「二枚爪」を招く原因と自宅でできる5つの治し方
こんにちは、WELLMETHODライターの和重 景です。
「爪が剥がれて二枚爪になった」
「爪がボロボロ…」
「爪が薄くなった」
年齢を重ねるにつれ、爪のトラブルに悩むことが多くなったという方はいませんか?
どれだけ髪型やメイクをしっかりして身なりに気を付けていても、爪が汚れていたりボロボロになっていると、人に良い印象を与えないですよね。
爪は自分が思っている以上に相手に見られています。
WELLMETHOD世代の女性の中には、そうした細かな部分も人に見られているとわかっていても、爪トラブルをどのように治したら良いのか悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか?
毎日のように私たちの手は水仕事の多い家事や外気にさらされたりと、過酷な環境下におかれています。
また昨年からは新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、1日の中で何回も手を洗い、消毒をすることも増えました。
その度に手の皮膚はもちろんですが、同じように爪も大きなダメージを受けています。
爪のトラブルはさまざまですが、その中でもとくに多いのが「二枚爪」です。
実は二枚爪は手だけではなく足にも起こります。
サンダルを履く季節になる前に、足の爪もしっかりケアしておきたいものですよね。
今回は多くの女性を悩ます二枚爪の原因とその治し方についてご紹介いたします。
目次
1.爪の成分と構造
爪の主成分は髪の毛と同じ「ケラチン」と呼ばれる繊維状のタンパク質で、10~15%の水分が含まれています。
一見すると皮膚と爪は別のもののように見えますが、爪は表皮の角質が変化してできた皮膚の付属器官です。つまり皮膚の一部であるといえます。
爪は一枚の板のようなものに思いますが、実は「背爪(はいそう)」「中爪(ちゅうそう)」「腹爪(ふくそう)」という3つの層からなりたっています。
一般的に手の爪が伸びる速度は1ヵ月で約3mmほどですが、年齢を重ねるにつれてその速度は緩やかになります。
2.二枚爪とは?
二枚爪とは爪の表面が先端の方で薄く剥がれる状態のことです。医学用語では「爪甲層状分裂症(そうこうそうじょうぶんれつしょう)」といいます。
二枚爪になると爪がボロボロになったり薄くなったり、剥がれてしまうこともあります。
また、ひどくなると痛んだ箇所から菌が入り化膿することもあります。
手だけではなく足にも起こり、足の場合は爪水虫に発展してしまうこともあります。
3.二枚爪になる原因は?
二枚爪になる原因は一つではありません。いくつかの要因が重なりあうこともあります。
爪に衝撃が加わって二枚爪になる外的要因もあれば、栄養不足などの内的要因までさまざまです。
3-1.爪の乾燥
爪の乾燥は毎日行っていることが原因となっていることがあります。
乾燥を引き起こしてしまう原因は、ある行動をやり過ぎることで起こります。
原因となる行動について詳しく説明していきます。
1.手の洗い過ぎ
毎日の生活の中で、みなさまは何回手を洗っていますか?
家事などを行う方であれば、手を洗ったり洗剤を使ったりする回数はさらに多くなりますよね。
手を洗い過ぎたり洗剤を使い過ぎたりすることによって、手の皮膚はもちろん爪も乾燥してしまいます。
乾燥した状態が続くことで爪はもろくなり、二枚爪になってしまいます。
とくに空気が乾燥する寒い季節は、より乾燥しやすくなるため注意が必要です。
3-2.物理的な衝撃や圧力
爪に物理的な衝撃が加わることで、爪がダメージを受け二枚爪になることがあります。
よくあるのは、爪切りです。爪切りにより外力がかかり、爪が割れてしまうことがあります。
他には、例えば爪先を強くぶつけたり、扉などに挟んでしまったというような場合です。
毎日長時間パソコンのキーボードを叩いていると爪にダメージが蓄積され、二枚爪になってしまうこともあります。
3-3.栄養不足
「爪は健康のバロメーター」といわれるほど、爪は体の栄養状態を反映しているといえます。
栄養バランスが偏った食事や無理なダイエットをすることで栄養不足になると、爪の発育が悪くなり二枚爪になってしまいます。
3-4.血行不良
爪は体の末端にあるため、血流が悪いと栄養素が十分に届かないことがあります。
栄養が行き届かないと爪の成長に悪影響を及ぼし、爪が正常な厚みまで成長することができず二枚爪になってしまう場合があります。
3-5.ジェルネイルやマニキュアの使用
ジェルネイルも、二枚爪を引き起こす要因の一つです。
ジェルネイルやマニキュア、ベースコート、トップコート、ネイルハードナー(痛んだ爪を保護するコーティング剤)などの多くは人工的に合成した樹脂、プラスチックでできています。
合成樹脂はもともとは固体ですが、有機溶剤(エタノール・アセトン・トルエン・酢酸ブチル・酢酸エチル・ベンジルアルコール・PG(プロピレングリコール))で溶かすことで、爪に塗れるようにしてボトルに詰めています。
有機溶剤は揮発性が高いため、自然と蒸発します。
ジェルネイルの場合は、LEDやUVライトを当てることで硬くなり、固体(プラスチック)になります。
前章でお伝えした通り、爪はケラチンという繊維状のタンパク質で、3つの層でなりたっています。
繊維ですので、爪には目に見えない隙間があいており、ジェルネイルやマニキュアなどを塗ると、その隙間に液体状の合成樹脂が流れ込み、固まり爪に定着します。
つまり、爪の表面付近の隙間が合成樹脂で埋まるというメカニズムです。
ジェルネイルやマニキュアなどをしていない時は、手を洗ったりお風呂に入った時に、爪の隙間に水が入り込むことで一定時間水分が保持されます。
しかし、合成樹脂で隙間がふさがることで水が入り込めず、乾燥を招いてしまいます。
乾燥した爪は、水分を失うことで小さく縮み、三層構造が分離しやすい状態になり、二枚爪を招きやすくなります。
さらに、有機溶剤には脱脂効果があるため、爪の油分が失われて乾燥を招きます。
また、ジェルネイルの工程の一つである、有機溶剤を爪にのせる前にあらかじめ爪の表面を削ることが、自爪への物理的な衝撃となります。
ネイルオフした時には自爪はかなり薄い状態となっており、この時に二枚爪になっているからといって、二枚爪を補強するためにさらにジェルネイルを重ねてしまうとかえって爪が痛んでしまいます。
このように痛んでしまった場合には、一旦ジェルネイルを中断し、より爪の隙間まで浸透しやすいネイル用のオイルなどで爪を保湿するようにしましょう。
また、マニキュアの場合も注意が必要です。
マニキュアを落とすときに使う除光液を使い過ぎると爪甲の中の保湿成分が少なくなり、乾燥を引き起こします。
すると爪甲表面が剥がれやすくなり、二枚爪になってしまうのです。
ジェルネイルやマニキュアは、確実に爪を痛めます。ネイルオフしてから、すぐに次のネイルをするのではなく、保湿をしっかりしながら爪を休ませることが大切です。
インターバルを設けましょう。
4.自分でできる二枚爪の治し方
二枚爪を治すためには外的要因を減らし、体の内側からアプローチすることが大切です。二枚爪は毎日の生活習慣や食事を見直すことで改善することができます。
ここで一つ注意が必要なことは、一度もろくなってしまった爪を健康な爪の状態に戻すのは難しいということです。
しかしケアをすることで悪化を防ぎ、次に生えてくる新しい爪が健康な状態で生えてくるように促す効果はあります。
4-1.血流を改善する
血流を改善することで体の末端にある爪に栄養を届けることができます。
体や手・指を動かし、手指を温めるようにしましょう。
4-2.必要な栄養素を摂取する
健康的な爪を育てるためには、栄養バランスのとれた食事を心がけることが大切です。
とくに丈夫な爪を作るための栄養素を5つご紹介します。
栄養素 | 役割 | 多く含まれる食品 |
タンパク質 | 爪の主成分となる | 肉類・魚介類・卵・乳製品・豆類 |
ビタミンA (プロビタミンA) |
爪を硬く丈夫にする | 鶏レバー・豚レバー・魚の肝・ウナギ・緑黄色野菜 |
ビオチン | 爪の細胞の成長を活発にし、より強度のある爪を作る | レバー・イワシ・バナナ・玉ネギ・豆類・ナッツ類 |
ビタミンB2 | 細胞の再生や成長を促し、新陳代謝を活発にする | 肉類・レバー・魚介類・海藻類・豆類・卵・緑黄色野菜(にんじん、ほうれん草、アスパラガス)、果物(りんご、パパイヤ) |
鉄 | 爪の変形を防ぐ | 赤身の肉・レバー・赤身の魚・小松菜・ホウレン草・ひじき |
4-3.爪やすりを使う
二枚爪におすすめのケア用品は爪やすりです。
できるだけ爪切りを使わずに爪やすりを使って爪の長さを整える方が、爪への負担を軽減できます。
どうしても爪切りを使用したい場合は、爪の端からゆっくり切っていくようにしましょう。
爪をふやかして切ると爪への負担を和らげることができるので、入浴後に切ることをおすすめします。
また爪切りは切れ味の良いものを使用しましょう。切れ味が悪いと力が入り過ぎたり、爪を引きちぎってしまう可能性があるからです。
4-4.保湿する
爪の生え際にある甘皮部分が乾燥していると、強度が弱いもろい爪が生えてきてしまいます。
水分不足にならないように、こまめに保湿することが大切です。
普段からハンドクリームを使っている方は、手だけではなく爪までしっかり塗り込むようにしましょう。
また、ジェルネイルなどでより乾燥してしまった爪には、より爪の隙間まで浸透しやすいネイル用のオイルが良いでしょう。
おすすめの保湿剤は、血行を促進するビタミンEが配合されているものです。
手を洗ったあとすぐにタオルなどでしっかりと水気を拭き取って、丁寧にハンドクリームやネイルオイルを塗ることを習慣にしましょう。
https://wellmethod.jp/measures-against-dryness/
4-5.爪を補強する
物理的な刺激によって割れた爪を補強する方法としておすすめの方法は、マニュキュアを塗ることです。
爪の先端部分をコーティングするだけでも、強度が増し爪を補強することができます。
マニキュアを塗る際には割れてしまった部分をそのままにしておくのではなく、薄く削って滑らかにしてからコーティングするようにしましょう。
仕事でマニキュアができない方は透明のトップコートを使用するのもおすすめです。
ただし、ジェルネイルやマニキュアなどによる乾燥や、爪自体が弱っていたり変形がひどいときは、マニキュアを控えるようにしましょう。
また、水仕事を行う場合は、プラスチック手袋を使用して、乾燥を防ぎましょう。
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5.病院での治療法は?
4章でお伝えしたケアを行なっていても改善しないときは、病院で診てもらうことをおすすめします。
爪トラブルで病院へ行く場合は皮膚科を受診しましょう。
病院で受けられる二枚爪の治療は、乾燥を防ぐための保湿剤を処方、栄養指導や生活指導があります。
細菌が入ってしまったときはセルフケアで様子を見るのではなく、早めに病院に行きましょう。
6.爪が割れ・変形する病気
爪が割れたり二枚爪になる原因には、爪の病気や内臓疾患が隠れている可能性もあります。
爪が縦に割れる状態や爪先が縦にデコボコした状態になっている場合は、「爪甲縦裂症」の可能性があります。
この病気の原因は乾燥や湿疹などによる爪根部の炎症や腫瘍です。
その他にも爪の一部が薄くなり縦に割れやすくなる症状が現れる病気として、「扁平苔癬(へんぺいたいせん)」「全身性エリテマトーデス」「凍傷(しもやけ)」などがあります。
また爪が薄く割れやすくなる病気として「甲状腺機能異常症」「先天性角化異常症」などがあります。
自分でケアをしていても爪トラブルが改善しない場合は、早めに受診するようにしましょう。
7.年齢を重ねてもきれいな指先を保ちましょう
「手を見れば年齢がわかる」
そんな言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
確かに手は、年齢を重ねてきたことがわかる部分であるかもしれません。
自分でできるケアや身だしなみは年齢を重ねても大切にしてきたいものですよね。
また爪は、健康のバロメーターともいわれています。
これから年齢を重ねていくと、若い頃には考えもつかなかった体の変化や不調を感じることも多くなるでしょう。
爪の確認を毎日の習慣にして、より健康的な毎日を送りましょう。
この記事の監修は 医師 桐村里紗先生

桐村 里紗
総合監修医
・内科医・認定産業医
・tenrai株式会社代表取締役医師
・東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 道徳感情数理工学講座 共同研究員
・日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属
愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。
- 新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)』
- tenrai株式会社
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著作・監修一覧
- ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
- ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
- ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
- ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
- ・「解抗免力」(講談社)
- ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)
ほか
和重 景
主に、自身の出産・育児やパートナーシップといった、女性向けのジャンルにて活動中のフリーライター。
夫と大学生の息子と猫1匹の4人暮らし。
座右の銘は、「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」。