【更年期体験談】退職したい…子供の反抗期…上手く付き合っていくための体と心の整え方
こんにちは、WELLMETHODライターの和重 景です。
女性であれば一度は耳にしたことのある更年期。
実際、ただいま更年期の真っ最中の人、更年期の症状を感じ始めている人、更年期が終わりそうな人、全く更年期を感じていない人など、人により症状はさまざまです。
更年期障害は一般的にいわれている通り、個人差があり、症状にばらつきがみられます。
「みんな同じでなくていい」と思う反面、自分が悩んでいる更年期症状が同年代の友人になかったり、気がつけば自分よりも年下の女性が更年期の症状で悩んでいたり…意外と一人で更年期の悩みを抱えている方も少なくありません。
筆者の周りにも、「気持ちが不安定で家にこもりがちになった」「一人汗をかいていて、とても恥ずかしい」などといった話を多く伺います。
更年期という言葉は知っていても、一般的に何歳ころからどのような症状で悩むのか、経験した人に直接きける機会はなかなかありませんよね。
また実際、「仕事中に急に汗が出て困った!」「毎日めまいがひどくてつらい」「この症状、私だけ?」「どうしたら症状が楽になるんだろう…」と、日常生活で悩んでいるという方も少なくないのではないかと思います。
今回、WELLMETHODでは、更年期世代以降の女性に向けて行った「実際に更年期の症状がライフスタイルや仕事にどの程度影響したのか」についてのアンケートを元に、その結果からみえる更年期とライフスタイルとの付き合い方について考察していきます。
アンケートの調査結果のまとめはこちら
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プレスリリースはこちら
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目次
1. 更年期に関するアンケート調査からの考察
1-1. 年代別からみる更年期の症状とその関連性とは
更年期の症状が、日常生活に影響を及ぼすものであるか年代別にアンケート調査を行った結果、40代女性では疲れやすさ56人(16.4%)を中心に、他の更年期症状を含め、生活に影響していることがわかりました。
年齢が上がった50代女性では、疲労感よりも「肩こり・腰痛・手足の痛み」75人(12.3%)などの体の痛みが一番多く、更年期に特徴的な体の症状をあげる傾向がありました。一方では、「日常生活に支障をきたすレベルが見られない」との回答も75人(12.3%)で多くみられました。
さらに60代以上女性では、日々の生活に支障をきたすレベルの症状がないとの意見がもっとも多く見られました。
症状のつらさは、年代が上がるごとに低くなる傾向が多いことから、過去に比べると、現代の方が、年々生活に支障をきたすほど、更年期の症状を強く感じる女性が増えてきていることが推察されます。
一体、どのようなことが原因なのでしょうか?
それは、現代の生活習慣の悪化が関係していると考えられます。
60代の女性は家事炊事で1日中体を動かし、食生活も現代のように添加物を多く含まず、糖質・脂質過多ではなく、野菜中心の一汁一菜のメニューが食卓に並ぶことが多かったのではないかと思います。
対して、現代の女性は、生活が便利になることに引き換え、1日中デスクワークでほとんど体を動かさず、砂糖たっぷりのスイーツや、脂質過多のメニューなど、運動不足と食生活の乱れによりホルモンバランスにも影響し、よって更年期の症状悪化につながっているのではないかと推測します。
1-2. 年代別「更年期を感じ始めた年齢」から読み取れること
さらに更年期を感じ始めた時期について、40代〜60代女性についてアンケート調査を行いました。
その結果、50代、60代以上では、50代前半(36%)に多く集まりました。
一方で、40代では「40代前半」(38%)が一番多く、次に「40代後半」(33%)が多い結果となりました。
これらのことより、現代の40代は、過去の40代と比べて更年期症状を感じ始める年齢が早いということが伺えます。
近年の食生活の変化や運動不足が、更年期の症状を感じる年齢の低年齢化と関連しているのではないかと考えられます。
1-3. 年代別「更年期症状が生活や仕事にもたらした影響」からみてわかること
1-1.や1-2.では、更年期症状の感じ方が年代別で変わっていることが読み取れました。
では、このような更年期の症状が、私たちの実際の生活や仕事にどの程度影響しているのでしょうか。
こちらもアンケート調査を行いました。
グラフを見ていただくと、更年期のライフスタイルへの影響は、全般的に「更年期症状はない/影響はない」279人(45.9%)が圧倒的に多く、この結果は年齢が上がれば上がるほど割合が多くなることがわかりました。
その一方で、「外出することが億劫になった」165人(27.1%)、「美容やおしゃれをすることが億劫になった」94人(15.5%)という生活面への影響を感じる人も多いことがわかりました。
また、「友人・知人など人に会うのが億劫になった」「夫婦間や子どもなど、家族と仲が悪くなった」「趣味をやめてしまった」など、症状の悪化によりプライベートを楽しめなくなった方もいます。
それだけでなく、仕事面への影響としては、「出勤日数・時間を減らした」だけでなく、中には「職場を退職した」という女性もいます。
2. 生活面や仕事などで更年期の症状で困ったエピソード
1-3.の結果により、更年期の症状が生活に影響がない人の割合がもっとも多いことがわかりました。
しかし一方で、更年期症状に悩まされ、仕事や家庭で苦悩している人も数多くいます。
実際に筆者も、影響を受けた一人です。
ささいなことでイライラしてしまい、帰宅してから自己嫌悪になったり、ホットフラッシュで汗が一人噴き出して後輩から「大丈夫ですか? 暑いですか?」と心配されるといったこともありました。
そのような時はどうしても、「心配をかけてしまった」「仕事に影響がでないか不安」「迷惑をかけてしまって申し訳ない」と、自分を責めてしまう気持ちが出てくること、ありますよね。
では実際、更年期にはどのような症状に悩まされているという女性が多いのでしょうか?
2-1. 40代
1. 生活における影響|生理前になるとどん底まで落ち込む時も
・冬に火照り症状が出ると、体温調整が大変だった。特に電車内や店内での調整が難しく、暑くなると気分が悪くなるので、服装の選択に気を使った。
・どうしても外出しなければいけない日に、頭痛や吐き気で薬も効かず、とても辛かった事があった。
・生理前になるとちょっとな事でイライラしたり、どん底まで落ち込むような時もありとても自分が嫌になった。
・家族にイライラしたり、ちょっとしたことを考えこんだり。そんな自分が嫌になったり、変わったなあと思ったり。気持ちのブレが大きく、自分自身に振り回されてるかんじ。
・生理前に気分が悪くて夕食を作れなくなることが度々ありました。
40代といえば、家庭や仕事、育児や友人との付き合いなど、まだまだ体力的にも余裕があり、活動的な年代です。
しかし、更年期の症状は、そんな40代の私生活に影響し、思い悩ませているようです。
例えば、ショッピングや友人とお茶する…そんな何気ない日常でさえも、止まらない汗や体の火照り、頭痛や吐き気に悩み、楽しみだったはずの予定が負担に感じる人も少なくありません。
また、生理前では気持ちが不安定になりがちです。
「自分らしく、穏やかでいたい」。
そう思うはずなのに、なぜかイライラしてしまう…そんな理想と現実の自分の差が、気持ちをどん底にまで押し下げ、非常に辛い思いをされている方が見受けられます。
2. 仕事における影響|精神的な苦痛による退職
・急に体が熱くなったり、朝、吐き気で起きられなかったり。会社の状況も悪化していたため、精神的に苦痛になり、退職してしまいました。
・突然シャワーを浴びたように汗が出るので、タイミング悪く授業参観や行事、仕事中だと恥ずかしい。
・生理の量が多すぎてナプキンを1時間ごとに変えないといけないから仕事のときはなかなか代えることができなくていつももれてしまう。
・イライラすぎて、仕事中しんどくて続かないとか、家族に当たったりして心が苦しいです。
・毎日寝起きが悪く、仕事を休みたい気持ちになる。
・職場において、今までなら気にしないような些細なことでも落ち込んだり、腹が立ったりして気分の変化が凄まじかった。
また、仕事にも影響があり、悩んでいるという声が多数寄せられました。
30代までは体力的にも精神的にも余裕のありバリバリ仕事をしていた人も、40代に入り「これまでと何かが違う」と感じる方もいるのではないでしょうか。
気持ちが不安定になりやすく、ちょっとしたことでもイライラしたり落ち込んだり…。
自分の気持ちについていけなくなったり、寝起きが悪くなり、人前で急に汗が止まらず苦労するなど、これまでみられなかった体の変化に戸惑い、悩む人も少なくありません。
このような気持ちと体の変化は、これまで仕事を真面目に頑張ってきた方ほど、理想と現実のギャップに悩み苦しんでいるのではないでしょうか。
この時点で仕事を辞めたい、退職を考える、といった方も少なくありません。
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2-2. 50代
1. 生活における影響|子供の反抗期と重なり家の中の雰囲気が最悪
・初期の頃は目まいや吐き気、車の運転中も落ち着かず自分の運転に自信が持てませんでした。また便秘や下痢の繰り返しで一日中お手洗いに週十回もいっていました。些細な事でもイライラが治まらず、この怒りをどこへぶつけていいのかも分からず悶々としたりもしました。
また記憶力の衰退もあり落ち込んで落ち込んで悩みました。閉経後は瘦せ型の体型でしたがお腹だけがポッコリと出てきて今でも悩みの種となっています。
・調子の悪い日は無理して家事をしないことも家族が受け入れてくれてすごく助かった。
・どんなに休んでも疲労感が抜けず、体が動きませんでした。絶望感しかなかったです。ちょうど子供の反抗期と重なり、家の中の雰囲気は最悪でした。
・頭痛が頻繁に起きるようになり、外出の予定が狂うようになった。
・夜、物凄い滝汗で、パジャマを夜中に2回位着替えないといけなくて、寝不足になり、しんどいです…。
・イライラが起こるたび、家族の理解不足が、ますます症状を悪化させているような感覚に陥ってしまった。
・落ち込みやすくなり、コミュニケーションが取りづらくなった。
50代の女性の場合、更年期症状に加えて家庭についての関わりについての意見が多く聞かれました。
とくにお子さんがいる家庭では、反抗期を迎えたお子さんと自分自身の更年期の症状が重なり、家庭内がコミュニケーション不足に陥ったり、お互いぶつかりやすくなったりと、家庭内の悩みを抱えている方は少なくありません。
「反抗期の子どもにも理解を示したい」。
頭では理解できていても、実際に更年期によるイライラや、ホットフラッシュ、頭痛などの症状は、自分自身の余裕さえも奪われてしまいます。
さらに「家族に心配はかけられない」そう思いながら一人で頑張れば頑張るほど、孤立感を感じやすくなり、ますます症状を悪化させる原因にもつながります。
「これまでできたことが、スムーズに上手くいかない」など、家庭の親子関係や体の不調が複雑に絡み合い、辛い思いを抱えている、といった意見が多くみられました。
2. 仕事における影響|いつ辞めようかと常に思っている
・集中出来ないので大きな仕事は不安がある。
・仕事から帰るとぐったり疲れてしまいます。ソファで休憩していて目を閉じると瞬間に寝てしまう事に、家事の取り掛かりが遅くなってしまいます。
・体調が悪くなり、仕事を休んだことがある。
・勤務中に体調を壊さないか気になっていた。
・イライラしたり、気持ちが落ち込んだりして鬱々していま会社を非常に辞めたい気持ちでいっぱいである。同僚になだめられているが、気持ちのなかではいつ辞めようかと常に思っている。
・仕事中に冷房の効いている部屋で汗が止まらなかった。
・身体ががだるいのに仕事をしなければいけないので辛かった。
・めまいと動悸がよくありしごとを辞めた
・座り仕事なので、1度の経血の量が多い時は、トイレに立つタイミングなど、対応に気をつけていた。
仕事面では、気持ちの不安定さに加えて、体調の変化になかなかついていけず、仕事に影響がでるといった声が多く寄せられました。
「会社を休む」だけでなく、「いつ辞めようか」となど、退職について頭をよぎるなど、仕事を続けるかどうかについて思い悩む声が多くみられました。
疲れがなかなかとれない、めまいや動悸が起こる、体調が急に悪くなるなど…年齢による体力の衰えに加えて、周りからは気づかれにくい更年期症状は辛いものです。
特に、この年代はすでに管理職やリーダー、社の重役なども任されている女性も多く、日々大きな責任を感じる世代でしょう。
仕事のやりがいはある一方で、思うように体が動かず、「昇進を諦めよう…」「退職をした方が良いのでは…」と考える女性も少なくないのではないでしょうか。
2-3. 60代
1. 生活における影響|そっとしておいてくれたことが助かった
・なんとなく気が晴れなかったりしたことはあったと思う。イライラを家族にだしてしまったときは自己嫌悪に陥ったが、そっとしておいてくれて助かったことは感謝している。
・ストレスがたまりたまにガス抜きせな爆発しそうになりますから家族で温泉によく行きました。
・外出する事が億劫になったが医者から気分転換に少しで良いから外出を進められた。
・骨密度の低下が著しい。
60代女性では、イライラしたり骨密度が低下したりするなどの更年期に関連した症状はあったものの、息抜きで旅行や外出するなど自分自身を上手くコントロールして乗り越えたなど前向きな意見がみられました。
更年期の症状はどうしても一人悩みがちになります。
しかし、勇気を出して悩みを打ち明けることは「周りが理解者になること」にもつながります。
更年期の症状はあるものの、周囲がそっとしておいてくれたことが、症状の緩和につながっているのかもしれません。
2. 仕事における影響|休むことができない仕事で苦労した
・夜に眠れなく次第に昼夜逆転になった。顔から滝のような汗が出た何をするのも億劫での中も乱雑に…人一倍几帳面だったのに。
・仕事中、めまいがして、立っていられないことがあった。四十肩になり、仕事に差し支えるほど痛かった。
・休むことができない仕事なので苦労しました。
仕事への影響については、40代女性に比べて少ないものの、ホットフラッシュやめまいなどに悩まされていたという声が多く集まりました。
また、「体調は良くないけれども仕事を休むことは出来ない」など、無理をしながら仕事をしていたという声もありました。
現代でこそ、女性のライフステージによる体調の変化に対する認知度や社会の理解が高まりつつありますが、60代の女性が更年期世代だった時代背景を考えると、まだまだ認知度は高いものとはいえなかったのでしょう。
そのため、「迷惑がかかるから言えない」「休んだら誰かに皺寄せがいく」など、無理をしていた/無理を余儀なくされていた女性も少なくなかったのではないかと思います。
▼イライラは更年期障害のせい? 軽減させるための6つのポイント
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3.これからの更年期との上手な付き合い方とは?
第1章のアンケート調査の結果を踏まえ、更年期の感じ方は年代別に異なることがわかりました。
とくに60代女性に比べ40代女性では更年期の症状を感じる方の割合が大きいことがわかりました。
これは、各世代における食生活や生活習慣が異なることも理由の一つであると考えられます。
とくに現代は、女性の社会進出の時代です。
私たち女性は育児や家事、仕事の両立など、自分の時間がなかなかとれる人が少なくなってきたことも症状悪化の要因の一つであると考えられます。
これらの要因は、アンケート結果における「疲れがたまりやすい」「日中イライラする」の割合が40代女性で多いことから伺い知ることができます。
では、この更年期の症状を改善していくためにはどのようなことに気をつけていけば良いのでしょうか。
3-1.生活習慣を整える
更年期症状と生活習慣は密接にかかわりがあるとされています。
まずは規則正しい生活を心がけ、早寝早起きを意識しましょう。規則正しい生活習慣は、自律神経を整え、更年期症状を緩和するために効果的です。
また、質の良い睡眠をとるためにも、アルコールやカフェインなど、夜にとることは控えましょう。
▼【医師が解説】“良質な睡眠”をつくるために毎日やるべき習慣・やめるべき習慣
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3-2.運動を取り入れる
更年期では加齢による筋力の低下や骨粗鬆症、関節痛など思わぬ症状があらわれることがあります。
骨盤の筋力が低下すると、姿勢を崩すだけではなく、バランスの能力が低下し、ふらつき転倒するリスクがぐっと上がります。
とくに私たちゆらぎ世代は運動を何もせずにいると、筋肉量が落ちてしまいます。そのため、適度に運動を取り入れることは大切です。
まずは、無理のない範囲でストレッチを始めましょう。
歩く習慣のない人は、毎日20分程度ウォーキングなど歩く習慣を付けましょう。また、適度に筋トレを行い、筋力をつけることも大切です。
▼未来の私に向けて“40代の今”からはじめるロコモティブシンドローム予防法
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3-3.食生活の乱れを改善する
バランスのとれた食事は、体を整え更年期症状を予防し穏やかに迎え入れるための大切な要素です。
食事の回数を減らす、偏った食生活などを避けましょう。
さまざまな栄養素を取り入れるためにも一汁三菜、1日3食きちんと食事をとるようにしましょう。
また、更年期世代の女性は、腸内環境を整えるシンバイオティクスの食事法だけでなく、
・大豆イソフラボンが含まれる大豆製品
・生活習慣病を抑える青背魚(DHA, EPA)
・骨粗鬆症予防のためのカルシウム、マグネシウム
などの栄養素を意識してとりたいところです。
さらに、食生活習慣を整えるためには
・良質なタンパク質をとる
・トランス脂肪酸を避け、良質な油脂をとることを意識する
・野菜や穀物を食べる
・人工甘味料などの加工食品を避ける
など、意識して食事を取るようにしてみましょう。
▼更年期を乗り越えるには? 食事のポイントや摂取したい食品一覧
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3-4.ストレスをためない生活
生きている上で私たちがどうしても避けられないものがストレスです。
ストレスは体に負荷をかけ、更年期症状を悪化させる原因にもなります。そのためにも、ストレスを解消する心がけを行うことは大切です。
具体的には
・運動の習慣を取り入れる
・生活のリズムを整える
・ストレスの原因を取り除く
など、ご自身の生活を改めて見直してみましょう。
適度な運動習慣や規則正しい生活、さらに思い切ってストレスの原因となっているものを断ち切ってみることも方法の一つです。
例えば毎日のお弁当作り、家の掃除、など毎日のちょっと負担になっていることを思い切ってやめてみると、ストレスが軽減されるケースも多くみられます。
また、悩みを一人で抱え込むことはストレスにつながります。
何か嫌なことや気になる悩みがあるとすれば、思い切って誰か話してみてはいかがでしょうか。
家族や気心知れた友人、主治医など思い切って誰かに話してみると意外とスッキリするものです。
勇気を出して打ち明けることは、周りの理解者が増え、思わぬ発見にもつながりやすくなります。
4.更年期でも仕事やライフスタイルに影響させない体づくり=自分を大切にすること
「毎日つらいけれど、人になかなか言えない」
「家族の理解がなかなか得られない」
「職場で迷惑をかけたくない」
このように、更年期の症状を一人で抱え込んでしまうという方は、少なくないのではないでしょうか。
しかし、今回のアンケート結果から伺えますように、実は職場でこっそり悩んでいるという方や、やむなく退職をせざるを得なかったという方、逆に家族の協力を得られたことで乗り越えられた、医師から気分転換を勧められた…など、日々悩みながら生活をしている、という方が多いということがわかりました。
つらい時期ではありますが、例えば、職場で話ができそうな人に相談をして仕事量を調整してもらう…家族に症状を知ってもらう機会をつくる。または、友人同士で励まし合うなど、一人で抱え込まないことが、この時期を乗り切る秘訣なのかもしれません。
またアンケートでは、年代別でも更年期症状の現れた方に影響が出ていることから、食生活をはじめ生活習慣が大きく関連していることが考えられます。
「疲れやすいのは更年期だから仕方ない」
「イライラしてしまい、何とかしたい」
そう思いながら我慢している方もいるかもしれません。
しかし、まずは身近な生活習慣や運動習慣について見直してみてはいかがでしょうか。
身近な生活を見直すことは、更年期症状の改善だけではなく、ご自身の体としっかり向き合うことへもつながります。
丁寧な毎日を過ごしながら、どうか一人で抱え込まずに、つらくなる前にヘルプサインを出してくださいね。
毎日を健やかに輝く自分でいられますように。
和重 景
主に、自身の出産・育児やパートナーシップといった、女性向けのジャンルにて活動中のフリーライター。
夫と大学生の息子と猫1匹の4人暮らし。
座右の銘は、「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」。