こんにちは、WELLMETHODライターの廣江です。

いよいよ秋も深まり、肌寒く感じる日が増えてきました。寒くなると必然的に気になってくるのが、肌の大敵「乾燥」です。

みなさん顔や体の乾燥対策は意識されると思いますが、頭皮については対策されているでしょうか。

「頭皮にフケのようなものがたくさんある」
「頭がかゆくて仕方ない」

乾燥に悩んだことがある人なら一度はこのような経験があると思います。

実は、筆者自身も乾燥肌なので、気がつくと大量のフケが出ていて「どうしよう」と思ったことが何度もあります。
フケが肩にパラパラ落ちてしまうと、身だしなみとしても気になりますよね。

さらに頭皮の乾燥トラブルは、放っておくと抜け毛や薄毛の原因になることもあります。

人の目につきやすい頭皮だからこそ、冬の乾燥トラブルは避けて通りたいところですよね。
そんな頭皮の乾燥トラブルについて、今回は原因と対策についてご紹介します。 

1.頭皮が乾燥すると起こる症状とは?

頭皮が乾燥するとどのような症状が起こるのでしょうか。

頭皮に皮膚トラブルや違和感があったとしても、すべて乾燥が原因で起こるとは限りません。

まず、乾燥が原因で起こる頭皮トラブルについてご紹介します。

1-1.粉のようなフケが出る

フケを気にする女性

頭皮が乾燥してくると、「粉のようなフケ」がパラパラと出てくることがあります。

このフケは、古くなった頭皮の角質が乾燥して落ちたものです。

頭皮は他の皮膚と同じようにターンオーバーを繰り返しながら、生まれ変わっています。

この粉のようなフケは、乾燥肌の人に多くみられ、乾燥しやすい秋冬に悪化し、発生しやすいのが特徴です。

一方、「湿っぽく頭皮に張り付くフケ」もあります。こちらは皮脂の多い脂性肌の人に見られるフケで、皮脂分泌量が増える春夏に増える傾向にあります。

1-2.かゆみが起こる

「ピリピリ」「チクチク」などのかゆみや痛みは頭皮の乾燥で起こりやすくなります。

頭皮が十分に潤っている場合、頭皮の皮膚(表皮)は水分と脂質が十分に満たされバリア機能が高いため、あらゆる刺激から守られています。

しかし、皮膚の乾燥が進み、水分と脂質のバランスが崩れると、表皮のバリア機能が弱まり、少しの刺激に対しても敏感に反応し「ピリピリ」「チクチク」といったかゆみや痛みを起こすことがあります。

1-3.頭皮が突っ張っている感じや硬く感じる

潤いが十分な頭皮は、張りと弾力があり、押すと柔らかさを感じます。

しかし、乾燥している頭皮の場合、押しても「頭皮が硬く突っ張っている感じがする」「凝っているような感じがする」など、突っ張って硬い感じがすることがあります。

1-4.抜け毛が増える

頭皮の乾燥が進み炎症が起こると、抜け毛が増える場合があります。

抜け毛がすぐに増えるわけではありませんが、乾燥により炎症が進むと徐々に抜け毛が増えたり、薄毛の原因になったりすることがあります。

▼女性に多い薄毛とは? タイプ別にみる原因と対処法

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2.頭皮の乾燥を悪化させる要因

頭皮が乾燥する原因は一つではありません。

紫外線や乾燥した空気などの外部環境の影響によるものと、地肌の抱えるトラブルによるものがあります。ご自身の頭皮の乾燥は何が原因なのかを見極めることが、頭皮の乾燥を予防するための近道です。

2-1.頭皮の乾燥を放置している

頭皮は全身の皮膚とつながっています。

顔や体が乾燥肌であれば、頭皮も同じように乾燥しやすいといえるでしょう。

顔や体を洗った後、保湿ケアをせずにいると肌が突っ張った感じがする、服を脱いだとき肌があたっていた箇所に白く粉が吹きがちな人は乾燥肌の傾向があり、頭皮も乾燥している場合があります。

乾燥肌の方は頭皮の乾燥にも悩まされやすい傾向があるため、顔や腕、脚だけでなく、頭皮の保湿も必要です。

頭皮に潤いを与える頭皮用ローションや保湿成分を含むヘアトニックを使用することで乾燥を防ぐことができます。

フケやかゆみを防ぐ塩酸ジフェンヒドラミン、血流を改善するdl-α-トコフェロール(ビタミンEの一種)などといった成分や、肌の炎症を防ぐグリチルリチン酸ジカリウムなどの成分が入っているものを使用すると、フケ・かゆみ・肌荒れの症状の緩和が期待できます。また、乾燥が進んでいる時は、アルコールが多く含まれるものは避けましょう。

2-2.誤ったシャンプーの仕方

シャンプー

・洗浄力の強いシャンプーを使用している
・日に何度もシャンプーをする
・40℃以上のシャワーで髪を洗い流している
・髪をきちんと乾かさない

頭皮が乾燥する原因の一つに、シャンプーの仕方が適切でない場合があります。

とくに洗浄力が強いシャンプーを使用しているケースは要注意です。
洗浄力が強すぎると、必要な皮脂までも洗い流してしまうためです。
シャンプーの洗浄力については4章でご紹介します。

皮脂や油分はしっかり洗浄したほうが良いというイメージを持っている人もいますが、頭皮を刺激から守る役割も担うために、ある程度は必要です。

必要以上に皮脂を洗い流すことは、頭皮が外部からの刺激を受けやすい状態になり乾燥しやすくなります。

洗浄力が高過ぎるシャンプーで洗ったり、フケやかゆみが出るからと日に何度もシャンプーをしたりする上に、40℃以上のお湯で洗い流すと、頭皮の保湿に必要な皮脂を洗い流してしまうため、余計に頭皮の乾燥を招く原因となります。

また、シャンプー後も、髪をきちんと乾かさずにいると、頭皮が長時間に渡り濡れているため、水分が蒸発すると共に皮膚が乾燥する上、頭皮の常在菌が必要以上に繁殖しやすい状態になります。この結果、頭皮のターンオーバーが乱れ、頭皮の乾燥だけでなく、ニオイも発生しやすくなります。 

2-3.ストレスの蓄積

過剰なストレスは体の自律神経を乱し、血流が滞りがちなります。

そのため、ストレスがたまると頭皮に必要な栄養が十分運ばれず、その結果頭皮のターンオーバーが乱れ、乾燥しやすい環境を作ってしまう可能性があります。
その逆に皮脂の分泌を過剰にしてしまう場合もあり、人それぞれです。

2-4.栄養バランスが悪い

頭皮を乾燥させない環境にするためには、たんぱく質やミネラルなど、さまざまな栄養素が必要です。

また、栄養バランスの偏った食生活は、頭皮のターンオーバーを乱す傾向にあります。その結果、頭皮の乾燥につながりやすくなります。 

食べ過ぎ・飲み過ぎ・高カロリーな食生活は、頭皮の皮脂を過剰に分泌させ、頭皮環境を乱すことで、ベタベタ型のフケ症を引き起こす可能性もあります。

2-5.パーマやヘアカラーを頻繁に繰り返す

パーマをかける女性

パーマやヘアカラーで使用される薬剤は、髪だけではなく頭皮にも影響を与えることがあります。

とくにパーマ液では、髪の毛の結合を解く「アルカリ剤」、ヘアカラーでは髪の毛に色を定着させる「酸化染料」、色素を入れやすくする「アルカリ剤」、発色をよくする「酸化剤」が頭皮の乾燥トラブルの原因になりやすいといわれています。 

▼白髪対策とカラーリング剤について詳しくはこちら

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2-6.アウトドアや外で過ごすことが多い

日焼けやシミの原因になる紫外線も、頭皮を含めた肌の乾燥に関係しています。

紫外線は大きく3つにわかれます。

その中でも「UVB」は日焼けの原因になり、肌表面を乾燥させ、人によっては炎症を起こすこともあります。

「UVA」は肌の奥真皮まで届き、肌の張りや弾力の成分(コラーゲンやエラスチン)を作る細胞にダメージを与えるため、新しく生まれる細胞の潤いを保ちにくくなります。

3.フケがでる理由は「皮脂分泌」「常在菌(マラセチア菌)」のバランスの乱れ

頭皮には、マラセチア菌という皮膚の常在菌がいます。

このマラセチア菌は、皮脂を栄養とし、雑菌の侵入を防ぎ、皮膚の潤いや健康を守ります。

頭皮は体の中でも皮脂の分泌が盛んな部分です。

ですが、なんらかの理由により、皮脂分泌が過剰になると、マラセチア菌の異常増殖が起こり、頭皮のターンオーバーが乱れ、皮膚の角質が大量に剥がれ落ち、フケが発生します。

オイリーな場合だけでなく、乾燥が起こることで皮膚を守る働きとして皮脂が過剰になる場合があります。頭皮が乾燥しているのに脂っぽく、フケが発生している場合にも、マラセチア菌の増殖があると考えられます。

また、この皮脂分泌とマラセチア菌のバランスの乱れは、頭皮のバリア機能の低下を招き、潤いが奪われやすく、皮膚も荒れやすくなります。炎症を起こして痒みや赤みが発生すると「脂漏性湿疹」と呼ばれる湿疹に発展してしまいます。悪化すると脱毛を引き起こしてしまう可能性もあるため、放置はしない方が良いでしょう。

単純な乾燥だけであれば、マラセチア菌の増殖よりもその他の要因を疑います。

4.頭皮の乾燥トラブル予防法

頭皮を乾燥から守るために、日頃から正しい生活習慣を意識するようにしましょう。

4-1.正しい洗髪方法を心がける

間違ったシャンプーは頭皮の乾燥の原因となります。

皮脂を洗い流しすぎないよう、ぬるま湯を使用しましょう。

また、爪を立てず、指の腹を使い頭皮をマッサージするように洗いましょう。
日に何度もシャンプーをすると頭皮の乾燥の原因となるため、1日1回程度に留めるようにしましょう。

フケがよくでる場合は地肌のターンオーバーが乱れているサインでもあるため、シャンプーを見直すことも予防の一つです。

ドライヤーを使う際も、タオルドライをしっかり行い、ドライヤーで乾かす時間を短くしたり、同じ箇所に当て続けないように気を付けましょう。
ドライヤーから髪までは10センチ以上離し、頭皮に負担をかけないように気を付けましょう。

ドライヤーをかける女性

1.洗浄力の強すぎないシャンプーを使用する

シャンプーは、汚れを落とす洗浄成分(界面活性剤)の種類により、「石鹸系」「アミノ酸系」「高級アルコール系」の3つに分類されます。
「高級アルコール系」は洗浄力が高いため、皮脂の分泌が高い人に向いています。
市販されているシャンプーは、ほとんどが「高級アルコール系」のシャンプーです。

「アミノ酸系」のシャンプーは比較的洗浄力が弱いため、頭皮の健康を保つための潤いをしっかりと残してくれる特徴があります。

また、厚生労働省から「医薬部外品」の認可を受けている薬用シャンプーは、「フケ・かゆみを防ぐ」「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ」「毛髪・頭皮を清浄にする」「毛髪・頭皮をすこやかに保つ(又は毛髪をしなやかにする)」などの点で有効と認められた成分が配合されているため、フケ・かゆみなどの症状を感じる場合におすすめです。

炎症を防ぐ成分(グリチルリチン酸2Kなど)や肌荒れを防ぐとされる成分(アラントインなど)が含まれている「薬用シャンプー」を選ぶことで、頭皮の乾燥からくる症状の緩和を期待できます。

乾燥しているのに皮脂でベタつき、フケが多い場合には、マラセチア菌の増殖を疑うため、マラセチア菌を殺菌する硝酸ミコナゾールが配合されたシャンプーが効果的でしょう。

2.湯シャンを併用する

湯シャン

更年期のホットフラッシュで頭の蒸れが気になり、1日に何度も洗髪したくなることもあるかと思います。

しかし、1日に何度も洗髪したり、毎回洗浄力の強いシャンプーを使用することで乾燥を招いてしまうこともあるのです。

頭皮の皮脂は、洗髪後の24時間で元通りに回復するといわれています。

そのため、洗髪は1日に1回のタイミングでも問題はないのですが、「高級アルコール系」シャンプーなど洗浄力の強いものを毎回使用することで皮脂がとれすぎてしまい、皮膚を乾燥から守ろうと、返って皮脂が増えてしまう可能性があります。

そこでオススメなのが、シャンプーを使わずにお湯のみで洗髪する「湯シャン」です。

はじめは毎日でなくとも、頭がベタベタしないと感じる日から取り入れてみると良いでしょう。
皮脂などの汚れは、40度程度のお湯で流す効果がありますので、毎日シャンプーを使用しなくとも皮脂を落とすことができます。

さらに、完全に湯シャンのみにすると皮脂分泌が適正になり、頭皮のphが弱酸性に維持され、常在菌のバランスが整います。
自分自身の皮脂バランスが適正に保たれることで髪が潤い、まとまりも良くなるだけでなく、ニオイも気にならなくなります。

▼女性の頭皮のニオイ対策に毎日シャンプーは必要か?【ニオイ評論家解説

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4-2.バランスの取れた食生活

バランスの良い食材

頭皮の乾燥を予防するには、バランスのとれた食事も大切です。

とくに健康的な頭皮環境を整えるために必要な、「ターンオーバー」「血行促進」に働きかける食材についてご紹介します。こちらを参考に、バランスのとれた食事を心がけましょう。

1.頭皮のターンオーバーを促す食品

・ビタミンA…鶏レバー、豚レバー、魚の肝、うなぎ
・カロテン…ニンジン、モロヘイヤ、ホウレン草、小松菜、大葉、パセリなどの緑黄色野菜
・ビタミンB2を中心としたビタミンB群…タマゴ、大豆製品、緑黄色野菜、レバー、魚介類、乳製品など
・β-クリプトキサンチン…干し柿、みかん、オレンジ、グレープフルーツなど柑橘類

2.頭皮の血行を促す食品

・ビタミンE…オリーブオイルなどの植物油、アボカド、緑黄色野菜(かぼちゃ、モロヘイヤなど)、ナッツ類、ゴマ、玄米
・ビタミンP…柑橘類の薄皮、そば、玉ねぎ、りんご、緑茶など

アボカドとナッツ

4-3.十分な睡眠

睡眠は、頭皮の新陳代謝を促すので十分にとりましょう。

特に、睡眠中に分泌される成長ホルモンが細胞修復には重要ですが、血糖値が上がってしまうと十分に分泌されません。睡眠の3時間以上前に夕食を済ませるのが理想的です。夕食には糖質を多く含む食べ物を控えめにした方が睡眠の質の向上に繋がります。

4-4.ストレスをためない

蓄積したストレスは、ホルモンバランスを乱し、肌トラブルを招く原因になりかねません。

ゆっくりお風呂に入る、好きな音楽や香りを見つける、ヨガや運動をするなど、たまったストレスをうまく発散できるような対処法を見つけましょう。

適度な運動は、ストレス解消の効果に加え、全身の血流の巡りをよくして、新陳代謝を高めるうれしい効果もあります。 

4-5.長時間の紫外線を避ける

紫外線を浴びる女性

頭皮の皮脂は紫外線により酸化し、地肌に刺激を受けやすくします。そのため長時間強い紫外線が地肌に当たらないように気を付けましょう。 

4-6.喫煙は控える

喫煙は毛細血管の収縮をさせ、頭皮への血流が十分に届きづらくなります。頭皮の健康を保つためにも、喫煙はほどほどにしましょう。

4-7.頭皮マッサージでセルフケア

頭皮の血行を促し、適切な皮脂分泌を高めることは、頭皮の乾燥防止につながります。

そのため頭皮マッサージを適度に行いましょう。爪を立てず、指の腹で頭皮全体を動かすように行いましょう。バスタイムに湯船につかり体を温めてから、頭皮に潤いを与える頭皮用トリートメントやヘアトニックなど使用すると効果的です。

セルフヘッドマッサージ

5.なかなかよくならない場合は、医療機関を受診しましょう

症状がひどい、なかなか良くならない場合は皮膚科の専門医に相談しましょう。

また、生活習慣を見直しても、症状が全く良くならない場合、脂漏性皮膚炎を疑うだけでなく、尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)、頭部白癬(とうぶはくせん)、シラミなど寄生虫、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患などの可能性も考えられます。これらの場合には、放置しても改善が見込めないため、皮膚科へ相談するようにしましょう。 

6.頭皮ケアを見直し、乾燥トラブルから頭皮を守りましょう

頭皮の乾燥ケアをする女性

これからの乾燥するシーズンは、頭皮の乾燥によるトラブルが多くなります。頭皮がかゆくなったり、フケが出始めたりすると治るまでのケアも大変ですよね。

頭皮も顔や体の皮膚と同じように、日々のケアを意識するだけでも乾燥トラブルを最小限に防ぐことは可能です。

生活習慣を見直し、実践できそうなものは生活の一部に取り入れてみてはいかがでしょうか。筆者も冬が本格化する前のこの時期に、生活習慣を見直してみようと思います。

一緒に頭皮の乾燥トラブルを乗り越えましょう。

監修医:桐村里紗

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廣江 好子

【ライター】

美容・健康ライター。
ダイエッター歴○十年から脱却した、美を愛するアラフォー健康オタク。
趣味は料理と筋トレ。

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【医師/総合監修医】桐村 里紗
医師

桐村 里紗

【総合監修医】
tenrai株式会社代表取締役医師
愛媛大学医学部医学科卒。
臨床現場において、生活習慣病から在宅医療、分子栄養療法やバイオロジカル医療を用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。「ヘルスケアは、カルチャーへ」というコンセプトを掲げ、ヘルスケアの「意味」を再定義し、様々なメディアでの発信やプロダクト監修を行っている。
ニオイ評論家としてフジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」などメディア出演多数。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~口臭と体臭の化学』(光文社新書)ほか多数。

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