二重顎を撃退! 三大要因「たるみ」「姿勢」「舌」を鍛えるトレーニング6選
こんにちは、WELLMETHODライターの和重 景です。
先日、写真に写った自分の横顔を見て衝撃が走りました。
いつの間にか「二重顎」になっていたんです。
毎日、鏡を何回も見ているのに気づきませんでした。
朝の身支度、トイレ、入浴など鏡を見る機会は多いはずなのに。
思い返してみると鏡を見る回数は多いけれど、いつも正面からしか見ていなかったのです。
ショックではありますが、写真に写った自分の顎はたるんで首と顎の境目がぼんやりしていました。
しかし、これが現実。
現実を受け止めながらも、やはり気になります。
諦めるわけにはいきません!
そこで、二重顎になったことを悩んでいるより、改善するためのトレーニングの実践をはじめました。
すると数ヵ月後、周りから「痩せた?」「顔がすっきりしたね」と言われることが増えたのです。
もちろん私たち40代は、仕事や家事などに忙しく、自分にかけられる時間は限られています。
筆者が行った二重顎解消法は、自宅でもできる「たるみ・姿勢・舌」にアプローチするトレーニングです。
今回は、二重顎になる原因とその解消に効果的なトレーニングについて、詳しくご紹介します。
目次
1.二重顎になる原因は?
二重顎になる原因はさまざまな視点から考えられます。
原因が一つの場合もあれば、いくつかの要因が重なっている場合もあります。
1-1.肥満
若い人が二重顎になっている場合は、肥満が原因になっていると考えられます。太ってしまうと、体だけではなく顔周りにも脂肪がついてしまいます。
顔周りに脂肪がどんどん蓄積されていくと、首にも脂肪がついてしまうので二重顎となってフェイスラインがぼやけてしまいます。
肥満が原因となっている場合は、ダイエットを行うことで二重顎は解消されます。
副腎など内分泌臓器に代謝異常の疾患がある場合や、ステロイドホルモン内服中も、体重の増加や顎周り中心に脂肪がついたりすることがあります。この場合は、ホルモン分泌が適正に治療されたり、疾患が改善してステロイドホルモンの内服を中止することで、自然に軽快していきます。
1-2.たるみやむくみ
たるみやむくみも、二重顎を引き起こす要因の一つです。
たるみは、加齢による筋肉の衰えにより、顔の筋肉が脂肪を支えることができなくなることで生じます。
また、コロナ禍によりマスクを常に着用することで表情筋を使う機会が少なくなり、顎のたるみを加速させる可能性があります。
一方むくみは、血液やリンパの流れが悪くなることで起こります。流れが悪くなると、体内の水分をスムーズに排出できなくなるため、むくみが生じます。
むくむことで、顔が一回りも二回りも大きくなることで、結果として二重顎になってしまうのです。
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1-3.姿勢が悪い
二重顎を改善するためには、正しい姿勢を意識することが大切です。
姿勢が悪いと見た目の印象に影響を与えるだけなく、血液やリンパの流れが悪くなるため、むくみやすくなったり、たるみやすくなり、二重顎の原因となります。
1.スマホ首
スマートフォンを長時間使う人は顔が前に出たり、首の骨が一直線に伸びた状態になる「スマホ首」になってしまう可能性があります。
頭は体重の約10%の重さがあるといわれており、スマホ首になってしまうとその重さがそのまま首にのしかかっている状態となります。
そうなると首に大きな負担がかかり姿勢が悪くなり、肩こりや二重顎の原因となってしまうのです。
https://wellmethod.jp/straightneck/
2.猫背
また、普段から猫背の場合は巻き肩(左右の肩が前方内側へ入り込んだ状態)になり、頭が前方に出て首が縮んでしまいます。
これにより、顎の方に脂肪が溜まってしまい、二重顎の原因につながります。
1-4.舌の筋力の低下
二重顎と舌は関係がないように思うかもしれませんが、深い関わりがあるのです。
本来、舌表面は口を閉じた状態では上顎に触れた状態にあります。
しかし舌の筋肉である舌筋が衰えてくれると、次第に、前歯に舌先が触れるようになり、さらに衰えが進むと、舌が下顎のほうに下がってきます。
舌を動かす舌根筋群は顎下にあり、これが衰えることで、顎にたるみが生じるため、二重顎になりやすい状態となります。
リンパの流れも悪くなるため、むくみやすくもなります。
1-5.顎まわりの筋肉が緊張している
顎を下から支える内側翼突筋(ないそくよくとつきん)が食いしばりの癖などによって緊張すると、口が開けづらくなったり顎の動きが制限されてリンパの流れが停滞してしまいます。
そうした状態が続くと、筋肉のたるみやむくみが起きて、二重顎になってしまいます。
これらを解消するためのトレーニング法は、次章以降で詳しく解説していきます。
2.二重顎を解消する方法その①たるみ撃退「顔トレーニング」
たるみを解消するためには、口周りの筋肉を鍛えるトレーニングが有効です。
2-1.あいうえお体操
口を「あ・い・う・え・お」と大きく開き、顔の筋肉を鍛える体操です。それぞれの口の動きを10秒間ずつキープしていきます。
1. 「あ」:顎を限界まで開くために、口を縦に大きく開き、「あ」の形にします。
2. 「い」:首筋が出ることを意識しながら、大きく口を横に開いて「い」の形にします。
3. 「う」:唇を前に突き出し、「う」の形にします。
4. 「え」:口を横に大きく開き、舌を出して「え」の形をつくります。
5. 「お」:ほうれい線を伸ばすイメージで、口を大きく縦に開いて「お」の形にします。
それぞれ、しっかりと顔の筋肉が動いていることを意識しましょう。表情筋に負荷をかけることで、たるみにアプローチできます。
はじめはそれぞれ10秒間ずつですが、徐々に時間を延ばすようにしましょう。
3.二重顎を解消する方法その②姿勢を正す「首トレーニング」
前章で触れましたとおり、スマートフォンやパソコンを長時間使う人は、顔が前方に出てしまう「スマホ首」になりやすく、むくみやたるみによる二重顎を引き起こしやすくなります。
▲ストレートネックのチェック法。左側がスマホ首になっている状態で、右側が正常な状態
正しい姿勢は、耳と肩が一直線になっています。ですので、これを普段の生活の中で意識するだけでも二重顎の予防や改善に役に立つといえます。
ここでは、姿勢を正すための、「首」のトレーニングを2つご紹介します。
3-1.頚椎関節を緩ませて首をゆるやかなカーブに戻すエクササイズ
毎日スマートフォンを長時間使う方で二重顎に悩んでいる方は、もしかすると「スマホ首」が二重顎を招いている可能性が考えられます。
ここでは、スマホ首を解消するためのエクササイズをご紹介します。
1. 姿勢を正し、目線を正面に向け顎を引きます
2. 身体の位置は動かさず、頭とあごを軽く前に出しましょう
3. あご先に手を軽く当てて、そのままあごを後方へ押し戻します
1〜3を3回繰り返します
ポイントは、顎をしっかり押し戻すことです。
最初慣れるまでは繰り返し何度も行うと返って筋を痛めてしまうことがあるので、気持ちがよいと感じる箇所にとどめながら伸び縮みの動作をしましょう。
一回に何度も繰り返し行うよりも、隙間時間などにこまめに行うことが効果的です。
3-2.首の「浅い」ところにある筋肉(胸鎖乳突筋)を鍛えるエクササイズ
正しい姿勢をキープするためには、首の筋肉を鍛えることも大切です。
首の筋肉を鍛えて、重い頭を支えながら正しい姿勢をキープできるようにしましょう。
1. 肩を動かさずに、首だけゆっくりと上を見上げます
2. そのまま顎を突き出して5秒キープします
3. 口を「い」の形にし、5秒キープします
ポイントは、顎を出したときに首の皮が引っ張られているの感じるくらい突き出すようにしましょう。入浴時など血行が良くなっているときに行うと、肩こりの解消にもつながります。
4.二重顎を解消する方法その③舌の筋力を鍛える「舌トレーニング」
1章では、舌筋が衰えることで下顎の方に舌が下がり、二重顎になるとお伝えしました。
しかし、「舌が下がったくらいでそんなに影響があるの?」と思いますよね。
舌の重さがどれくらいあるかあまり知られていませんが、実は厚みのあるステーキ肉1枚分に相当する約200gもあるのです。
毎日この大きな舌を意識的に動かしている方は、少ないと思います。
毎日200gの舌が下顎の方に下がったままでいると、二重顎になってしまうのはなんとなく想像ができるのではないでしょうか。
また舌を鍛えると同時に、顔の角度を変えたり、口を大きく開いたりすることで顔全体の表情筋を鍛えることにもなり、小顔効果も期待できます。
それでは二重顎に深く関わる舌筋を鍛えるトレーニングをご紹介します。
4-1.簡単・舌ストレッチ
隙間時間にいつでもできる簡単な舌ストレッチです。
1. 頭のうしろで両手を組み、顎を上に引き上げます
このとき、首前方の筋が伸びるのを感じられるくらいしっかり引き上げましょう
2. 顎を上げた状態で、舌を前方や上方に向かって伸ばします
上に伸ばすときは、舌先を鼻先につけるくらいの気持ちで伸ばすのがコツです
3. 舌を伸ばした状態で1~1分半キープします。胸を張って、腕を体のうしろで組むようにするとより効果的です。
口の中で舌を前後に動かすストレッチも追加して行いましょう。
口を閉じた状態で舌を浮かせ、舌を丸めないように気をつけながら、奥に引いたり、左右に動かしたりします。
このとき、舌を丸めずに伸ばしたまま引っ込めるのは慣れるまで大変ですが、顎や首の引き締め効果は抜群です。
4-2.舌出し体操
二重顎を解消するためには、舌を出す動きが効果的です。舌の筋肉を鍛えることで、フェイスラインをすっきりさせましょう。
1. 口角から舌を思いっきり右に出します
2. 舌を出したと同時に、視線を右に向けます
3. 2の状態を4秒キープします
4. 舌を戻し、今度は口角から舌を思いっきり左に出します
5. 舌を出したと同時に、視線を左に向けます
6. 5の状態を4秒キープします
7. 1~6を繰り返し行います
ポイントは、舌を出すときに視線は舌と同じ方向に向けることです。また、視線は斜め下ではなく、真横か斜め上を見るようにしましょう。舌と同時に目の周りの筋肉も鍛えることができます。
4-3.舌回し体操
顔にある多くの筋肉を刺激することができる舌回しストレッチは、二重顎の解消はもちろん小顔効果も期待できます。さらに首の筋肉も鍛えることができます。
1. 口を閉じて、歯の上(歯と唇の間)に舌を乗せます
2. 口はそのまま閉じたまま、上下の歯をなぞるように、舌を回します(左上の歯→真ん中上の歯→右上の歯→右下の歯→真ん中下の歯→左下の歯と、円を描くように舌を回します)
3. 右回りと左回りをそれぞれ20回行います
ポイントは、舌を回すとき2~3秒ほどかけてゆっくりと回すことです。
朝昼晩と1日3セット行うとより効果的です。二重顎だけではなく、ほうれい線予防にも効果があるので、40代以降の女性にはおすすめです!
また、年齢と共に唾液が減少し、口臭が気になり始めている方にとっても、この方法は唾液を分泌を促すために効果的です。
5. 40代・50代は新しいことにチャレンジする年代!
「40代・50代」という年代にみなさんはどんなイメージを持っていますか?
筆者は新しいことにチャレンジできる年代だと思います。
若い頃と比べると体型に変化があったり体調に不安があったりすることもあります。
気になることをカバーするために、ストレッチをしたり習慣を変えてみることも大切な時期でもあるかと思います。
ですが、それは言い換えれば「新しいことにチャレンジする」チャンスを得たということでもあります。
新しいことにチャレンジできるいまの自分は、とても輝いていると思います。
年齢を重ねるごとにどんな新しいチャレンジができるのかを楽しみに、そして1年に1度の誕生日を子どもの頃と同じようにワクワクしながら迎えたいと思います。
この記事の監修は 医師 桐村里紗先生

桐村 里紗
総合監修医
・内科医・認定産業医
・tenrai株式会社代表取締役医師
・東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 道徳感情数理工学講座 共同研究員
・日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属
愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。
- 新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)』
- tenrai株式会社
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著作・監修一覧
- ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
- ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
- ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
- ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
- ・「解抗免力」(講談社)
- ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)
ほか
和重 景
主に、自身の出産・育児やパートナーシップといった、女性向けのジャンルにて活動中のフリーライター。
夫と大学生の息子と猫1匹の4人暮らし。
座右の銘は、「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」。