こんにちは、WELLMETHODライターの廣江です。

肌の乾燥が気になる季節になりました。
コロナ禍の冬を迎えるにあたり、みなさまはどのような乾燥対策をしていますか?

筆者は乾燥肌のため、毎年秋から冬にかけて顔の乾燥に悩まされています。

乾燥がひどくなると、顔に赤みが出たり、粉ふき芋のように肌がガサガサしてきます。

例年はインフルエンザ予防のために時々マスクをするといった感じだったのですが、今年はコロナ対策のためにマスクが欠かせません。

そのため、マスクによる乾燥や肌荒れをしないようにいつも以上に気を使っています。
日頃のケアのおかげで顔の乾燥や赤みは感じていません。

今回は乾燥による顔の赤みの原因と筆者が毎日行っている予防法をご紹介します。

1.乾燥による顔の赤みの原因は?

皮膚の断面図

皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3層からできています。3層構造の皮膚のもっとも外側にあるのが表皮です。

その表皮のなかでももっとも外側にあるのが角層です。
角層には外界からの刺激やウイルス・細菌などの異物の侵入を防ぐ「防御作用」と、体の水分を保つ「保湿作用」の2つの役割があります。

乾燥による顔の赤みの原因には、この角層が大きく関係しています。

1-1.肌のバリア機能の低下

肌には通常、皮膚のバリア機能が備わっています。

バリア機能とは、まさに角層が持つ役割のことをいいます。

角層はわずか0.02mmほどの薄さで、その中にはアミノ酸などで構成される天然保湿因子を含んだ角層細胞が10~20層ほど重なり、その間をセラミドなどの潤い成分が蓄えられています。

しかし乾燥し角層の潤いが失われてしまうと、肌は乾燥してバリア機能が低下してしまいます。バリア機能が低下すると、刺激によって肌の細胞が壊されたり、健康な状態であれば侵入することのない異物が体内に入り込むことで炎症が起き、肌に赤みを引き起こしてしまいます。

1-2.毛細血管の拡張

体内に侵入したウイルスや化学物質の異物を体外に追い出そうとする仕組みを免疫反応といいます。炎症が起きると、毛細血管が拡張し、皮膚の血流量が増えると、肌が赤く見えてしまいます。

通常は炎症が治まると毛細血管は収縮し赤みは引きますが、乾燥などの肌トラブルを繰り返していると毛細血管が収縮せずに血流量の多い状態が続くため、赤みが引かないことがあります。

2.顔の乾燥・赤みのある肌のスキンケア

顔の赤みはバリア機能の低下と深い関わりがあります。
バリア機能を高め、健やかな肌を保つためにおすすめのスキンケアをご紹介します。

2-1.洗顔

洗顔

毎日行う洗顔だからこそ、正しい手順で行うことが大切です。
洗顔のポイントは優しく汚れを落とすことです。

汚れを落としたいからといって、ゴシゴシ顔を擦ると肌を傷つけ、バリア機能を低下させてしまいます。

では、洗顔の正しい手順をみていきましょう。

①洗顔の前に予洗いをしましょう。

②しっかり泡立てた濃密泡で顔を包み込むように洗いましょう。
 泡立てが苦手な方は、泡立てネットを使うことをおすすめします。

③泡は皮脂が一番多いTゾーンからのせましょう。
 目元や口元などの皮膚の薄い部分は最後にしましょう。

④32~34℃のぬるま湯ですすぎましょう。
 熱いお湯ですすぐと必要な皮脂まで洗い流してしまうので、肌が乾燥しやすくなります。

⑤清潔なタオルを肌に軽く当てるように水分を拭き取りましょう。

▼さらに詳しい洗顔の方法についてはこちら

https://wellmethod.jp/facewash/

2-2.肌の潤いを保持してくれるセラミド

乾燥が酷い皮膚は、セラミドを主体とした細胞間脂質が流れ出てしまっている状態となっています。

保湿と聞くと化粧水や乳液、クリーム、美容液などたくさんのスキンケアアイテムを使う必要があるように思いますが、アイテムの数が多ければ保湿ができるというわけではありません。

「セラミド」は、水分が蒸発しにくい構造になるようにサポートし、しっかりと潤いを保持してくれる働きがあります。

セラミドは脂質ですが、水分と結合することができる親水性も持ち合わせているため、セラミド層と水分層が交互に重なり合うことで「ラメラ構造」という特殊な構造になります。

この構造を持つ水分は、外気温が氷点下になっても簡単に蒸発せずしっかり肌にとどまって潤いを保ってくれます。

さらに詳しいセラミドの解説はこちらをご参照ください。

▼【医師解説】乾燥対策に本当に潤う成分とは

https://wellmethod.jp/measures-against-dryness/

1.セラミドを肌に塗る

スキンケア

皮膚のもっとも外層にある角層にセラミドを届ける方法として、皮膚に直接塗る方法があります。

言い換えるとセラミドが配合されたスキンケアアイテムを使うことです。
直接肌に塗ることで、乾燥が気になる部分を集中的にケアすることができます。

2.セラミドを飲む

また、経口摂取する方法もあります。
経口摂取することで、体の内側からセラミド産出を促進し、全身のバリア機能を強化する働きを期待することができます。

またセラミドが内側から合成されることで、表皮がラメラ構造を作り、水分を長時間保持できるようになります。

経口摂取でのセラミド製品は、「皮膚バリア機能改善」目的の「機能性表示食品」として「肌の潤いを保つ」作用が確認された製品を選ぶようにしましょう。

セラミドは「塗る」「飲む」のダブル摂取がおすすめです。

2-3.紫外線対策

UVケア

紫外線も乾燥と同じように、肌のバリア機能を低下させる原因の一つです。

紫外線対策は夏にするものと思う方も多いかもしれませんが、紫外線は1年中降り注いでいるため、季節を問わず対策は必要です。

毎日のスキンケアのあとに、日焼け止めを使用しましょう。
ガラス越しで合ってもUVAは届きますので、屋内でも顔には日焼け止めを塗るほうが良いでしょう。

顔の赤みがとくに気になるときは、日焼け止めを塗る前にしっかり保湿することが大切です。

3.日常生活で気を付けたいこと

乾燥による顔の赤みの予防や改善にはスキンケアも大切ですが、それ以外にも気を付けたいポイントがあります。

洗顔を丁寧に行ってセラミドを摂取したとしても、生活習慣が乱れていたり対策が不十分であれば、せっかくのスキンケアも効果が半減してしまいます。

いまからできる顔の赤み対策をご紹介します。

3-1.食事

日本料理

1日3食、栄養バランスのとれた食事をとるように心がけましょう。
栄養バランスが崩れると肌にも影響がでやすくなります。
とくに肌の乾燥にはたんぱく質を積極的にとることをおすすめします。

肉・魚・卵・大豆に含まれるたんぱく質は、肌や血液を循環させる筋肉の主成分でもあるため、肌はもちろん健康な体を維持するためにも欠かせない栄養素です。

ただし、タンパク質の摂りすぎで腸内環境が悪化すると血液環境が悪化し、肌細胞にもダメージになります。
腸内の有用菌のエサは、タンパク質よりも野菜や海藻などに含まれる水溶性の食物繊維です。

腸内環境を改善するために、発酵食品などのプロバイオティクスと、腸内細菌のエサとなるプレバイオティクスを含むシンバイオティクス食品をしっかり摂るようにしましょう。

また、間食やアルコール類の摂り過ぎにも注意しましょう。

3-2.睡眠

肌だけではなく健康な体を維持するためには、十分な睡眠をとることが大切です。
睡眠時間をしっかり確保するように意識しましょう。

また睡眠時間の他に「睡眠の質」を上げることもポイントです。

寝る直前までブルーライトの光を浴びていると、睡眠を誘導するホルモン「メラトニン」の分泌が抑制されてしまいます。

寝る2~3時間前には、スマートフォンやパソコンの使用は控えましょう。
また普段からブルーライトカットの眼鏡や画面用フィルムを使うこともおすすめです。

▼【医師解説】秋冬の不眠の解決策とは?“光と温度環境”の設定がカギ

https://wellmethod.jp/insomnia-in-fall-winter/

3-3.部屋の乾燥対策

加湿器

とくに寒い季節はエアコンなどの暖房器具で室内は乾燥しやすいため、肌の乾燥も進んでしまいます。

加湿器を使ったり、お湯を張ったボウルを置いたり、洗濯物を室内に干すなどの乾燥対策を行いましょう。

室内の湿度目安は50〜60%です。
部屋に湿度計があると、湿度が確認しやすいため便利です。

さらに詳しい部屋の乾燥対策についてはこちらをご参照ください。

▼今年の冬は万全な部屋の乾燥対策を! 乾燥肌やコロナ予防にも必要な知識

https://wellmethod.jp/room-drying/

3-4.身の回りの清潔を保つ

肌のバリア機能が低下しやすい冬は、とくに身の回りの清潔を保ちましょう。

肌のバリア機能が低下していると、普段は影響がない些細なことも刺激になり、肌の乾燥が悪化します。

冬は洗濯物が乾きにくいですが、枕カバーやシーツ、フェイスタオルなど、毎日顔に触れるものはこまめに洗い、きれいなものを使うようにしましょう。

ただし、アルコールは皮脂を奪い、乾燥を悪化させますから、アルコール消毒をしたらしっかりと乾かし、荒れた肌にアルコールが触れないようにしましょう。

4.顔の赤みが改善しない場合は皮膚科へ

スパイス

顔の赤み対策を行っても改善されない場合は、皮膚科を受診しましょう。顔の赤みは肌のバリア機能が大きく関与していますが、皮膚疾患による赤みの場合もあります。

顔が赤くなる皮膚疾患の一つに「酒さ」(しゅさ)があります。

酒さは、頬や鼻に赤みや小さな吹き出物、毛細血管の拡張がみられ、顔のほてりや発赤のある状態が持続し、触れると熱感を感じるのが特徴です。

年代を問わず発症し、湿疹やアトピー性皮膚炎、にきびなどを併発している場合もあります。

酒さの原因はまだ明確になってはいませんが、紫外線、寒暖差、化学刺激、感情の変化、アルコール飲料、香辛料などによって症状が悪化することもあります。

また、単なる赤みと思っても、湿疹の状態にまで進行し、慢性化するとなかなか治りません。
痒みがあったり、悪化傾向がある場合には、保湿だけでは改善しませんので、治療が必要です。

症状が長引く場合には、いま出ている顔の赤みが乾燥によるものか皮膚疾患によるものか自己判断せず、皮膚科を受診するようにしましょう。

5.お肌は健康のバロメーター! 素敵に歳を重ねましょう

年齢を重ねるとお肌はもちろん、健康面でもさまざまなトラブルや不調が起こりやすくなります。

顔の赤みもその一つ。

筆者は肌荒れがひどい時代は、冬になると頬が赤くなり、メイクやマスクで赤みを隠していました。

しかし、隠せば隠すほど赤みが増すことも。
肌のバリア機能が低下しているのに、自ら刺激を与え続けていたことに気付くことができました。

今年は、新型コロナウイルス感染防止のため、1日中マスクをつける必要があるなど、例年の冬とは異なる状況です。
マスクによる肌ダメージを避けるためにも、例年以上に肌の扱いに気をつける必要があります。

しかしこのような状況だからこそ、いつも以上に自分の体調や肌に向き合い、労わる時間を自分に与えられる良い機会なのかもしれません。

筆者も、体の声に耳を傾け、自分を労わる時間を毎日持つようになってから、楽しいと感じる時間が増えてきました。

これから本格的に寒さが厳しくなってきますので、みなさまも少しでも自分の体や肌を労わる時間をつくってあげてくださいね。

この記事の監修は 医師 桐村里紗先生

【医師/総合監修医】桐村 里紗
医師

桐村 里紗

総合監修医

内科医・認定産業医
tenrai株式会社代表取締役医師
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属

愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。

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著作・監修一覧

  • ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
  • ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
  • ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
  • ・「解抗免力」(講談社)
  • ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)

ほか

廣江 好子

【ライター】

美容・健康ライター。
ダイエッター歴○十年から脱却した、美を愛するアラフォー健康オタク。
趣味は料理と筋トレ。

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