成人のアトピー性皮膚炎は、ストレスが関連し、心身症の一種とされています。
でも、一般的には、ステロイドの外用治療を中心とした対症療法が基本で、「治らない」慢性疾患の一つです。

WELLMETHODチームの山下さん(20代、男性)は、小児期に治っていたアトピー性皮膚炎が再燃し悪化した一人。

そんな山下さんが、最先端かつホリスティックなアプローチで根本原因を本気で探り、本気で治すことにコミットした話題の「ルークス芦屋クリニック」に受診相談しました。

この度、チームWELLMETHODにも加わって頂いた城谷院長と、奥様で臨床心理士の仁美先生と一緒に、原因を探り、根本的なアプローチを見つけていきます。
一緒に受診しているつもりで、お付き合いくださいませ。

1.アトピー性皮膚炎を本気で治す!

ルークス芦屋クリニックの紹介、初診から受診時のスクリーニング検査の様子は、こちら

【医師が推薦】根治にコミット!話題の腸と心の専門クリニックを調査vol.1

https://wellmethod.jp/lukes-ashiya-1/

1-1.山下さん(20代、男性)の主訴:アトピー性皮膚炎の悪化

山下さん

ダイセル社のヘルスケア事業で、BtoBマーケティングを担当している。昨年春に東京から大阪に転勤となり、BtoCマーケティングチームとも情報交換するようになってから健康についての知識を勉強中。
元バスケ部で、高身長。現在もトレーニングをしているアスリート。
一人暮らし。

幼少期からアトピー性皮膚炎であったが、成人してからはすっかり治っていた。
昨年から、急に全身にアトピーが再燃。
狂った食生活(本人談)やいくつかのストレスが要因かと考えているが、皮膚科受診するも、ステロイド外用薬をもらうのみの対症療法となっている。

2.いざ、城谷先生の診察室へ

初診のスクリーニング検査を踏まえて、いざ、城谷先生の診察室で問診と検査結果を伺います。
(血液検査や腸内フローラ検査の結果(山下さん)についてはこちらの記事もチェック)

▼「アトピー性皮膚炎」腸管カンジダが増殖!腸内フローラ・有機酸検査で根本原因を探った|vol.6

https://wellmethod.jp/lukes-ashiya-6/

山下さんのスクリーニング検査の結果はいかに!?

城谷先生の診察室で診察

城谷先生:ひどくなったのが、去年(2020年)の9月ですか?

山下さん:そうですね。去年の秋ですね。
実は、東京にいる頃から、足などにチョコチョコ出ていたのですが、上半身にも広がったのが秋です。

城谷先生:ひどくなったきっかけは何かありましたか?

山下さん:実は8月末に、家族が亡くなったんです。その1ヶ月後から急にひどくなったので、それも関係あるのかなと考えています。

城谷先生:ステロイドは今も使っていますか?

山下さん:実は、怖いものだと思ったので、あまりしっかり塗っていなかったのですが、最近は皮膚科の先生からしっかり外用するよう言われて、ちゃんと塗っています。
赤みはマシになっている印象です。

城谷先生:皮膚科の先生とは、今後の方針についてはどんな話をしていますか?

山下さん:今後どうして行こうという方針や、よくならなければどうしようという代替案は、特に示されていません。
ステロイドが効かないとなれば、総合病院に紹介するしかないかなーとは言われていますが、現状ではその段階ではないと言われています。

2-1.食事の内容を深堀り

城谷先生:何か食事指導はありましたか?

山下さん:皮膚科の先生からは特に食事指導はありませんが、WELLMETHODのチームで、プロバイオティクスとプレバイオティクスを毎日食べようというチャレンジに参加して、毎日発酵食品と食物繊維を含む食べ物は、意識して摂るようにしています。
具体的には、ヨーグルトとグラノーラ。野菜も以前より意識はしています。

最近はほとんど飲んでいませんが、これまではアルコールをしっかり飲んでいました。
コロナ禍になる前、2020年の春くらいまでは、週5で外で飲んでいましたし、前の緊急事態宣言の時などは特に家飲みしてしまっていました。

暴飲暴食していて、締めにはラーメンも絶対食べていたので、よくなかったと思います。
家飲みでも、ビール3本〜4本は飲んでいました。

2-2.保険検査では見えない隠れアレルギー

アレルギー検査

城谷先生:今はもう飲んでいないんですね。小麦のグルテンはどうでしょう?

山下さん:グルテン?小麦のタンパク質ですね。それはあまり気にしていませんでした。
問題ないのかなと思っています。
皮膚科で、アレルギー検査をしたときにも特に反応は出ませんでした。

城谷先生:皮膚科の検査結果を、ちょっと拝見しましょうね。
実は、保険診療でできるこのアレルギー検査は、「即時型」アレルギーと言って、何かアレルゲンが入ってきたときに、すぐに反応するアレルギーがないかどうかというのをみています。

抗体の種類としては、IgEというものを見ています。

実は、アレルギーはそれだけではなく、「遅延型」といって、すぐには反応しないもの、数時間から数日経ってからじんわりと反応するものもあるんですね。
アレルゲンと症状との因果関係が分かりにくいので、「隠れアレルギー」とも呼ばれています。

この抗体の種類としては、IgGというものを見ます。

これは、保険では測定することはできないのですが、今後ご興味があれば、おすすめします。

山下さん:皮膚科で実施した「即時型」のアレルギーでは、杉・ヒノキ・ハウスダストに反応があったのですが、「一般人はこんな感じだよ」というコメントでした。この検査で小麦には問題ないならグルテンは大丈夫かと思っていましたが、それだけではわからないんですね。

城谷先生:特に食事の制限もされなかったんですね。
実は、アトピー性皮膚炎と腸内環境の悪化の関連が指摘されていますが、「遅延型」のアレルギー検査の結果が悪い人は、「腸」に問題がある可能性があります。
腸の状態が良くないと、様々な食品にIgG抗体が出る可能性があります。

皮膚の状態が悪いと、腸の状態も悪い可能性が高いですし、腸の裏返しが皮膚なので、アトピー性皮膚炎では腸の状態を見ることはとても大切です。

2-3.腸と皮膚が関連:リーキーガット症候群

城谷先生:腸と皮膚がなぜ関連するか、お話ししましょう。
リーキーガット症候群(腸漏れ症候群)って、ご存知ですか?

山下さん:あ!以前、健康関連の展示会で聞いたことがあります。

城谷先生:ヘルスケア関連のお仕事をされるなら、是非押さえておいてください。

腸の壁は、腸の細胞と細胞がしっかりと接着していて、必要な栄養素を中に通し、必要でないものを通さないようにしています。
リーキーガット症候群の場合は、腸の壁の細胞と細胞の間が緩んで、不必要なもの、毒素を血液の中に入れてしまうことになるんですね。

そのために、炎症が起きてしまいます。
先ほどの、「遅延型」のアレルギーが起きるのもこのためです。
炎症物質が、体中、血液に乗って運ばれるので、全身に炎症が起きてしまいます。

だから、腸の炎症をコントロールすることがとても大切なんですね。

実は、カンジダというカビが、この原因になります。
ですから、皮膚に炎症がある人では、カンジダが腸で増えていないか調べる必要があります。

ストレスや添加物、抗生物質や偏った食事も関連します。
粘膜の修復にはミネラルも必要なので、ミネラルも補う必要があります。

2-4.アトピー性皮膚炎の原因を探る最先端検査

城谷先生:今回は、アトピー性皮膚炎の原因を探る検査として、いくつか検査をご提案しています。

1.有機酸検査:77項目の尿検査で腸やミトコンドリアを解析

尿検査

城谷先生:カンジダというカビの一種が腸で異常増殖しているかどうかをみる必要があるので、「有機酸検査」を追加しています。尿をアメリカのラボに送る特殊な検査です。

77項目の有機酸という代謝物を分析する検査なのですが、そのうち18項目が、腸内細菌の分泌する代謝物です。

山下さん:それが尿でわかるんですね?

城谷先生:そうなんです。腸内フローラ検査で、具体的に腸内細菌のバランスなどを確認しますが、それだけでは情報が不十分なんです。
特に、カンジダなどのカビの場合は、便検査ではあまり出てこないんです。
なぜなら、腸の壁にこびりついているので、よほど量が増えないとわからないんですね。
だから、尿でその代謝物をみて、カンジダなどのカビが増えているかどうか判断します。

カンジダの場合は「アラビノース」という数値が上がります。
それ以外のカビに関連する数値が上がっていないかどうかみます。

それから、腸内細菌のうち代表的な悪玉菌が分泌する代謝物も、18項目の中に含まれています。

さらに、77項目には、ミトコンドリアの代謝をみる項目もあります。さて、ミトコンドリアとは何か、ご存じですか?

山下さん:昔、理科で習いましたね。たしか、エネルギーをつくるんですよね?

城谷先生:そう。カンジダが出す代謝物で、そのミトコンドリアのエネルギー代謝がブロックされる可能性があります。
それから、必須ビタミンやミネラルの不足があっても、ミトコンドリアがうまくまわりません。
そうすると、皮膚を修復しようにも、エネルギー不足で上手く皮膚が修復されなかったりします。

山下さんの場合、あまり「うつ」とは関係なさそうな気がしますけど、どうでしょう?

山下さん:そんなこともないような気がしますが、そう見えますか?

城谷先生:この検査では、うつに関連するハッピーホルモン・セロトニン、やる気ホルモン・ドーパミン 、集中力に関連する・エピネフリンなどの分泌の状態もわかります。
神経伝達物質のバランスもみることができます。
実は、腸の状態と非常に関連しているので、これらの相関をみることもできるとても情報量の多い検査なんですね。

アトピー性皮膚炎にとっても、一番おすすめです。

それに加えて、腸内フローラ検査と皮膚フローラ検査も受けていただきますので、総合的に判断しますね。(検査結果は後日)

2.分子整合栄養医学的な血液検査

城谷先生:標準的なスクリーニング検査に加えて、分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)的な血液検査を加えています。
ビタミンB群や亜鉛などのミネラル、またタンパク質が十分に摂れているか。
また、免疫に関わるビタミンD。それからアトピー性皮膚炎の人では、ストレスホルモン・コルチゾールも関連していますが、それも標準で入っています。

初診時に受けていただいた検査の結果を説明していきましょう。

2-5.自律神経検査(スマートパルス):ストレスは意外になし

・たった3分指を挟むだけで、心拍数の微細な変化からストレス分析と血管の健康分析が可能。身体的・精神的ストレスの度合いや対応力、ストレスに対応する自律神経のバランスなどが見える化できる。

自律神経検査(スマートパルス)の結果

城谷先生:これは、脈と脈の間の間隔を測定しています。自律神経が整っている人は、この感覚が呼吸によって変動します。
長くなったり短くなったり、呼吸で変動する方が、健康的な自律神経なんですね。

年齢と共に、また糖尿病で自律神経が障害されている人は、変動が小さくなります。

さすがに若いし、山下さんは良いですよね。すごく良いです!

山下さん:そうですか!?

城谷先生:身体的ストレスは、身体にストレスがかかった時のリカバリー力もみていますが、とても良い。
精神的ストレスは、不安や怒りなどの感情が強いと悪いのですが、それも非常に良い状態ですね。

山下さん:それも脈拍でわかるんですか?

城谷先生:そうなんです、簡易的にですが、感情の状態もある程度わかるんですね。
実際に、自律神経の複雑な理論(ポリヴェーガル理論)を学んでいくと、もっと複雑な反応だろうと思うのですが、ある程度の参考値はこの検査でも分かります。

ストレス点数も良い状態のところにありますし、自律神経の状態もどちらかというとリラックスモードの副交感神経モードよりの均衡点にありますね。ストレス対処能力も、元々悪くはなさそう。

なので、ある程度環境が整えば、皮膚の状態も良くなってくる可能性があるのではと考えます。

ちなみに、動脈硬化の状態も、柔らかくて若くて良い状態ですね。

山下さん:よかったです!

2-6.体組成計(InBody):フィジカルは強い

・体成分測定は、体重やBMIだけでなく、体を構成する基本成分である体水分・タンパク質・ミネラル・体脂肪・筋肉バランスなどを総合的に分析。

城谷先生:元々スポーツをやっていたんですよね。フィジカルはとても良いですね!

山下さん:バスケットをずっとやっていました。今でも筋トレを続けています。

城谷先生:InBody点数が100点満点中70、80という人ですらあまり見かけませんが、山下さんは85点という高い点数です。
まさに、アスリートという印象ですね。体重・筋肉量・体脂肪量のバランスもDタイプと呼ばれるマッチョ体型で、理想的です。

山下さん:ジムにInBodyがあるんですが、恥ずかしくてやっていませんでした。

城谷先生:やった方がいいですよ、見せびらかしてください!

本当に悪い人は、胃腸が弱くて、食べているのに筋肉がつきづらくなりますので、筋肉量が減ります。
さらに、栄養評価でも、タンパク質量・ミネラル量が低下してくるものですが、山下さんの場合は、全部「良好」の判定。

もしかしたら、腸内環境以外、メンタルなどもみていく必要があるかなと思います。

ただ、気になることがあります!

2-7.糖化年齢「61歳」の判定:終末糖化産物(AGEs)検査

・老化の指標となる最終糖化産物(AGEs)を測定する検査

終末糖化産物(AGEs)検査

城谷先生:これです。最終糖化産物(AGEs)と呼ばれる、老化物質です。特殊な光で測定しています。
この数値が、なんと61歳と出ています。これ、高すぎますね。

特に糖質のとり方なんですが、最近はどうでしょう?

山下さん:最近は、米が中心ですが、前はめちゃくちゃラーメンが多かったですね。
甘いものは、普段は食べません。もらったら食べる程度ですね。

城谷先生:糖化は、「コゲ」と表現しますが、年齢と共に蓄積します。体の中に余分な糖があると化学反応を起こしてタンパク質が結合します。さらに、酸化、「サビ」が加わって、AGEsが生成されるんですね。

今、2.3という数値なのですが、このままで行くと女性の寿命である86歳にあたる数値2.9にぶつかるのが、40歳です。
できるだけ、糖化のグラフの角度を下げていくようにしましょう。
AGEsの蓄積は、最近では改善することがわかっていますから、これから頑張りましょう。

酸化ストレスも良くないので、アルコールをやめたのはいいことですね。
それに、精製された小麦を食べると血糖値も上がりやすく、それに伴って酸化もしやすいので、これも減らした方が良いですね。

緩やかに血糖値を上げるようにするために、食物繊維をしっかり食べることもとても大切ですね。

もしかしたら、知らず知らずに、過去の糖質の摂り方によって、「隠れ高血糖」を起こしていた可能性もありますね。

山下さん:会社の検診では、「空腹時血糖」しか測っていないので、これだとわからないですね。

城谷先生:ここまで、大丈夫ですか? 普段聴かない話で情報量が多いですよね。まだまだ続きますよ。

2-8.【オリゴスキャン】ミネラル不足と有害金属蓄積

・掌に当てるだけで、体の中の必要なミネラルの過不足・不要な重金属の蓄積が解析できる検査。必須・参考ミネラル21種類、有害金属15種類が分析できます。

オリゴスキャン

城谷先生:組織1mg中のミネラルの蓄積量を特殊な光で解析しています。
ミネラルは、全身で働く酵素をサポートする補酵素の原料です。
ミネラルが不足すると、皮膚の組織を修復するにもできないし、免疫細胞を適正に働かせることもできなくなってしまいます。

緑が合格、黄色が要注意、赤が対処が必要。ということなんですけれど、必須ミネラルが全体的に低いですよね。

特に、珍しいんですが、「ヨウ素」が不足しています。
ヨウ素といえば、海藻。海藻って食べますか。

山下さん:や〜、一人暮らしなので、昆布で出汁もとらないです。もずくは、たま〜に食べますが、それ以外には海藻はほとんど食べないですね。

城谷先生:その辺りから見直しが必要かも知れませんね。
それから、なかなか良くならない体調の原因として、亜鉛不足であることも多いのですが、亜鉛は比較的良いですね。
血液でも測るので、そちらでも合わせてみていきましょう。

むしろそれよりも、不足が気になるのが、マグネシウムとリンです。
マグネシウムは、ミトコンドリアのエネルギー代謝にも関連するので、必須ですし、リンはカルシウムの代謝にも影響を与えます。

山下さん:不足するのはどうしてでしょう?

城谷先生:マグネシウム不足は、野菜などの食材に含まれるミネラルの量が少なくなっていることや、糖質の摂りすぎ、そしてストレスなどで大量に消費されてしまいます。リンの不足の原因の一つは、ビタミンDだと思います。

日光にあたったり、干し椎茸や木耳を食べたり、小魚を食べたりすることで上がりますが、なかなか、それだけやっていても日本人の場合、理想値である人は少ないんですね。

山下さん:免疫にも関連しているので、注目されていますね。

城谷先生:ケイ素も低いですが、日本人のほとんどは、土壌に少ないためか不足している人が多いです。
この検査で気になるのは、ヨウ素とマグネシウムですね。

それから、タバコは吸いますか?

山下さん:いえ。吸いません。

城谷先生:重金属のカドミウムが蓄積していますね。
重金属は、ゼロが理想ですが、日本は土壌や海水に重金属が多いので、溜まりやすい国です。
緑が合格で、黄色が要注意。さすがに、赤はないですね。

一番高いのは、カドミウム です。
日本の場合、米の産地によっては、カドミウムが多く含まれている水で栽培されている可能性があります。特に玄米は多く含まれているんですが。

山下さん:玄米ではなくて、白米ですね。

城谷先生:もしくは、解毒力は人によって、また栄養状態や腸内環境の状態によっても変わります。この辺りは、有機酸検査でみていきましょう。

それから、アルミニウムもやや多いですね。
日本人は、割と高い傾向があります。
アルミ缶やアルミホイル、アルミ食器、インスタントコーヒーやインスタントスープなど。さらさらしたパウダーの秘密は、アルミなんですね。それから、ベーキングパウダーを使ったパンにも含まれています。

山下さん:去年までは、毎朝市販の食パンを食べていましたね。

城谷先生:基本的には、市販のものには含まれていると考えた方がいいですね。

水銀はそこまで高くないですが、アマルガムには水銀が含まれていているので、アトピー性皮膚炎の悪化の原因になっている可能性があります。

山下さん:銀歯はあります。

城谷先生:それらを踏まえて、総合判定をみてみると。
思ったより悪くはありません。

銀歯チェック

亜鉛が少ないと、全体的に生理機能の項目が低下して判定が、「赤」だらけになりますが、そんなこともありません。アトピーがとても重症な人は、組織修復力も下がってくるのですが、ここも悪くはありません。

なので、もう一息、何か環境が整えば、良くなるんじゃないかなという印象がありますね。

2-9.過去の検診では肝機能がやや悪い

検診結果チェック

城谷先生:過去の検診の結果も拝見しましょうか。

山下さん:はい。こちらです。

城谷先生:肝機能の数値がやや上がっていますね。これは何か指摘されていますか?

山下さん:この頃は、アルコールを減らしていた時期ではあるんですが。

城谷先生:肝機能については、筋トレなど別の要因で上がることもありますから、今日の血液検査も踏まえて判断しましょう。
γGTPも高いので、肝臓に負担があるのも確かですね。

LDLコレステロールも低いですね。

山下さん:これは過去ずっと低いです。

城谷先生:遺伝的にちょっと低い人もいますが、ちょっと気になりますね。副腎疲労などに関連している可能性もあるので。朝は、パッと目が覚めますか?

山下さん:絶対に二度寝はしますね。

城谷先生:食べたら眠たくなりますか?

山下さん:眠くはなりますが、横になってしまいたいほどではないですね。

城谷先生:今日も血液検査の項目に含まれているので、再検査しますね。

2-10.まずは胃腸から整える

胃腸を整える

城谷先生:日本人は、欧米人と比べて、胃腸が丈夫でないことが多いので、アトピーの方に限らず、うつの方など多くの病気に関連しています。

胃腸が悪いと、栄養の吸収が悪くなるので、いくら栄養素を補っても無駄になってしまいます。
ですから、腸内環境を整え、胃腸の状態をまず整えながら、食事療法や栄養療法を並行していきます。

そして、カンジダがいると足を引っ張るので、必要であれば、カンジダ除菌も行います。

だいたい、この辺りで改善してくる人が多いんですね。

胃腸の状態が整ってくると、自然とデトックスが良くなって、デトックス治療をしなくても良くなることもあります。

だいたい、こんな治療の流れになると思います。

2-11.腸内環境改善“4R”を実践

城谷先生:初診の方には、参考にしていただくために「セルフケア手帖」をお渡ししています。

腸内環境を改善するために“4R”という方法がありますので、これをぜひ参考に実施してください。

・Remove:除去
小麦や乳製品のほか、食品添加物など腸内環境を乱す可能性のあるものや、カンジダ(カビ)などの有害な菌など。
・Replant:植菌
発酵食品の摂取や、庭いじりなど有益な菌とのふれあいを増やしたり、プロバイオティクスなど有益な菌を含むサプリメントを摂取するなど。
・Repair:修復
ボーンブロス、消化酵素、Lーグルタミンなど、粘膜を修復するための栄養素。
・Release:解放
ストレスマネジメント。ヨガ、ストレッチ、瞑想、アロマセラピーなど。

1.Remove:除去

城谷先生:小麦や乳製品は、極力控えてもらう方が良いかと思っています。
小麦に含まれるグルテンタンパク、牛乳に含まれるカゼインタンパクが、腸に炎症を引き起こしやすいからです。
グルテンは、特に、腸の壁の隙間を広げることがわかっています。

日本だとハードルは高いですが、おおむね控えた方が良いですね。

山下さん:普段はお米ですが、たまのラーメンは。

城谷先生:そうですね、たまににしてみましょう。自分でコントロールできるときには控えて、お付き合い程度にというイメージでどうでしょうか。

麺類であれば、米粉で作ったフォーや米粉パスタなどが良いですね。パンでも米粉パンとか。
一度やる価値はあると思いますよ。

特に、AGEsが高いので、糖質は控えた方が良さそうです。
通常、米はOKにしていますが、小麦や砂糖は控えるように指導しています。

油はどうですか?家にはどんな油がありますか?

山下さん:家には、サラダ油です。

城谷先生:それは、炎症を起こす方の油なので、なるべく控えていただきたい方ですね。
摂っていただきたいのは、炎症を抑える、オメガ3系の脂肪酸です。
これをなるべく多く摂ることを意識してください。

オリーブオイルは、品質的にかなりピンキリなので、しっかり選んで良いものを摂ることですね。

コンビニを使う場合、マーガリンやショートニングなど炎症を起こすトランス脂肪酸を含む食品が多いので、気をつけた方が良いですね。

バターは、少量であれば、OKとしています。
より良いのは、バターをさらに精製したギーを使うのも良いですね。

ココナッツオイルやMCTオイルは、エネルギー切れになっている場合には使用しても良いですが、山下さんの場合はどちらでも良いです。

メインは、オメガ3系脂肪酸をしっかり摂ることですね。

2.Replant:植菌

城谷先生:発酵食品については、牛乳を禁止にしているので、豆乳のヨーグルトなどをおすすめします。

山下さん:納豆でも良いですか?

城谷先生:納豆も良いですが、こちらもピンキリなので、品質の良いものが良いですね。

それから、土いじりなんかはしませんか?

色々な菌に触れることが、腸内環境にも皮膚にもとても大事なんですよ。
森に行ったり、海に行ったりして多様な菌に触れることですね。
除菌も、良い菌に触れられなくなるので、本当は注意です。

食品として、プロバイオティクスを摂ることも大事ですね。

庭いじり

3.Repair:修復

城谷先生:それから、ボーンブロスってご存知ですか?骨の出汁スープです。

ボーンブロスレシピはこちら

医師推奨|身体が喜ぶ癒しのスープ「ボーンブロス」

https://wellmethod.jp/bone-broth/

城谷先生:レシピを公開していますので、ぜひチャレンジいただきたいのですが、最低1時間くらいコトコト煮込んでください。
ヨウ素の補給に昆布も入れたら良いですね。

このスープには、グルタミンというアミノ酸も含まれていますが、これが腸の壁を修復する栄養となるので、リーキーガットの改善におすすめです。

山下さん:できるかな、、。

城谷先生:一人暮らしでボーンブロスを作るのが難しければ、鰹節でも良いですよ。
マイ鰹節を持ち歩いておいて、何にでもふりかけてしまいましょう。

それに、サプリメントで消化酵素を摂るのも良いですね。
食品は全て消化酵素で分解されて、小さくして吸収する必要があるんですね。
でもリーキーガットがある状態で、分解されない食品が腸から体内に入ってしまうと、炎症が起き、遅延型フードアレルギーの原因にもなります。

できるだけ小さく分解するには、消化酵素が必要です。

グルタミンや消化酵素は、初診時にまず処方することが多いものです。
もし、食事でと思えば、大根おろし!消化酵素が豊富です。
そして、レモン水とかお酢とか、酸っぱいものを食事時に食べることです。
胃酸を分泌して消化を促してくれます。

山下さん:三杯酢のもずくはどうでしょうか?

城谷先生:それも良いと思います。

なので、色々方法論はあるんですね。
今日たくさんお話ししましたが、私がお話しした半分でもできれば、万々歳ですね。
全部をいきなりやろうとは思わずに、できるところから、少しずつやっていくのが良いですね。

もずく酢

4.Release:解放

城谷先生:実は、私は、このRelaase(解放)を一番重視しています。
趣味はなんでしたっけ?

山下さん:筋トレですかね?

城谷先生:それって楽しんでやってますか?苦しいですか?

山下さん:う〜ん、どっちもですね。

城谷先生:何にせよ、楽しいことを日常に取り入れないとなかなか効果が出ないんですね。
ほっこりすること、自己肯定感を高めること、自分にちゃんと水やりができていて、リラックスできているか。

これができていないと、実は腸内フローラに一番影響するのはストレスと言われているので、そういう意味でも、ご自身の時間をしっかりと摂ることが重要ですね。

実は、こんなものもあります「喜びリスト」。
時間があれば、これも書いてみて下さいね。

まずは、できることからやっていってくださいね。

後日、心理テストの結果と検査結果を踏まえた再診を配信します。

(つづく)

▼【医師が推薦】根治にコミット!話題の腸と心の専門クリニックを調査vol.1

https://wellmethod.jp/lukes-ashiya-1/

▼片頭痛や肩こり「不定愁訴」の本当の原因は? 根治にコミットするクリニック医師徹底レポートvol.2

https://wellmethod.jp/lukes-ashiya-2/

▼【医師解説】片頭痛とストレスの関係性|根治にコミットするクリニックレポートvol.3

https://wellmethod.jp/lukes-ashiya-3/

片頭痛・脂質異常症|現代型栄養失調と不調の意外な関係がここまで分かる「分子栄養検査」vol.4

https://wellmethod.jp/lukes-ashiya-4/

▼「アトピー性皮膚炎」腸管カンジダが増殖!腸内フローラ・有機酸検査で根本原因を探った|vol.6

https://wellmethod.jp/lukes-ashiya-6/

ルークス芦屋クリニック

〒659-0092 兵庫県芦屋市大原町8-2むービル2F(JR芦屋駅から北へ徒歩4分)
ホームページ:https://lukesashiya.com/
電話番号:0797-23-6033
Email:lukesashiya@gmail.com
※メールで医療に関するご質問にはお答えできません。

ルークス芦屋クリニック

この記事の執筆は 医師 桐村里紗先生

【医師/総合監修医】桐村 里紗
医師

桐村 里紗

総合監修医

内科医・認定産業医
tenrai株式会社代表取締役医師
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属

愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。

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著作・監修一覧

  • ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
  • ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
  • ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
  • ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
  • ・「解抗免力」(講談社)
  • ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)

ほか