皆さま、こんにちは。
医師で予防医療のスペシャリスト・桐村里紗です。

前回は、今、知っておきたい免疫についてと、その整え方についてお話ししました。

▼【医師が解説】「免疫力が高いと健康」は誤解!? 正しい免疫の知識と整え方

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【医師が解説】「免疫力が高いと健康」は誤解!? 正しい免疫の知識と整え方

「免疫力が高いと健康」というのは誤解であって、免疫部隊は、暴走を引き起こすことで新型コロナウイルス感染症の重症化やアレルギー、自己免疫疾患、そして様々な生活習慣病の原因となる炎症を引き起こす裏腹な側面もお伝えしました。

今回は、体という共和国の内側を守る「免疫」と共に、外敵から体を守るバリア機能として存在する、常在細菌などについてお話ししたいと思います。

1. 自己と非自己の境界線

免疫細胞

体という共和国の平和を守るために、国内でしか守り戦えない免疫部隊だけでは、外敵の侵入を防ぐことはできません。
侵入を許す前に、バリアをはる必要があります。

1-1. 共和国を守る3重のバリア

共和国を外敵から守るための3重のバリアがあります。

内側から順番に、

・内:免疫部隊バリア
・境界線:防御壁バリア
・外:常在微生物バリア

と並んでいます。
これらの協力関係による手厚い働きで、共和国の平和は守られています。
免疫部隊についてはお話ししましたので、境界線と外を守る2つのバリアについてもう少し話を進めましょう。

1-1-1. 自己と非自己の境界線「壁」

内臓

共和国の一番外側には、壁があります。その壁を境界線に、壁の外が「非自己」。内側が「自己」です。

人間にとっての壁とは、人の体の最も外側を守る「上皮細胞」と呼ばれる細胞です。
外界と接するあらゆる場所は、上皮細胞で守られています。

免疫とは、壁の内側を守り、侵入してきた非自己を異端として排除する働きです。

防御壁としての上皮細胞に覆われているのは、皮膚、口から肛門までの消化管、目、尿道から膀胱、膣から子宮などの生殖器、そして上気道から下気道までの呼吸器などです。

これらは全て、外界と接しています。

1-1-2. 体の中の外界という考え方

皮膚や目などは、外界と接していることは簡単に理解できると思います。

口から肛門までの消化管は、体の内側というイメージがあるでしょう。
口〜食道〜胃〜十二指腸〜小腸〜大腸〜肛門までは、消化管という一本の管です。
管の内腔は、外界から食べ物を入れ、外界に排泄物を出す為、完全に外界と交通しています。

つまり、外界なのです。

1-1-3. 壁の劣化で感染症やアレルギーに

咳をする女性

肺についても同じです。
外界から酸素を入れ、外界に二酸化炭素を出す為、完全に外と交通した外界です。

健全な状態であれば、壁は、共和国を潤す酸素や栄養素以外を通しません。
しかし、防御壁が脆弱になると外敵の侵入を容易に許すようになり、感染症やアレルギーなどの炎症を引き起こしやすくなってしまうのです。

アレルギーとは、呼吸器であれば、気管支喘息。皮膚であれば、アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎。腸であれば、食物アレルギーなどです。

1-1-4. 境界線の外側を守る常在微生物

防御壁の外側は、自己ではない外界である為、自己ではない生物が暮らしたり、通り過ぎたりしています。

私たちを取り巻く環境の全ては、多様な細菌やウイルスなどの微生物で隙間なくびっしりと覆われ、常にそれらと接しています。周りの環境の微生物は、ほとんどが病原性を持たず、人間と調和しながら生きられる共生種です。でも、中には、病原性のものもいます。

ただし、日常的には、そのせいで病気になることはありません。

防御壁の外側には、共和国を脅かす外敵が壁を突破しないように、これまたびっしりと、微生物で覆われています。

これが、常在細菌と呼ばれる、人の共生菌です。最近では、常在ウイルスも暮らしていることが明らかになってきました。その数は、常在細菌の数十倍と考えられています。

因みに、常在細菌の数が最も多い大腸は、1000兆個にものぼるのですが、常在ウイルスはそれを遥かに上回る数という訳です。

彼らは、何層にも隊列して、共和国の敵から壁を守っています。

1-1-5. 免疫が共生を許可する微生物

常在微生物は、共和国の住人という訳ではなく、外界に暮らしているよそ者ではありますが、特別な許可を与えられて、壁の外側を守る同盟関係にあります。

許可を与えるのは、免疫部隊です。

常在微生物は、共和国の住人であるという証明書を持ってはいませんが、血気盛んな免疫部隊も、彼らのことは攻撃してはならないと教育されています。

この働きを、「免疫寛容」と言います。

ただし、常在微生物が許されているのは、防御壁の外の警備です。通行手形は発行されず、共和国内に侵入することまでは許されていません。

共和国内は、自己の細胞のみが居住を許されています。

1-1-6. 3重バリアを守る

平和を守る女性

つまり、自分という共和国の平和、つまり、健康を守るには、この3重バリアをしっかりと維持することです。

・免疫機能を維持する
・防御壁の堅牢さを保つ
・常在細菌のバランスを維持する

このいずれもが乱れても、生体の防御は脆弱になります。
免疫機能の維持については、前回お伝えしましたので、今回は残りの2つについてお話ししましょう。

2. 防御壁を守る

腸内環境

防御壁が堅牢であれば、感染症、アレルギー性疾患などは防ぐことができます。
しかし、壁は、様々な原因でダメージを受けます。

・加齢現象という経年劣化
・乾燥
・喫煙や化学物質への暴露
・食生活の乱れなどによる腸内の炎症 
などです。

2-1. 乾燥を防ぐ

全身のあらゆる防御壁は、経年劣化します。
加齢によって顕著に起こりやすくなるのが、乾燥です。
口や喉、気道、目などの粘膜、そして皮膚などが、年齢と共に乾燥することは誰もが経験することだと思います。

皮膚は、表皮を多層構造にすることで堅牢さを保っています。
粘膜は、粘液というヌルヌルの液体を分泌することで摩擦や刺激などから保護するだけでなく、その粘液の中に抗菌成分や免疫細胞が作り出す抗体などを含み、外敵に備えています。

乾燥をすることで、こうした働きが失われます。

2-1-1. 皮膚の乾燥を防ぐには

手洗い

皮膚の乾燥を防ぐには、まず、洗い過ぎないことですが、手洗いが励行されているこの時期は、難しいでしょう。

アルコール消毒をすると特に乾燥がすすみます。
皮膚全般に言えることは、

・洗浄力の強過ぎる合成界面活性剤入りの洗浄剤を使わないこと
・ゴシゴシとこすり洗いしないこと
・摩擦を防ぎ、しっかり泡だててから洗うこと
・洗った後に保湿剤などで潤いを保つこと

また、年齢と共に、皮膚の水分保持能力は失われていきます。皮膚を一番外側で防御する角質には細胞間に水分が保持されています。この働きを担うセラミドは、年齢と共に減少していきます。

セラミドは脂質の一種であり、化粧品として皮膚に直接でも、口から摂取することでも消化で分解されず、角質のバリア機能維持に利用することができます。

2-1-2. 喉や気道の乾燥を防ぐには

喉や気道の粘膜の乾燥を防ぐことは、感染防御のために必須になります。
年齢と共に徐々に乾燥しやすくはなりますが、生活習慣を工夫することも必要です。

・口呼吸を防ぎ、鼻呼吸を心がけること
・脱水にならないよう、水分をしっかり取ること
・うがいなどで潤いを保つこと。
・エアコンなどによる乾燥を防ぎ適度な加湿をすること

などの工夫をしましょう。

2-2. 喫煙者は気をつけて

タバコ

数百種類以上の化学物質を含み、口から気道、肺までの粘膜を常に刺激している喫煙は、防御壁が脆弱になる一番のリスクです。

ただし、喫煙者でなくても、最近は大気汚染の問題で、PM2.5などの様々な化学物質を吸い込むことになります。現代に生きている限り、年齢と共にこうした影響は出やすくなり、防御壁が脆弱になりやすくなります。

2-2-1. ランナーも自衛を

近年ランナー人口が増えていますが、国道沿いなど排気ガスが多いエリアでたくさん呼吸しながら走ることになる為、気道粘膜が炎症を起こすケースもあります。
車通りの多いエリアを避けるなどルートを工夫しましょう。

現在は、マナーとして着用が求められているマスクも、排気ガスからの自己防衛に役立ちます。ただし、息苦しさや熱中症リスクもありランナーにとってはストレスフルです。

そこで活躍するのが、ネックゲイターです。首の防寒用ですが、夏場は紫外線防御にも使えるアイテムです。鼻上から首元まですっぽりと布で覆われますが、マスクのような密閉性はなく、息苦しさはありません。

2-2-2. 食生活の乱れによる腸の炎症を防ぐ

たくさんの砂糖

腸の炎症というと、自分ごととは思えないかも知れませんが、実は食生活が乱れていると誰にでも起きうるものです。

これは、腸内細菌のバランスと関係があります。

欧米型の食生活によって食物繊維が少なく、動物性タンパク質や油、また砂糖や炭水化物が多いと、腸内の悪玉菌を増えて炎症が起こります。

炎症によって防御壁がダメージを受けると、未消化の食べ物などが防御壁を突破してしまい、アレルギーのきっかけになってしまいます。

3. 常在細菌のバランスを維持する

常在細菌は、防御壁の外側に何層にも隊列を組み、防御壁をガードしています。

健康な状態では、彼らがしっかりとガードしている為に、病原性の細菌やウイルスは、侵入ができず、ただ通過していくことしかできません。

何らかの原因でバランスが崩れると、病原性の微生物が防御壁を突破しやすくなります。

3-1. 皮膚の常在細菌を守る

消毒

皮膚には、表皮ブドウ球菌やアクネ菌などの常在細菌がいます。

バランスを崩す原因としては、

・皮膚の乾燥
・洗い過ぎ
・消毒のし過ぎ

といったものがあります。

皮膚の常在細菌は、皮脂を分解することでスクワランなどの保湿成分を生み出し、皮膚の潤いを守る働きがあります。皮脂分泌が低下し乾燥した皮膚では、常在細菌のバランスが崩れることがわかっています。
皮膚を守るには、洗い過ぎて皮脂を取り過ぎず、乾燥させないことが大切です。

3-1-1. 常在細菌を守る手洗い

常在細菌を守りながら、表面に付着している病原性の微生物を洗い流す手洗いは、石鹸によるもみ洗いでは、60秒。もしくは、石鹸によるもみ洗い10秒→すすぎ15秒を2セット。

その後、しっかりと清潔なタオルで拭きとって、保湿をしましょう。

3-1-2. 消毒剤を使用する際の心得

石鹸

アルコール消毒については、もちろん、新型コロナウイルスを消毒する効果はありますが、使用する度に常在細菌をも消毒してバリア機能を損ねている側面も忘れないでください。

喜んで使うものではなく、病原性ウイルスがパンデミックしている今だから、泣く泣く使うものと捉えてください。

アルコール消毒をしても、毛穴に残った常在細菌が24時間程度で復活してくるものの、1日のうち度々使用することで、復活の余地を与えなくなります。
石鹸による洗浄だけでも十分にウイルスは落とすことができる為、手洗いができない際など致し方ない場合に使用するなど、工夫をして頂きたいと思います。

3-2. 口から気道の常在細菌を守る

歯ブラシと歯間ブラシ

口から気道の常在細菌を守ることも大切です。

3-2-1. 口腔ケアを適切に

歯磨きや歯間ケアなどの口腔ケアを怠ると、歯周病菌や虫歯菌などが増えてしまい口腔内環境が悪化します。

新型コロナウイルス感染症の重症化例として、ウイルス性肺炎の後、荒廃した肺に歯周病菌を誤嚥することで、2次的に細菌性肺炎が起きる場合があることが分かっています。

口腔内の常在細菌のバランスを保つには、日々の口腔ケアが必須です。

自己管理で難しいのが口腔ケアですから、これを機に歯科と仲良くして定期検診やクリーニングを受け、適切なケアを指導してもらうのもいいですね。

3-2-2. 喫煙を控える

喫煙は、防御壁を脆弱にするだけでなく、常在細菌のバランスを崩すことも分かっています。
自分のことだから放っておいてというわけにはいきません、副流煙や衣服や手などについた化学物質を家に持ち込むことで、家族にも影響を与えます。

3-3. 免疫の要・腸内の常在細菌を守る

腸内環境

腸内の常在細菌のバランスを整えることは、免疫機能を維持する為にもとても重要になります。

3-3-1. 全身の粘膜を防御する抗体を作る

喉や気道など、全身の粘膜で感染を防御する為に分泌される抗体をIgA抗体と言います。
実は、全身で分泌されるIgA抗体は、腸管にある免疫細胞が刺激を受け、腸から全身に運ばれることでやっと分泌が可能になります。

IgAを作るには、腸内の常在細菌の働きが不可欠であることがわかっています。

防御壁の外を守る常在細菌と、内を守る免疫細胞は、常々連携しながら共和国を守っているのです。

3-3-2. 免疫の暴走を防ぐ

前回の記事でもお伝えしましたが、血気盛んな免疫部隊は戦いが大好きなので、暴走しがちです。
暴走によって起こるのが、アレルギーや自己免疫疾患、炎症性疾患などです。

新型コロナウイルスが免疫機能が十分な若年者で重症化するケースは、免疫部隊の暴走で全身が戦火に包まれることが原因の一つになっていることもお伝えしました。

免疫部隊を眺めるのが、免疫細胞の中で唯一の抑制役で調整役の抑制性T細胞・Tレグです。
まだ、役割の決まっていない若い免疫細胞を、Tレグへと育てるのが、腸内の常在細菌である酪酸菌なのです。

3-3-3. 腸内の常在細菌を乱す原因

薬

主な原因として2つ挙げられます。

・食生活
・薬剤:抗生物質・胃酸抑制薬

腸内の常在細菌のバランスを決めるものは、まず、食生活です。低食物繊維高糖質高脂質高動物性タンパク質の欧米型の食生活は、腸内環境を悪玉菌優位にさせます。

また、薬剤も大きな要因です。病原菌を殺す為に使う抗生物質は、常在細菌にまでダメージを与えます。抗生物質投与後の腸内環境の回復スピードは人それぞれで、年単位かかる人もいるほどです。

近年、胃酸を強力に抑制する胃薬(プロトンポンプ阻害薬)も腸内のバランスを崩す要因と言うことがわかってきました。通常は、病原性微生物が入っても、強酸性の海である胃酸によって殺されてしまい、腸まで届かないのですが、胃酸を強力に抑制する胃薬を飲むことで、通過を許してしまうのです。

こうした強力な胃薬は、ピロリ菌除菌時や逆流性食道炎、胃潰瘍などの際に投与されますが、漫然と投与したり、軽い胃炎などに対しても投与してしまう医師も多いのが現状です。

気になる場合は、医師に相談してみましょう。

3-3-4. 腸内環境を改善するシン・バイオティクス

腸内の有用な常在細菌は、防御壁をしっかりとガードし、免疫部隊と協力して共和国をガードします。
有用な常在細菌を育て、腸内環境を改善する食品をシン・バイオティクスと呼びます。

シン・バイオティクスとは、生きた有用菌自体を含む食品「プロバイオティクス」と腸内の有用な常在細菌を育てる食品「プレバイオティクス」のことを意味します。

腸内では、例えば「ビフィズス菌」のように有名な有用菌が単独で活躍している訳ではありません。名もなき多様な有用菌が協力し合いながら活躍する「多様性=ダイバーシティ」が維持された環境こそが、素晴らしい腸内環境と言えます。それを作るのが、シン・バイオティクス食品です。

3-3-4-1. プロバイオティクス

味噌

生きた有用菌自体を含む食品とは、乳酸菌やビフィズス菌、麹や酵母で発酵した発酵食品やこれらを含むサプリメントのことです。

納豆や糠漬け、キムチなどの漬物、甘酒、味噌や塩麹などの発酵調味料。ヨーグルトや発酵飲料などが、プロバイオティクスです。

発酵食を日常に取り入れてみましょう。

サプリメントや食品で、単一の有用菌を摂ることが、イコール健康ということではなく、それを摂ることで、腸内の多様な有用菌と協力し合いながら活躍し、それが腸内環境を改善することに繋がります。

3-3-4-2. プレバイオティクス

ワカメ

腸内の有用な常在細菌を育てる食品とは、食物繊維やオリゴ糖などです。

これらは、人の消化酵素では消化ができず、大腸まで届いて、腸内の常在細菌の中でも取り分け良い働きをするものをスクスクと育みます。

食物繊維には、水溶性と非水溶性があります。

水溶性食物繊維が、腸内の常在細菌のエサになり、非水溶性食物繊維は、エサにはならないものの彼らにぬくぬくした寝床を与えます。

・水溶性食物繊維:りんご・プルーンなど果物、わかめ・コンブなど海藻類、こんにゃく、大根などの野菜
・非水溶性食物繊維:きのこ、芋類、豆類、雑穀類、葉物野菜など

ゴボウやニンジンなど根菜類、アボカド、納豆などには両方が多く含まれます。

オリゴ糖は、砂糖の代わりとなる甘味料で自然界に存在するものです。シロップタイプや顆粒タイプがあります。
注意事項は、原材料表示をしっかりとみること。

イソマルトオリゴ糖は、一部人に消化されて大腸まで届きにくい為、効果不十分です。それ以外の種類は大腸まで届きます。

また、「オリゴ糖」と表示してあっても、原材料には、ブドウ糖や人工甘味料などが使用されているものもあります。100%のものを選びましょう。

3-3-5. 腸内常在細菌の代謝物が共和国をサポートする

腸内の常在細菌は、防御壁の中に入れませんが、常在細菌が分泌する代謝物が防御壁の中に運ばれて、免疫細胞をはじめ、共和国内のあらゆる臓器と連携して、エネルギー代謝をサポートするなど重要な役割を担っています。

Tレグを育てる酪酸も、酪酸菌が食物繊維を食べて排泄する代謝物です。

その他にも、腸内の有用な常在細菌は、乳酸やリンゴ酸、クエン酸、酢酸、プロピオン酸など様々な酸を代謝物として分泌し、共和国に大いに貢献しています。
防御壁の修復にも使われる為、バリアを維持するのにも欠かせません。

3-3-6. 体の健康は微生物のサポートが欠かせない

円陣を組む

このように、共和国の平和を維持する為には、協力者である常在細菌の役割が欠かせません。
今、新型コロナウイルスのパンデミックにより「微生物は悪者」と考え、殺すべき敵と考えている人が多いのではないでしょうか。

でも、実際には、病原性を発揮する微生物の方が少数派で、私たちの体に共生する常在細菌、常在ウイルスや身近な環境に暮らす微生物は、人と調和できる共生種です。

病原性の微生物から身を守る為にも、彼らの働きが不可欠です。
外側を守る常在細菌、境界線である防御壁、内側を守る免疫細胞。この3つのバリアをしっかりと張るには、日常の習慣を変えること。

日々できることを、着々と実践していきましょう。

この記事の執筆は 医師 桐村里紗先生

【医師/総合監修医】桐村 里紗
医師

桐村 里紗

総合監修医

・内科医・認定産業医
・tenrai株式会社代表取締役医師
・東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 道徳感情数理工学講座 共同研究員
・日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属

愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。

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著作・監修一覧

  • ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
  • ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
  • ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
  • ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
  • ・「解抗免力」(講談社)
  • ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)

ほか