食品は有用菌そのものを摂取することができる食材であり、具体的には次のようなものあります。

・納豆
・キムチ、ぬか漬け
・甘酒
・味噌
・塩こうじ
・ヨーグルト など

有用菌にはビフィズス菌や乳酸菌が含まれる他、酢酸菌、酪酸菌などがあります。酢酸菌や酪酸菌は、体に摂り入れることで免疫力や新陳代謝を高める「短鎖脂肪酸」を分泌します。

日本古来の発酵食品を積極的に摂り入れることは、腸内環境を整えるだけでなく、体の健康を維持することにも役立ちます。

2.食物繊維は「プレバイオティクス」として役立つ

海藻サラダ

腸内環境を整えるためには、有用菌とそのエサになる「食物繊維」が重要です。有用菌のエサになって有用菌自体を培養できる食品のことを「プレバイオティクス」食品といい、食物繊維やオリゴ糖が当てはまります。

食物繊維には水溶性と、非水溶性の2種類があります。水溶性食物繊維の食材は

・イモ類
・キャベツや大根などの野菜
・リンゴやプルーンなどの果物
・かんきつ類
・海藻類

などがあります。水溶性食物繊維は食べることで直接大腸まで届き、有用菌のエサとなって腸内環境を整えてくれます。同時に、有用菌が水溶性食物繊維を食べて分泌した腸内代謝物のうち、短鎖脂肪酸は、腸の上皮細胞の栄養になり、腸管の運動を促進して便秘の改善に役立ちます。

そして非水溶性食物繊維の食材は

・未精製を中心とした穀類
・豆類
・ゴボウ、ニンジンなどの根菜類

などがあります。非水溶性食物繊維は、直接有用菌のエサにはならないものの、腸内に届くことにより常在細菌が育ちやすい環境を作ってくれます。

にんじん

便のかさを増す働きもあります。その分、水分をたくさん含むので、水分摂取をしっかりしないと逆に便秘になることもあります。

水溶性食物繊維・非水溶性食物繊維ともに、腸内の常在細菌をバランスよく生息させる役割があります。これらの食物繊維を毎日食べることで腸内環境が整い、便秘の改善につなげることができるのです。

2-2.シンバイオティクスで便秘を改善させよう

便秘を改善させるには、腸内環境を整えるために有用菌を含む「プロバイオティクス食品」と、その有用菌や腸をサポートしてくれる「プレバイオティクス食品」を摂取することが大切です。

そして、この2つを組み合わせて摂取することを「シンバイオティクス」といいます。日頃からシンバイオティクスを意識した食事を取れば、次第に腸内にいる細菌のバランスが整い、便秘だけでなく下痢や腹痛といったお腹のトラブルも軽減される可能性が高いのです。

2-3.腸活でストレスが軽減されることも

腸脳相関

便秘の原因は「ストレス」の場合もあります。近年の研究によると、ストレスが胃腸に影響を与えるだけでなく、逆に「腸から脳へ作用する」ということもわかってきました。これを「腸脳相関」といいます。

腸内細菌のバランスが崩れてしまうと、メンタルや脳機能が変化することもわかっています。腸内細菌の多様性が低下すると、ストレス耐性が低下したり、抑うつ状態が引き起こされたりするのです。

日頃のイライラがなかなか解消できないという方は、まず腸内環境を整えることから始めてみてはどうでしょうか。シンバイオティクス食品を意識して取り入れることにより、腸内細菌のバランスが取れ、結果的にストレスや便秘が軽減される可能性もあります。

▼【医師解説】「心に効く腸活」メンタルを強化する「サイコバイオティクス」

https://wellmethod.jp/psychobiotics/

「心に効く腸活」メンタルを強化する「サイコバイオティクス」【医師が解説】

 

3.便秘改善には腸内環境を整えることから始めよう

ひまわり畑

便秘に悩んでいる人はたくさんいます。そのため、世の中にはお通じを改善するための情報が溢れています。

しかし、便秘は腸の機能性が原因で引き起こされることが多く、腸内環境が整うようなサポートをするだけで改善されることも多いのです。

まずは、腸内環境を整えるシンバイオティクスの食事法に切り替え、プラスアルファでツボ押しや運動を取り入れるなど、これまでの生活のリズムをできることから取り組んでみてはいかがでしょうか。

▼便秘を解消する5つのツボとなりにくい体をつくる食事法

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便秘を解消する5つのツボとなりにくい体をつくる食事法

便秘が改善されると、日常生活が思う以上に快適になります。

悩んだときはぜひ、有用菌を含む食材である発酵食品と、食物繊維を意識して摂ってみましょう。今日から積極的に腸活に取り組み、慢性的な便秘の改善を目指しましょう。

監修:内科医 桐村里紗

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廣江 好子

【ライター】

美容・健康ライター。
ダイエッター歴○十年から脱却した、美を愛するアラフォー健康オタク。
趣味は料理と筋トレ。

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医師

桐村 里紗

【総合監修医】
tenrai株式会社代表取締役医師
愛媛大学医学部医学科卒。
臨床現場において、生活習慣病から在宅医療、分子栄養療法やバイオロジカル医療を用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。「ヘルスケアは、カルチャーへ」というコンセプトを掲げ、ヘルスケアの「意味」を再定義し、様々なメディアでの発信やプロダクト監修を行っている。
ニオイ評論家としてフジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」などメディア出演多数。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~口臭と体臭の化学』(光文社新書)ほか多数。

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