こんにちは。
医師で予防医療スペシャリストの桐村里紗です。

3月8日は「国際女性デー」って、ご存知でしたか?
1975年、国連によって、女性の社会参画と地位向上の日として定められました。

この日には、男性から周りの女性にミモザを贈ってみてはいかがでしょうか?

1. ミモザの日「国際女性デー」

国際女性デー ミモザ

イタリアでは、「FESTA DELLA DONNA(女性の祝日)」と呼ばれてきました。
この日には、男性が女性に感謝と敬意を込めてミモザの花を贈る文化があります。

パートナーだけでなく、母親や祖母、同僚や友人など、色々な関係の女性に対してミモザを送るそうです。
そのため、国際女性デーは、「ミモザの日」とも呼ばれ、ミモザのイエローがシンボルカラーとされています。

今では、SDGs(持続可能な開発目標)の目標の1つに「ジェンダーの平等」があり、女性だけでなく、性的マイノリティなど、これまで人権が十分に保証されてこなかった人たちの個性を認め、生きる権利を保障しようという動きが高まっていますね。

2. 日本における国際女性デーの動き

日本では、あまり知られていませんでしたが、一般社団法人HAPPY WOMANの主催で「国際女性デー|HAPPY WOMAN FESTA」が各地で開催されたり、女性誌や企業とのコラボでイベントを行ったりと少しずつ広がっています。

大手のフラワーチェーンも、この時期になるとミモザの花を贈ろうというキャンペーンを展開したりしていますので、店頭でミモザを見かけたら、ジェンダーについて考えたり、話題にしたりしてみてはどうでしょうか。

3. 平等に扱えない女性と男性の身体の違い

男女 会議

「女性と男性は平等であるべき」という主張があり、正しそうな気がするかもしれません。
確かに、性別に関わらず、権利やチャンスは平等に与えられてしかるべきですし、人として当然の尊厳も同様に保たれるべきです。

でも、「男性と女性は同じ」とするのも乱暴ではないでしょうか?
身体の構造や機能が全く違う男性と女性を同じに扱うことで、逆に苦しめる可能性があります。

月経があり、妊娠出産があり、更年期を経て閉経を迎える女性のホルモンのダイナミックな変化は、その変化が緩やかな男性とは比べ物になりません。
妊娠出産期や子育て期は、男性も主体的に参画することが求められますが、自らの子宮の中に別の生命を宿し、大きなリスクとなる出産を経験するのは、女性です。

場合によっては不妊治療が必要なこともあるでしょう。
男性不妊も多いですが、ホルモン注射をしたり、自らの月経を管理したりする負担が女性に大きくのしかかります。
いずれも、パートナーと経験を分け合いながら二人三脚で乗り越えることが大切ですが、女性の身体に襲いかかる負担は経験する本人にしか分かりません。

そうした女性の身体の変化を考慮せずに、男性と同じような条件や状況で労働を強いることが、本当の「平等」と言えるでしょうか?

性差に関係なく社会進出、活躍の機会が与えられることはとても大切なことです。

4. 日本企業の女性管理職の割合

女性管理職

日本政府は、2003年に「あらゆる分野において、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が、少なくとも30%程度となるよう期待する」という目標を掲げていたものの、実際のところは、目標にはほど遠い状態です。

2020年の女性管理職比率の平均は8.1%で、年々上昇傾向ではあるものの、先進国の中では最低ランクです。

東洋経済オンラインが発表した、2021年のCSR企業白書によると、女性管理職比率が最も多く3年連続の1位は、ABC Cooking Studioで、96.4%。2位は、化粧品メーカーのシーボンで、88.7%。同率3位は、フォトスタジオのスタジオアリスと脱毛チェーンのミュゼプラチナムで、80.6%となっており、30%超えは1614社中49社と低い達成度でした。

上位の企業を見ればわかるように、業種的に女性従業員が多く女性が活躍しやすい分野であることなども影響しており、必ずしも数値だけで全ての業種において等しく30%を超えることがベストではないと思います。

5. 2021年は女性の8割超えが「なんとなく不調」

なんとなく不調の女性

男女間で起こりがちなケンカのタネとして、女性側が「不調があるのに、パートナーがわかってくれない」というものがあげられます。
繰り返しお話ししているように、月経があり、慢性的に鉄が不足し、かくれ貧血の人が多い女性は、心身の慢性的な不調に陥りやすいことを考慮したいところです。

毎月の女性ホルモンのダイナミックな変化により、月経前や月経期間中は不調も起こりやすくなります。
更年期になると、自律神経が乱れて更年期障害に悩まされることになりますし、閉経すると女性ホルモンが枯渇するために女性ホルモンが保っていた心身の健康が失われることもあります。

これには、感受性や腸内細菌のうち、女性ホルモンの不足を補うエクオール産生菌の有無によって症状には個人差があります。

株式会社ツムラが行った20代〜40代の男女1,800人を対象にした「不調」に関する調査をみてみましょう。

2021年は心身の不調を感じた人が、60.1%で、2022年の体調の予想も「不調を感じそう」と回答した人が60.6%でした。「不調を感じた」としたのは、男性の52.3%より女性67.8%と多かったことがわかりました。
最も多かったのは、20代の女性で74.3%でした。

特に「自覚しながらもつい我慢しがちな症状や、調子が悪いものの病名の診断がつかない症状」である心身の「なんとなく不調」については、全体の77.1%が感じており、女性では実に、83.3%が「なんとなく不調」であったと回答しました。
女性の「なんとなく不調」の1位は「疲れ・だるさ」62.5%、2位は「肩こり」54.9%、 3位は「頭痛」53.5%だったと報告されています。

コロナ禍の継続もあり、男女問わずストレスがかかり不調を感じる人が多かった2021年ですが、2022年も引き続き不調が起こりそうと多くの人が不安を感じているようです。

特に女性の方が不調を感じる人が多く、特に20代で最多となったことについて、月経による自律神経の不調に加えて、社会人になるなどの環境的変化や妊娠出産を経験することなどの影響が考えられています。

6. 女性の活躍には心身の健康が不可欠

「なんとなく不調」は大したことがないと片付けられ、自分自身でも我慢しがちですが、生活の質(QOL)や仕事のパフォーマンス低下などに大いに影響があります。
無視できない心身の不調ですが、社会的にも考慮されない傾向にあります。

月経があるだけで、月経のない男性と比較して起こりやすい「かくれ貧血」や自律神経の乱れは、心身の不調の原因になります。
この不調を整えないまま、男性と同じようなサイクルで働いたり、労働することは、女性にとって持続不可能ではないかと思います。

女性ホルモンによるゆらぎは、残念ながらゼロにはなりませんが、しっかりと自己管理することである程度振り回されずに活躍できる心身をつくることもできます。

7. エンパワーメントのための自己管理

7-1. かくれ貧血を改善する

ヘム鉄のサプリメント

まず、月経がある場合は、かくれ貧血のリスクを考慮する必要があります。
「隠れ貧血」は、「潜在性鉄欠乏」とも呼ばれますが、いわゆる「貧血」とは診断されないものの、体の中の鉄が不足している状態のことを言います。

月経のある女性は、定期的に月に1回の出血と共に鉄が体の外に排泄されてしまいます。
鉄は、心身のさまざまな働きを担っているので、心身の「なんとなく不調」の原因になります。
疲れやすい、だるい、元気が出ない、やる気が出ない、うつっぽいなど、さまざまな症状を引き起こしかねません。

普段の食事からはなかなか鉄不足は解消されづらいため、鉄分を意識した食生活や安全に鉄を補うヘム鉄のサプリメントなど取り入れてみることをお勧めします。

気になる人は、セルフチェックと対策を

もしかして「隠れ貧血」?医師が教えるセルフチェックで不調の意味を考えよう

https://wellmethod.jp/indefinitecomplaint_hiddenanemia/

7-2. 自律神経を整える

毎月アップダウンする女性ホルモン、そして更年期の乱高下により自律神経が乱れます。
自律神経は、心身のバランスをとり、健康を保つための基礎を作る大切な働きです。
ストレスが過剰になると、交感神経が過剰に働き、肩こりや頭痛、不眠などに悩まされるようになります。

メリハリがなく、刺激が多すぎるライフスタイルであるならば、朝から昼はしっかり活動し、夕方から夜間はリラックスしてスマホやパソコン作業を控えてゆったりするというリズムを意識しましょう。

7-3. 腸内環境を整えエクオールを味方にする

大豆

腸内環境は、人を育てる土壌のようなものです。
消化器の働きが低下して腸内環境が悪化していると、どんなに栄養素をとっても、十分に吸収できません。
かくれ貧血を改善しようと鉄分をとっても腸内環境が悪ければ、うまく吸収ができません。

意識すべきは「シンバイオティクス」食品。
味噌や納豆、伝統的な漬物などの発酵食品や腸内細菌のエサになるさまざまな植物性の食品をバランスよく食べましょう。

特に女性にとって欲しい植物性の食品は、豆製品。
腸内細菌のエサになる食物繊維だけでなく、腸内のエクオール産生菌によって女性ホルモンをサポートしてくれる成分に変わるイソフラボンを含んでいます。

腸内のエクオール産生菌がうまく活躍していない場合は、更年期〜閉経期の症状が顕著になります。
この場合は、エクオール自体を補うこともできます。

8. WELLMETHODは女性の活躍を応援します

国際女性デー ミモザ

WELLMETHODは、働く40代女性の編集長を中心に、運営会社の(株)ダイセルの中では珍しい、女性だらけの部署から誕生したブランドです。

ダイセル社は、従業員の男女比率は85:15と、男性だらけの会社ですが、WELLMETHODを運営しているヘルスケアSBUは、多くの女性のチカラで成り立っている部署です。

総合監修医である私、桐村も、一人の働く女性としてメッセージを発信しています。
男性と張り合ったり戦ったりするという従来型の女性活躍ではなく、男女に関わらず、一人一人の多様な個性が花開き、活かし合い、助け合う社会こそが、人と地球の健康「プラネタリーヘルス」を実現するためにも不可欠だと考えています。

まるで交響曲のようなシンフォニーを奏でる世界を作っていきたいですね。
男性の皆さん、3月8日には、ぜひ、周りの女性たちにミモザを贈ってみてはいかがでしょうか?

この記事の執筆は 医師 桐村里紗先生

【医師/総合監修医】桐村 里紗
医師

桐村 里紗

総合監修医

内科医・認定産業医
tenrai株式会社代表取締役医師
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属

愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。

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著作・監修一覧

  • ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
  • ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
  • ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
  • ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
  • ・「解抗免力」(講談社)
  • ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)

ほか