皆さま、こんにちは。
医師で予防医療のスペシャリスト・桐村里紗です。

フジテレビ『ほんまでっか!?TV』では、「ニオイ評論家」の肩書きで登場しております。

「なぜに!?」と思われるかも知れませんが、体臭・口臭は体内の不健康を反映しているため、「ニオイは、健康のバロメーター」になります。

その為、ニオイ対策からの根本的なヘルスケアを提案する書籍『日本人はなぜ臭いと言われるのか〜体臭と口臭の科学』(光文社新書)を出版させて頂いた次第です。

以前に、体臭・口臭対策についてお伝えしましたが、今日は、夏に気になる「足のニオイ」対策です。
足のニオイは、条件次第で100%誰にでも発生するものです。

でも、「足が臭い」と他人に思われたらやっぱり嫌ですよね。

足のニオイの原因から根本解決策や即効性のある対策までお伝えしましょう。

1.足のニオイの原因とは!?

1-1.高温多湿で高栄養な足は細菌の培養装置

気温が上がって汗の量が増え、体臭が気になり始めるこの季節。
足のニオイも同時に気になってしまうのではないでしょうか?

大前提として、足のニオイは、誰にでも発生することを、まずはお伝えします。
その原因は、高温多湿で高栄養な、細菌の培養装置になる為です。

1-1-1.足裏の細菌は1㎠あたり約50万個

足の裏

足の裏には、1㎠あたり約50万個菌がいて、1㎠あたり300個近くの汗腺があり、体の5倍程度汗をかく上、豊富な角質や垢という栄養も豊富なので、条件が整いやすいのです。

1-1-2.ニオイの原因は、細菌のフン

足のニオイの原因は、足の裏の常在細菌が、垢や汗の中の栄養成分を食べて排泄した代謝物、つまり細菌のフンのニオイです。

ただし、「雑菌!」と嫌わないで下さい。

ニオイを発生させる皮膚の常在菌は、皮膚を守る働きがあるので、水虫菌の繁殖を防ぐためにも必要な細菌ですが、一方で、ニオイの原因にもなりますので、高温多湿で高栄養という条件をなるべく排除したいのです。

1-1-3.「納豆臭」「ギンナン臭」足のニオイの原因は4種類以上

足のニオイのうち、強く感じているのは1種類ですが、さらに、4種類以上のニオイの複合臭です。

1-1-3-1.■納豆臭・ウォッシュチーズ臭:イソ吉草酸

少量でも強烈に感じるのが、納豆っぽいニオイの原因「イソ吉草酸」です。
常在菌が、角質(垢やガサガサ)の中のアミノ酸(ロイシン)を食べて、排泄するものです。

実際、納豆やウォッシュチーズなどの中にも含まれている成分です。
少量でも強烈に感じ、アンモニアの2万分の1ほどの量で検知される為、代表的な足の裏のニオイになります。

1-1-3-2.■お酢臭:酢酸

酸っぱいニオイの原因は、お酢の成分と同じ「酢酸」です。
脇や全身の汗のニオイとしても発生します。

1-1-3-3.■ギンナン臭:酪酸

ギンナンのようなニオイである「酪酸」も発生します。
酪酸は、腸内の有用菌である酪酸産生菌が分泌する短鎖脂肪酸の一種です。
腸内で発生すると人に対して有用な働きをしますが、足で発生すると悪臭の原因になってしまうのですね。

1-1-3-4.■おしっこ臭「アンモニア」

尿に含まれるニオイ成分「アンモニア」も足のニオイの原因となるニオイ成分の一つです。
疲労やストレス、肝機能の低下の結果、汗に含まれます。

1-1-3-5.■腐ったキャベツ臭「メタンチオール=メチルメルカプタン 」

こちらも角質や赤のタンパク質を基に発生する成分です。
口で発生すると歯周病由来の強烈な口臭の原因にもなります。

この他にも様々なニオイの複合臭になります。

2.足のニオイ:根本解決策と速攻対策

足のニオイの対策は、高温多湿かつ、高栄養の条件にならないようにすることです。

2-1.高温多湿を防ぐには?

2-1-1.■高温多湿になりやすい靴を避ける

パンプス

夏に通気性の悪い靴を履くと、湿度90~100%、温度30度以上の培養装置になります。

足が全部覆われたパンプスやスニーカー、革やビニール素材の靴は、通気性が悪く蒸れやすくなります。

また、光を吸収しやすい黒い靴は、白やその他の色の靴よりも高温になりやすいことがわかっていますので、日差しが強い夏場は避けた方がベターです。

2-1-2.■靴下やストッキングは通気性の良い素材や消臭素材を

ミュールやサンダルなど素足のまま靴を履くことが多い夏ですが、足と靴の設置面の汗が蒸れやすい為、可能なら避ける方がベターです。

綿などの天然素材の通気性の良いものや消臭素材の靴下を選ぶといいでしょう。

ストッキングも汗が乾きにくいので避けたいのですが、履かなければならない場合は、消臭素材が使われているものをお勧めします。

2-1-3.■制汗剤は足用のクリームタイプを使う

足用クリーム

そうは言っても、お洒落のためには素足で靴を履きたい場合もあります。

そんな時には、制汗剤を、靴を履く前に使いましょう。

発汗の多い足裏は、全身用のスプレータイプよりも足専用に作られた、しっかりと付着するクリームタイプの方が効果が持続しやすいのでお勧めです。

ミョウバン入りのものは、汗を抑える制汗作用と原因菌の活動を抑えてニオイを抑えるデオドラント作用の両方の効果を兼ね備えています。

2-1-4.■靴をしっかり乾かす

お気に入りの靴を毎日履いてしまいがちですが、1日履いた靴は、汗で濡れて靴に付着している細菌が増えた状態になっています。

翌日、まだ乾かないままに履くと、さらに細菌を増やして、靴自体が悪臭の原因になってしまいます。

細菌は乾燥に弱いので、1日履いたら1日陰干ししたり、靴用の脱臭除湿剤(炭など)を入れて保管しておくのも良いですね。

2-2.高栄養を防ぐには?

ニオイの原因菌のエサとなる、角質や垢などの栄養を減らす対策も有効です。

2-2-1.■入浴後に足は指の間までしっかり洗う

足を洗う

意外かも知れませんが、足のニオイを気にする人では、案外足をちゃんと洗っておらず、単なるケア不足ということも多いのです。

入浴して足の角質をしっかりとふやかした状態で、石鹸をつけて洗いましょう。
素手でも、綿やシルクなど、天然素材のタオルを使っても良いです。
一つ一つの指の間や洗い残しやすい指の裏までしっかり洗いましょう。

2-2-2.■ヤスリで角質を削るのはNG、しっかり保湿を

足にクリームを塗る

分厚い足の裏の皮をヤスリで削る人は多いですが、足の裏の皮が分厚いのは、体重がかかる部分を保護するためです。

物理的に削ると、皮膚を守ろうと角質が分厚くなってしまうこともあります。
それに、ボロボロになり角質が剥がれやすくなると、細菌にエサを提供してしまうこともあります。

それよりも、角質を柔らかくしながら保湿する尿素入りクリームを使い、しっとり潤う足裏にする方がベターです。

2-2-3.■角質ピーリングはパックよりもマイルドなゲルを

足の角質ピーリング剤は、マイルドなものを使用する必要があります。

最近人気のパックタイプは、ピーリング剤の酸性度や濃度が高すぎて、化学やけどの事例が国民生活センターに寄せられていますので、注意が必要です。

ゲルタイプの方がマイルドです。使うなら、週2回程度。ゴシゴシ擦らず、塗布して1〜2分程度置き、馴染んでから優しく擦って落ちる程度にしましょう。

その後、保湿も忘れずに。

2-3.即効性のある対策は少ないー予防を考えるー

急に、人の家や飲食店などで靴を脱がなければいけないシーンに慌てることもあるでしょう。でも、即効でニオイを消したい!と思った際に、対策はあまりありません。だから、予防することを考えることが建設的です。

2-3-1.■汗拭きシートで足を拭く

全身用に使える汗拭きシートやデオドラントシートを使えば、ニオイ成分を拭き取ることができます。
銀イオンやミョウバンなど、菌を抑制するタイプのものや汗を吸着するパウダーを配合したものは、効果が持続しやすいです。

ただし、これを誰かの前でやるのは、大変に恥ずかしいですね。

飲食店では、靴を脱ぐ前に化粧室に駆け込むこともできますが、誰かの家で靴を脱ぐ前に拭くわけにもいきません。
靴を脱いでしまったらもう遅いわけです。

2-3-2.■消臭スプレーに頼る、でも予防する方がベター

消臭スプレー

消臭スプレーを、足や靴下の上からふりかけることもできます。
この場合も、あまり人前では実践しづらいものです。

本当は、ニオってからの対策では遅いと言えます。
消臭スプレーを足や靴下、靴の中に振るにも、ニオう前に事前に振っておく予防の方がベターです。

制汗クリームを事前に塗ったり、消臭素材の靴下を履くなど、ご紹介した対策でできるものは予防的に行っておくと安心です。

ニオイも、病気も、困ってからでは遅いと言えます。
何事も、「予防」が大切ですね。

 

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