こんにちは。ライターの廣江です。

皆さんのなかに、最近イライラすることが多くなったと感じている方はいませんか。

イライラする原因がすぐに思い当たればまだ良いのですが、特に理由もないのにイライラしてしまうというのであれば少し問題がありそうです。

イライラするのは更年期障害の典型的な症状だとよくいわれますから、その辺りも気になりますよね。

そこで今回の記事では、更年期とイライラの関係や、更年期に起こりやすいイライラ症状の特徴、対策方法などについてご紹介していきます。

1.更年期になるとなぜイライラするのか?

更年期障害の典型的な症状にイライラ感があるのはなぜなのでしょうか。この章では、更年期とイライラの関係について解説します。

1-1.大きく2種類に分けられるイライラ感

イライラ感は、原因の違いによって2種類に分けられます。

ひとつは物事が自分の思った通りにならないときに生じる精神的なイライラ、もうひとつは自分の意思とは無関係に生じるホルモンバランスによるイライラです。

精神的なイライラは、ストレスを感じたときに生じます。

ストレスとなる要因は多岐に渡るうえに、本人がストレスに気付かないケースも少なくありません。

同じ状況下でも、ストレスに感じる人とストレスに感じない人がいるので、傍から見るとなぜイライラしているのかわからない場合もあります。

具合が悪い女性

一方、ホルモンバランスによるイライラは、ホルモンバランスが微妙に崩れることによって起こるものです。

人の体の中で分泌されるホルモンの種類は何十種類もあり、それらは一定のバランスを保ちながら、脳や内臓の働きをコントロールしています。

もし、ホルモンの分泌量が急に増えたり減ったりしたら、影響が出るのはそのホルモンによってコントロールされる部分だけでは済みません。

ひとつのホルモン分泌が乱れるとそれ以外のホルモンとのバランスも乱れてしまうので、心身に少なからず影響が及びます。

1-2.更年期のイライラ感は主にストレスが原因

2種類の女性ホルモンは、月経周期の時期によって優位に働く時期が異なります。

一方が優位に働くときは、もう一方の分泌が抑えられるという形でバランスをとるのが特徴です。

しかし、どちらかの分泌量が増えたり減ったりすることでバランスが取れなくなると、脳内が混乱してしまいます。

更年期のイライラ感は、女性ホルモンの分泌レベルが急激に低下することによって起こるものです。

しかし、ホルモンバランスの乱れだけが原因とは言い切れません。ホルモンバランスが乱れたことによって不調を感じ、そのことがストレスになれば、ストレスもイライラ感の原因となり得ます。

2.更年期に多いイライラ感の特徴は?

更年期に目立つイライラ感は、ほとんどが自分の意思ではどうにもできないものです。

これといった原因はないのについイライラしてしまうのであれば、いくらイライラを止めたいと思っても自分の力では止めることができません。

かつてはこんなことではイライラしなかったのに、なぜイライラしてしまうのだろうと感じるのも、更年期特有のイライラ感の特徴です。

ストレスを感じている女性

更年期障害でイライラするときは、些細な事でも妙に腹が立ち、突如イラッとした感情が混み上げてきます。

イライラした気持ちと共に焦燥感が現れる場合なども、更年期障害によるイライラ感と考えて良いでしょう。感情のコントロールが効かないと感じるのであれば、更年期障害によるイライラである可能性は高いと言えます。

3.更年期障害によるイライラを疑うポイント

自分の感じているイライラ感が更年期障害によるものかどうかは、ポイントを押さえれば見極めることが可能です。

この章では、更年期によるイライラかどうかを見極めるポイントについて解説します。

3-1.更年期と言える年齢かどうか

イライラの原因が更年期によるものかどうかは、年齢から判断することもできます。

更年期とは、閉経前後の各5年、計10年間を指すのが一般的だからです。

更年期は女性ホルモンの分泌が急激に減る時期なので、ホルモンバランスが乱れやすく、心身にさまざまな影響が出ます。

閉経を基準にしているので、20代、30代の女性が感じるイライラ感は更年期によるものとは言わないでしょう。

更年期のイライラと同じホルモンバランスの乱れによるものでも、月経前症候群などが原因と考えるのが一般的です。

3-2.ほかに更年期障害特有の症状があるかどうか

更年期障害によるイライラかどうかを判断するには、ほかに更年期障害特有の症状が出ているかをチェックします。

イライラのほかにも、倦怠感やホットフラッシュといった典型的な症状が出ていれば、更年期症状によるものを疑っても良いでしょう。

ホットフラッシュとは、顔や上半身だけがほてって汗をかいたりのぼせたりする症状です。

ほかにも、動悸やめまい、頭痛などさまざまな症状が起こり、人によって現れる症状が違います。イライラ感以外にも気になる症状があるときは、更年期障害によるイライラの可能性を疑いましょう。

4.更年期のイライラ感はずっと続くの?

更年期障害の症状は、どのような症状が出るか、人によって異なります。

症状が発症するタイミングも異なれば、症状が治まる時期も異なるので、いつまで続くとははっきりと断言できません。

イライラする女性

更年期は人によって差がありますが、およそ10年間です。

イライラ感が更年期障害の症状だとしても、そのあいだずっと同じ状態でイライラ感が続くのかというとそうではありません。

急激なホルモンの減少に慣れれば、症状は徐々に治まって来るのが一般的です。

また、更年期障害の症状は、毎日同じ状態が続くというわけではありません。日によって症状が強く感じられたり、あまり感じられなかったりします。

忙しいときや緊張しているときは症状が出にくいという人がいる一方で、ストレスがかかると症状が強まるという人もいるというのが現状です。

更年期のあいだはイライラ感が出やすく、ホルモンの減少が落ち着くまでは続く可能性があると思っておいたほうが良いでしょう。

5.更年期のイライラを軽減する方法は?

更年期のイライラ対策としては、どのような方法が有効なのでしょうか。この章では、更年期のイライラ感を軽減する対策方法について解説します。

5-1.生活習慣を見直す

生活習慣の見直しが、イライラ感の軽減につながる可能性があります。

たとえば、食生活を見直してみたら、栄養のバランスが乱れていることに気付くかもしれません。

ビタミン類やミネラル類の不足や、糖質に偏った食事による血糖値の乱れによってもイライラ感が現れるので、バランスよく摂れているかどうかをチェックすることも大事です。

睡眠不足もイライラを引き起こす原因になり得ます。睡眠時間は十分に取れているか、質の良い睡眠を取れているかという点も確認してみましょう。

5-2.運動によって体感を変化させる

適度な有酸素運動を行うことによって、更年期障害の症状を軽く感じられるようになるという研究報告があります。

ウォーキングやジョギング、ヨガ、サイクリング、水中歩行などで効果が見られたという報告です。

運動の種目は楽しいと感じられるものを選べば良く、運動の強度も無理なく続けられる程度で問題ありません。

もともと運動習慣がある人なら、それを続けても構いません。

有酸素運動にプラスして、ストレッチングやウェイトトレーニングも行うとさらに効果的です。水泳やダンスなど、リズミカルに行うことができる運動もイライラ感を軽減するのに向いています。

5-3.リラックスするための処方箋

更年期のイライラ軽減のためには、リラックスする時間を取り入れることも必要です。

例えば、日常的にカフェインを多く摂取されている場合には、少しずつ控えること。
その代わりに、白湯やハーブティーに切り替える。これらには、気持ちを落ち着ける作用があるものもます。
起床時や就寝前に摂取し、ゆったりとした時間を自分に与えることは、イライラ軽減に役立ちます。

また、食生活を見直してみるのも良いでしょう。

糖質に偏った食事が血糖値の乱高下を引き起こすと、イライラの原因になります。
糖尿病ではなくても、糖質だけのメニューやお菓子の食べ過ぎによって、食後に血糖値が跳ね上がりやすくなります。

跳ね上がった血糖値を下げるために、血糖値を下げるホルモン・インスリンが過剰に分泌されると、今度は急激に血糖値が下がり、食後4〜5時間後には低血糖になります。

急な血糖値の低下は、身体にとって危機的状況のため、自律神経のうち交感神経が刺激され、イライラの原因になります。

パンやパスタばかり食べている…というような方は、少しずつ控えてみて、自分のイライラの発現度合いを見てみるのもよいかもしれません。

イソフラボン

それから、豆腐など大豆を含む食品に含まれる“大豆イソフラボン”という成分が、女性ホルモンと似た働きをするという話は有名ですが、女性ホルモンに様作用のある食品をとることもイライラの抑制に有効だといわれています。

大豆イソフラボンは腸内細菌によってエクオールという成分に変換されてから働くことがわかってきました。しかしながら、腸内細菌の種類は人それぞれ違うため、せっかく大豆製品を摂取してもエクオールをつくれない人もいるといわれています。

気になる方は、自分の腸内でエクオールが作れているかのキットがインターネットでも手に入ります。尿を提出するだけで簡単に調べられますので、一度試してみては?

7.更年期のイライラ感は工夫次第で軽減できる

自分の感じているイライラ感が更年期障害によるものだと知って、不安になった方もいるかもしれません。

しかし、たとえそれが更年期障害の症状だとしても、“常に同じ強さで続くわけではない”ということも知っておくと、気持ちが楽になりますね。

長い間イライラ感が続くと気がめいってしまう上に、家族や友人との関係もぎくしゃくしてしまいます。

まずは、食生活や睡眠時間、運動習慣などを見直すことからはじめてみましょう。

その結果によって症状の体感が軽くなれば、いま強く感じている不安も、いつの間にか“安心感”に変わっていくでしょう。