「動脈硬化」を予防するための今日からはじめる新たな生活習慣
こんにちは、WELLMETHODライターの廣江です。
よく健康番組などで「動脈硬化を予防しましょう」なんて言葉を聞きますが、みなさまは動脈硬化のことをどれくらいご存じですか。
「発症すると怖い病気」
「中高年がかかりやすい」
など、漠然としたイメージだけを持っている方も多いのではないでしょうか。
動脈硬化は、男女ともにリスクがあり、特に閉経後の女性にはリスクが増えます。
また、普段の食生活による影響も多くあり、近年の食生活の欧米化などを考えると、若い頃から動脈硬化が進行している場合も多く、もはや他人事ではありません。
放っておくと、「ある日突然、心筋梗塞や脳卒中で倒れた」なんてことも。
そんな動脈硬化を予防するために、今回は動脈硬化が起こる原因やどのようなことに気を付けるべきなのかについて、正しい知識と予防法についてご紹介したいと思います。
1.動脈硬化とは?
動脈硬化とは、「動脈の血管が硬くなって弾力性が失われている状態」の総称のことをいいます。
血管の硬化自体は中高年になってからではなく、生まれたときから始まり、現代型のライフスタイルを送っていると10歳をすぎたころから急速に進みはじめ、30歳をすぎたころには完成した状態になることもあります。
本来、動脈硬化にはいくつか種類がありますが、その中でも一般的に動脈硬化=“粥状(じゅくじょう)動脈硬化”とするケースが多くあります。今回は動脈硬化のうち、粥状動脈硬化をご紹介します。
「粥状」とは、文字通り、おかゆのようなドロドロとした状態を指します。
1-1.特徴①動脈が粥状(じゅくじょう)になる
動脈硬化の1つ目の特徴として、動脈内にコレステロールが粥状に蓄積することが挙げられます。
主に動脈の血管の内側(内膜)にコレステロールが蓄積し、次第に脂肪分が沈着して血管が狭くなり、血栓や潰瘍をつくる原因となります。
1-2.特徴②動脈硬化は無症状で進行する
動脈硬化の原因となる、血管内膜のコレステロールを中心とした脂肪沈着は急にできるわけではありません。
20~30歳代のころから徐々に沈着がはじまり、50~60歳代になると血管自体が狭くなっていきます。
その結果、血流がスムーズだった内膜との間にストレスが生じ、内膜を覆っている細胞(内皮細胞)が壊れて、血の塊(血栓)ができます。
この塊で血管が詰まると、急性心筋梗塞などの発作として初めて症状が現れるようになります。
2.動脈硬化のメカニズム
2-1.血管の作りについて
血管は、血液によって酸素や糖分など体に必要なものを運び、一方で炭酸ガスなどの老廃物を運び出し、処理をするための大切な役割を担っています。
血管は内側から「内膜」「中膜」「外膜」の3つの層に分かれています。
2-2.動脈硬化が進むまでのステップ
では、動脈硬化はどのようにして進むのでしょうか。
<高血圧や糖尿病、感染などにより「内皮細胞」が傷つけられる>
健康な人の血管の内膜表面を覆っている「内皮細胞」の層は、血液から必要な成分を取り込み、他の成分は入り込まないようになっています。
ほか、血液が固まるのを防いだり、血液が内皮細胞にくっつかないようにする大切な役割もあります。
しかし、血管に負担をかける高血圧や高血糖(糖尿病)、細菌感染などが刺激となり、「内皮細胞」が傷つけられると、傷を修復するために血中の免疫細胞の一種である単球(白血球)が「内皮細胞」にくっつくようになります。
さらにこの単球は「内皮細胞」の間から潜り込み、「マクロファージ」と呼ばれる状態に変化します。
この免疫細胞の働きが「炎症」と呼ばれる状態です。
<脂肪分が取り込まれて内膜が厚くなる>
血液中のコレステロールが多い場合、この「マクロファージ」が呼び寄せ役となり、脂肪物質がどんどん取り込まれてたまり、内膜が厚くなります。そして、時間の経過とともにこの呼び寄せ役自体も壊れて「粥状」になります。
つまり、高血圧や糖尿病などが刺激となり、「内皮細胞」が傷つけられると、炎症が起こり、その部分の傷を修復しようとして血管壁の中に脂肪物質がたまり厚くなることで、粥状になるという仕組みです。
<粥腫が崩れることにより血栓ができる>
この粥状の病変を「粥腫」といいます。「粥腫」の中には、極めて脂肪分に富んだものから、脂肪分が乏しく線維性成分が目立つものまでさまざまなタイプがあります。
この病変部分が崩れることが、急性心筋梗塞の原因とされています。
「粥腫」が崩れることにより血栓ができ、それが血管をふさいで急性心筋梗塞になります。また、不安定狭心症の場合も、冠状動脈で血液が固まるということが明らかになっています。
冠状動脈がつまることにより、心臓の筋肉に酸素が十分に送られなくなり、心筋の細胞は壊死します。予後の悪い不安定狭心症や急性心筋梗塞では、冠状動脈での「粥腫の破綻」と、破綻によりできた「血の塊」が原因であり、近年では「急性冠症候群」と呼ばれています。
動脈硬化は、心臓を養う冠状動脈、大動脈、脳、頸部、腎臓、内臓、手足の動脈によく起こります。
これらの動脈硬化が原因となり、狭心症や不安定狭心症、心筋梗塞のほか、脳梗塞、大動脈瘤、腎梗塞、手足の壊死などが起こります。
動脈内にできた粥状の血栓は、場合によって血流に乗って飛んでいく場合があり、これを「塞栓」と言います。
脳塞栓や肺塞栓を引き起こしますが、この場合大きな範囲で動脈が詰まる為、より重症化しやすくなります。
3.動脈硬化を近づける5つの危険因子
動脈硬化を促す代表的な因子は5つあります。
1.高血圧
2.脂質異常症
3.喫煙
4.肥満
5.糖尿病
その中でも3大危険因子とされているのが「高血圧」「脂質異常症」「喫煙」です。
生活習慣病の多くは、単独で起こるよりも合併しやすく、リスクが増大します。
他にも「男性であること」「閉経後」「加齢」「ストレス」などの因子があり、これらの因子を多く持てば持つほど、動脈硬化のリスクが高くなるといわれています。
3-1.高血圧
高血圧は、細い動脈だけでなく太い動脈の硬化を進める、動脈硬化にとって重要な因子です。
心筋梗塞や狭心症などを発症しない限り、高血圧は自覚症状が乏しいことから、欧米では「サイレントキラー」と呼ばれることもあります。
目安としては、収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合を高血圧と呼び、血圧が高ければ高いほど脳梗塞や心臓病にかかるリスクが高まります。
https://wellmethod.jp/menopausal-hypertension/
1.塩分と高血圧の関係性
高血圧というと「塩分の摂りすぎ」といったイメージありますが、全ての人が塩分と高血圧に関係性があるわけではありません。
塩分摂取により血圧の変動がある人とない人がいることがわかっており、塩分を控えても血圧が変わらない人もいます。
この塩分の摂取量により血圧が変動する人は「食塩感受性」、変動がない人は「食塩非感受性」とよばれ、日本人10人中、2人は食塩感受性、5人は塩分非感受性、3人はその他の要因もあいまって血圧に変動があるといわれています。
この塩分の感受性の違いは腎臓のナトリウム排泄機能が関係しているとされています。
ただし、自身が食塩に感受性があるかどうかを判断する検査は今のところありません。あくまでも統計学的な判断なので、食塩を摂りすぎないように意識することは大切です。
3-2.脂質異常症
脂質異常症も動脈硬化にとって重要な危険因子です。
血液の脂肪の中でも、とくに「総コレステロール」「LDL(悪玉)コレステロール」「高トリグリセライド(中性脂肪)」「リポタンパク質a」、「レムナント」の割合が高いとリスクが高まり、一方では、HDL(善玉)コレステロールが減ると動脈硬化のリスクが高まるので注意が必要です。
厚生労働省の発表によると、総コレステロール値は220mg/dl以上、LDL(悪玉)コレステロール値は140mg/dl以上、またHDLコレステロール値は40mg/dl以下になると、狭心症や心筋梗塞の合併が増えるとされています。
参考)
厚生労働省 第5次循環器疾患基礎調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/data-kou18/data12/junkan-h12-0.pdf
3-3.喫煙
喫煙は動脈硬化を促進させる重要な因子です。
とくに1日20本以上タバコを吸う喫煙者は、虚血性心臓病の発症が50~60%も高くなるといわれています。
喫煙は、がん、肺や消化器系の病気だけではなく、動脈硬化を促し狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを引きおこす重要な因子です。
さらに喫煙は、脂質異常症を悪化させる危険性や、血が固まりやすくなるため血栓症を起こす危険性が高まります。
歯周病の要因にもなりますが、歯周病は動脈硬化のリスクを高めます。
3-4.肥満
肥満の人は血液中の脂肪の割合が多くなりやすく、動脈硬化が進みやすくなります。さらに肥満は、高血圧・脂質異常症・高尿酸血症・糖尿病などを合併しやすいため、ほかの危険因子にも影響を及ぼします。
日本肥満学会の基準では、BMI値18.5~25未満が「普通体重」、25以上は「肥満」として分類しています。
※BMI値=体重(kg)/身長(m)2
参考)
https://www.jasso.or.jp/contents/magazine/journal.html
内の[表A]より https://www.jasso.or.jp/data/magazine/pdf/chart_A.pdf
3-5.糖尿病
糖尿病も動脈硬化を進める危険因子の一つです。
糖尿病は遺伝も関係しますが、食生活や運動習慣などの生活習慣が大きく影響しているといわれています。
糖尿病は、脂質異常症を合併することがしばしばあり、他の危険因子との相乗効果で動脈硬化を進めやすくするため、注意が必要です。
糖尿病の合併症、神経症・網膜症・腎症は、いずれも動脈硬化が原因で起こるものです。
4.動脈硬化を予防するポイント
動脈硬化は病状が進むと、脳卒中や心臓疾患など命を脅かす重大な病気を発症する可能性があります。
動脈硬化を予防するためには、動脈硬化を促す危険因子を避けることが大切です。
ポイントは、適度な運動をすることと、食生活においては、動脈の硬化を進める炎症を引き起こす原因となる正しい「油の種類」を選ぶこと。
また、「歯周病」は循環器疾患、糖尿病、細菌性心内膜炎など全身症状を悪化させる因子となります。普段から「歯周病」にならないためのケアをすることも必要になってきます。
4-1.適度な運動をすること
動脈硬化の予防には、日頃から適度な運動をすることが大切です。
ゆらぎ世代の女性は、仕事や家事、育児など、1日のうちにやらなければならないことがたくさんあります。
そのため、なかなか時間をとって運動をすることが難しいかもしれませんが、動脈硬化を予防するためにも、日頃から運動習慣をつけることは大切です。
時間をとって運動をすることが難しい場合には、たとえば日常の習慣に組み込むと継続がしやすいのでおすすめです。
例えば、通勤時に一駅分を歩いてウォーキングの時間に変えたり、これまでエスカレーターを使用していた場合には階段にするなど、まずは身近でできることからはじめると継続しやすいでしょう。
週1回であっても、有酸素運動を行うことは脂質異常症や血糖値の改善など動脈硬化のリスク低減に繋がることがわかっています。できるだけ継続的に行いたいものですが、まずは目標は、1回の運動につき30分を週に2回継続することです。
日々の忙しさでなかなか時間をつくるのが難しいかと思いますが、動脈硬化の予防のためにも、日頃から体を動かす習慣を取り入れましょう。
▼教えて!高尾美穂先生vol.3〜産婦人科専門医に聞く、40代からの「エイジング」との向き合い方vol.3
https://wellmethod.jp/drtakao_int03/
4-2.体にとって良質な油をとる
次に、食生活についてです。
動脈硬化を予防し健康を維持するためには、油の種類に気をつけましょう。
なぜなら、油の選び方によって、血中のコレステロールを増やしたり、善玉コレステロール(HDL)を減らすなどして動脈硬化のリスクを高めるものがあるからです。
近年ではDHA、EPAはもちろんのこと、エゴマ油、アマニ油、麻の実油など、オメガ3系脂肪酸をよく目にするようになりました。
これらは、動脈硬化のリスクを下げる油です。
一方で、トランス脂肪酸は体に良くないといった話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
この章ではこれらの油の違いについてご紹介します。
▼美しい肌と細胞を作る為に選ぶべき上質な食べ物とは?#ドクターLISAのウェル・メソッドvol.6
https://wellmethod.jp/drlisa_vol06/
1.脂質は3大栄養素! 脂質の役割
「脂質」は「糖質」「タンパク質」と並ぶ3大栄養素の一つで、人間の健康の維持には必要不可欠な栄養素です。
脂質は大きく分けて「油」と「脂」に分かれます。この2つの違いは、常温の状態において液体であるか固体であるかです。
液体の場合は「油」(例:オリーブオイル、なたね油など植物性が多い)、固体の場合は「脂」(例:ラード、バター、牛脂など動物性が多い)と呼ばれます。
脂質の主な役割としては次のようなものがあります。
・皮膚のバリア機能を高め、乾燥を防ぐ
・ビタミンAなどの栄養素の吸収を高める
・エネルギーに変え、体脂肪として体に蓄える
・脳細胞の材料となる
・細胞膜の材料になる
・ホルモンの様に働く
2.油の種類「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」とは?
人間が生きるために必須な脂肪酸ですが、大きく分けて脂肪酸の構造式が安定している「飽和脂肪酸」、構造式が不安定(二重結合部分がある)な「不飽和脂肪酸」に分類されます。
さらに不飽和脂肪酸は、不安定な部分(炭素の二重結合がある部分)の位置により、オメガ3系、オメガ6系、オメガ9系と分かれます。
この中で、オメガ3系、オメガ6系は人間の体の中で作ることができないため、必須脂肪酸といわれています。これらは適切な量を摂ることで体の機能を助け、健康の維持につながります。
一方で、人工的に作られた「トランス脂肪酸」という油は、動脈硬化や心臓病のリスクを上げる要因として気をつけるべき油の一つです。WHOによると、トランス脂肪酸の目標値は1%以下とされていますが、摂取ゼロを目指したい油です。
3.油を摂取するときのポイント
良質な油を摂って健康維持につなげるためには、油の種類とバランスが大切です。
まず、いずれの油も製造過程で高温で加熱されると劣化します。
劣化した油を取り入れないためには、低温圧搾(コールドプレス)オイルを選ぶと良いでしょう。
理想の黄金比とされているのは
オメガ3系:オメガ6系=1:1~4です。
しかし現代人は、サラダ油やごま油を摂りすぎる傾向にあり、オメガ3系:オメガ6系=1:10〜30になるなど、バランスの崩れが問題視されています。
1.オメガ3系を積極的に摂りましょう
食生活が欧米化してきている日本人は魚を食べる機会が減少しています。
そのため、普段から食事を摂る際は魚を意識的に摂るように心がけましょう。
脳卒中や心臓病の予防の他、脳の正常な発達、神経細胞の形成にも必要です。注意点としては、オメガ3系脂肪酸は酸化されやすいため、抗酸化力の高い野菜を一緒に食べると効果的です。
魚をなかなか食べる機会がない、魚が苦手という方は、近年話題のアマニ油やエゴマ油を積極的に摂りましょう。
アマニ油やエゴマ油は熱に弱いので加熱せず、サラダや豆腐などにそのままかけて食べると良いでしょう。
2.オメガ9系はエクストラバージンオイルをセレクト
オメガ9系のオレイン酸は、体のHDL(善玉コレステロール)を減らすことなく、LDL(悪玉コレステロール)を減らし、脂質の代謝の改善、さらに動脈硬化の予防につなげます。
米油や国産菜種油、またオリーブオイルに多く含まれています。
オリーブオイルの中でも、一番搾りである「エクストラバージンオイル」が良質です。
オメガ9系脂肪酸は、酸化に強く、加熱に向いているため、加熱調理をする際はこちらを使用すると良いでしょう。
3.オメガ6系は摂取量に注意しましょう
オメガ6系脂肪酸に含まれるリノール酸は、人の体になくてはならない必須脂肪酸です。
ただし、このリノール酸は摂取量に注意が必要です。
多量のリノール酸を摂取すると、炎症の原因になり、動脈硬化や心臓病のリスクを高める働きを示します。私たちが普段使用する植物油はこのリノール酸が豊富に含まれているため、無意識に摂りすぎていることがあります。
4.トランス脂肪酸は控えましょう
トランス脂肪酸は人工的に作られた油で、注意しなくてはいけない油です。
体内に入ると、酸化ストレスを引き起こし、細胞膜を変質させ、細胞の働きを狂わせるといわれています。また、HDL(善玉コレステロール)を減らして動脈硬化や心臓病のリスクを上げる要因とされています。
WHOによると、トランス脂肪酸の目標値は1%以下と勧告されています。
しかし、調査によると、トランス脂肪酸の摂取量は女性全体で24.4%、都市部の30~40代女性にいたっては30%以上であるといった報告がされています。
トランス脂肪酸はマーガリン、ショートニング、ケーキ、クッキー、ファーストフード、コーヒークリーム、インスタント食品など身近なものに含まれているため、気づかないうちに食べていることが多くあります。
トランス脂肪酸を極力回避することが、動脈硬化から体を守るポイントの一つです。
4-3.歯周病をケアする
動脈硬化を予防するためには、歯周病のケアも大切です。
歯周病は、歯と歯ぐきとの境目にある溝(歯周ポケット)にたまった細菌の塊(デンタルプラーク)が原因で起こる慢性感染性の病気です。
進行すると歯ぐきが赤く腫れたり、歯がぐらつき、抜けてしまうこともあります。
1.歯周病が動脈硬化を引き起こす原因
歯周病が動脈硬化を引き起こすメカニズムとしては、炎症を起こした歯ぐきから歯周病菌が血液中に流れ込むことで免疫細胞が炎症を起こし、粥状硬化の原因になると考えられています。
また歯周病は、循環器疾患、脳梗塞、糖尿病、細菌性心内膜炎など全身症状を悪化させる因子として影響を及ぼすことがあります。
これまで、歯周病と粥状硬化には関係性があることが報告(※1)されており、歯周病にかかっている人はそうでない人に比べ1.5~2.8倍、循環器疾患を発症しやすいことが明らかになっています。
歯周病の原因は、歯と歯ぐきの境目にすみついた細菌です。そのため、正しい口腔ケアを続けることが歯周病が要因している動脈硬化には一番の予防方法なのです。
歯みがきだけでは不十分で、歯間ケア、歯周ポケットケアが必須になります。
正しい歯磨きの方法についてはこちらをご参照ください。
https://wellmethod.jp/bad_breath/
参考)
(※1)歯周病と血管系疾患の関わりについて
https://www.osakadent-dousou.jp/data/rep187_1.pdf
歯周炎と動脈硬化性疾患の関連メカニズムについて
https://www.jstage.jst.go.jp/article/perio/54/3/54_245/_pdf
5.生活習慣を見直し、動脈硬化から体を守りましょう
動脈硬化を予防するためには、油の選択に気を使ってみる・歯周病のケアのため歯科医院に定期的に通うなど自分でも意識的に改善ができる部分があります。
筆者も若い頃は油の選択について気にしたことがありませんでした。
しかし、40代半ばをすぎて健康を意識するようになり、定期的な歯科検診はもちろんのこと、アマニ油やエゴマ油を食事に取り入れるようになりました。
サラダのドレッシングに入れたり、お豆腐やお味噌汁に垂らしてみたり…アマニ油やエゴマ油は自分の体や美容にいいだけではなく、食べる楽しみや料理の幅も増えるので、ちょっと得した気分になるかもしれません。
試したことがない方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
忙しい毎日を過ごしていても、自分の体に嬉しいことや、丁寧な暮らしをすることでさらに輝くご自身になれると思います。
この記事の監修は 医師 桐村里紗先生

桐村 里紗
総合監修医
・内科医・認定産業医
・tenrai株式会社代表取締役医師
・東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 道徳感情数理工学講座 共同研究員
・日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属
愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。
- 新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)』
- tenrai株式会社
- 桐村 里紗の記事一覧
- facebook
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著作・監修一覧
- ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
- ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
- ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
- ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
- ・「解抗免力」(講談社)
- ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)
ほか