日焼け止めの正しい落とし方は? 肌摩擦を抑えてオフするための9つのコツ
こんにちは、WELLMETHODライターの廣江です。
紫外線はお肌の大敵。そのため、日常的に日焼け止めを使っている人も多いでしょう。
筆者も、肌の老化を抑えるべく、紫外線ケアとして、春夏秋冬、天気に限らず日焼け止めを塗って対策をしています。
しかしここで気になるのが、日焼け止めを落とす時の肌への摩擦です。
つい、ゴシゴシとしてしまったり、逆にしっかり落としきれていない…なんてこと、少なくないのではないでしょうか。
ウォータープルーフの日焼け止めの場合、洗顔料ではしっかりと落とすことができないため、クレンジングが必要になります。
しかし毎日のクレンジング、できるだけ肌への摩擦を抑えたいですよね。
ここでは、日焼け止めをきれいに落とすコツや、その後の肌ケアの方法、日焼け止めを落とさないと肌にどのような影響があるのかなど、詳しく紹介します。
目次
1.日焼け止めをしっかり落とさないと肌にはこんなダメージが起こる
紫外線から肌を守ってくれる日焼け止めですが、万が一落とさずに寝てしまうとどうなるのでしょうか。
また日焼け止めをしっかりと落としているつもりでも、毎日の洗顔では落としきれず、肌に日焼け止めが汚れとなって蓄積されている可能性もあります。
日焼け止めを落とさないと肌にどのような影響があるのか、まずはそこから見ていきましょう。
1-1.日焼け止めを落とさないと肌には3つの影響が出る
日焼け止めを落とさないと、肌には次の3つのトラブルが起こります。
・肌が乾燥する
・ニキビや毛穴詰まりの原因にもなる
・肌の老化やシミが起こる可能性も
日焼け止めに限らず、ファンデーションなどをつけたまま寝てしまうと、翌朝の肌は乾燥したり、毛穴が詰まったりします。
肌に余分なものを乗せたまま過ごしてしまうと、長時間毛穴が塞がれ角栓が詰まってしまいます。
これによりニキビをはじめとした吹き出物ができ、毛穴の黒ずみが起こることもあります。
また日焼け止めをうまく洗い流せないと、肌に残った油脂が酸化し、老化の原因やシミの元にもなります。
美しい肌を保つには日焼け止めで紫外線を防ぐことも大切ですが、その日焼け止めをしっかりと落とすことも重要なのです。
2.ウォータープルーフの日焼け止めはクレンジング剤で落とすことが大切
日焼け止めは商品によって落とし方が違います。
まずは表示を確認し「石鹸で落とせる」と書いてあれば、通常の洗顔料だけで日焼け止めを落とすことができるでしょう。
しかし、ウォータープルーフタイプのものは石鹸だけでは落ちません。
ウォータープルーフタイプは耐久性に優れているので、クレンジング剤を使わないと肌に残ってしまうのです。
クレンジングはメイクを落とす要領で対応できますが、ウォータープルーフの日焼け止めは肌に密着していることもあり、ついゴシゴシ力を入れてしまいがちです。
しかし力を入れたクレンジングは肌に摩擦が掛かり、シミやしわなどの肌トラブルの原因になります。
ここからは、摩擦が掛からないクレンジング方法をご紹介します。
2-1.肌摩擦を軽減させるための日焼け止めの落とし方
肌に摩擦をかけないためには、日焼け止めを肌に浮き上がらせてからクレンジングをするのがおすすめです。
まずは蒸しタオルとクレンジングクリームを使った日焼け止めの落とし方を紹介します。
1. 濡らしたタオルを電子レンジ600Wで30秒程度温め、顔に乗せて毛穴が開くまで1分ほど待つ
2. クレンジングクリームをたっぷり肌にのせ、優しく顔全体をマッサージする
3. 32~35℃ほどのぬるま湯を使い、クレンジングクリームをしっかりと落とす
蒸しタオルで毛穴を開かせ、その後クレンジングクリームを使って日焼け止めをしっかりと落とす方法です。
クレンジングクリームを落としたら、後ほど紹介する肌に負担をかけない洗顔を実施し、保湿をしましょう。
2-2.スチーマーの蒸気をあててクレンジングオイルで落とす方法もおすすめ
しっかり落としているつもりなのに、なんだか肌に汚れが残っている気がする、週に1回程度はしっかりとディープクレンジングをしたい、そんな人にはスチーマー+クレンジングオイルを使ったケアがおすすめです。
1. スチーマーの蒸気を3分ほど顔に当てて毛穴を開かせる
2. スチーマーをあてたままクレンジングオイルを使い肌をやさしくマッサージする
3. 汚れやオイルをぬるま湯でしっかりと洗い流す
スチーマーはリーズナブルに購入できるものもあり、家庭に一台あると便利です。
蒸しタオルとは違い、蒸気を顔に当てた状態でクレンジングができるため、毛穴の中の角栓や油分も落とせるメリットがあります。
ウォータープルーフタイプの日焼け止めを塗ったときは、このようにスチーマーを使ってクレンジングをすると、すっきりとクレンジングできるでしょう。
2-3.クレンジングは必要以上にゴシゴシせず、たっぷりと使う
クレンジングでまずやってはいけないのが、汚れを落とそうとして必要以上にゴシゴシと力を入れてしまうことです。
力を入れて洗ってしまうと肌に摩擦が加わり、シミやしわといった肌トラブルの原因にもなります。
またゴシゴシ洗ってしまう原因の一つに、クレンジングの量が少ないということもあります。
クレンジングには適切な使用量が書いてあり、例えば「500円玉硬貨大」といった量が明記されています。
実際にこの量を使うと、ちょっと多いと感じる人もいるかもしれないけれど、その量を守らないと顔にクレンジング剤がなじまず、肌がひきつれて摩擦が起きたり、ついゴシゴシと力を入れる原因にもなるのです。
クレンジングをする際は使用量をしっかりと守り、摩擦を起こさないよう優しい力で肌になじませるのが大切です。
2-4.クレンジング剤は肌に合うタイプや保湿成分もチェックする
クレンジングはウォータープルーフタイプの日焼け止めを落としてくれますが、肌にとって必要な油分も一緒に落としてしまうことがあります。
とくに乾燥肌に悩んでいる方は、クレンジングの種類や保湿成分も確認し、自分の肌に合ったものを選ぶようにしましょう。
以下は主なクレンジング剤の種類とその特徴です。
オイルタイプ:クレンジング力が高く日焼け止めをしっかり落とす。しかし油分を落とす必要があるために合成界面活性剤を多く含む製品が多く、乾燥しやすい。
ジェルタイプ:肌の密着力が高く摩擦が起きにくい。水性と油性タイプがあります。油分の多い日焼け止めは落ちにくい場合がある。
クリームタイプ:肌なじみが良くクレンジング力も高い上、保湿効果がある。しかし合成界面活性剤を多く含むものは、肌への負担が大きい。
リキッドタイプ:肌に浸透しやすく日焼け止めも落としやすいが、合成界面活性剤が多く含まれ、乾燥しやすい。
ミルクタイプ:肌への負担が少なく保湿効果も高い。しかしクレンジング力が低いので日焼け止めは落ちにくいことも
ふき取りタイプ:手軽に使えるが、クレンジング力が弱い上、擦る必要があるためゴシゴシと肌に刺激を与えてしまう。
保湿力が高いのは、クリームタイプやミルクタイプです。
しかし洗浄力は低めなので、日焼け止めは落ちにくいといったデメリットもあります。
2-1〜2-3章でご紹介した方法を試してみる、または、もしも洗浄力の強いクレンジング剤を使用する場合には、その分しっかりと保湿をするようにしましょう。
3.クレンジング後は丁寧な洗顔をしよう
日焼け止めをクレンジングで落としたら、肌に負担をかけないよう丁寧な洗顔が必要です。
クレンジングだけでも肌は十分きれいになったように見えますが、実は細かな汚れが落とし切れておらず、クレンジング剤が肌に残っていることもあります。
ダブル洗顔は肌に負担が掛かりそうに見えますが、汚れをきれいに落とし切ることで肌荒れから肌を守ってくれます。
しかしゴシゴシと力を入れた洗顔や、熱いお湯を使った洗顔などは、肌にダメージを与えるのでNGです。
ここからは、クレンジング後の正しい洗顔方法について詳しく見ていきましょう。
3-1.摩擦が起きない正しい洗顔方法
紫外線は肌の大敵ですが、肌に摩擦をかけることも肌に大きなダメージを与えてしまいます。
クレンジング後の洗顔は、以下の手順をしっかり守って行いましょう。
1. 洗顔フォームを使う前に、ぬるま湯で予洗いをしっかりする
2. 洗顔フォームは泡立ちネットなどを使いしっかり泡立てた濃密泡を使用する
3. 洗う順番は皮質の多いTゾーンから、手に力を入れず泡で汚れを落とすように
4. すすぎのお湯は30〜34℃程度のお湯を使い泡をしっかりと落とす
5. 清潔なタオルで優しく押し当てるように拭き取る
いくら高級な洗顔フォームを使っても、しっかりと泡立てないと肌に負担がかかり、摩擦が生じます。
また、お風呂だと体に当てる温度で顔をすすいでしまいがちですが、洗顔ではかなりのぬるま湯にしないと肌に負担が掛かってしまいます。
面倒でも洗顔時のお湯の温度は30〜34℃程度の温度に設定して洗い流しましょう。
3-2.洗顔料の種類とその特徴
クレンジング剤と同様に、洗顔料の種類も自分の肌に合ったものを選ぶことが大切です。以下は洗顔料の種類とその特徴です。
フォームタイプ:チューブに入ったもっともポピュラーな洗顔料。洗浄力が高いので乾燥することもある。肌に合わせ保湿力が高い製品を選ぶことが大切。
ジェルタイプ:泡立ちが良く、洗浄力も高い。ただ肌に密着する分、すすぎ残しがあると肌トラブルにつながるので注意。
固形石鹸タイプ:洗浄力が高く、脂性肌の方に向いているが、乾燥もしやすい。泡立ちにくいのでネットを使うことは必須。夏場は溶けることもあるので置き場所にも配慮が必要。
パウダータイプ:防腐剤不使用なので敏感肌に向いている。やや泡立ちにくいので、泡立てるのにネットを使うなど少しコツが必要。
泡タイプ:洗顔料が泡の状態で出てくるので時短になる。摩擦を軽減できるが、発泡成分などが含まれているものがあるため、敏感肌には合わないことも。
オールインワン:洗顔とクレンジングが一度にできるため、肌への摩擦が少なく時短にもつながる。ただ洗浄力が低く、日焼け止めが落ちにくいものもある
肌が乾燥しがちな人は、低刺激で保湿成分が高いパウダータイプや、フォームタイプ(保湿力が高いしっとりタイプ)の洗顔料がおすすめです。
反対に肌のテカリやベタつきが気になる脂性肌の人は、洗浄力の高いジェルタイプや固形石鹸を使うと良いでしょう。
しかしいずれにせよ、洗顔後の肌は急速に水分が失われていきます。肌に潤いを残すためには、洗顔後すぐに保湿ケアをすることが重要です。
▼洗顔手順で肌質が変わる! 美肌を作る5ステップ[タイプ別・洗顔料種類付き]
https://wellmethod.jp/facewash/
4.落としたあとはしっかり保湿をすることが大切
クレンジングや洗顔料で顔の汚れをしっかり落としたあとは、なんといっても保湿対策が重要です。
ただ間違った保湿のやり方は、かえって肌の乾燥を悪化させる原因にもなります。
保湿で重要なのは意外にもシンプルなケアを心がけることです。
4-1.必要以上の保湿ケアは摩擦が起こる
近年、スキンケア商品として、ありとあらゆる保湿アイテムが売られています。
化粧水や乳液、クリームや美容液、パックなど数えたらきりがありません。肌に保湿を促すには、これらのアイテムをすべて丁寧に使えば良いと思ってはいませんか?
実は、これらのアイテムを使って肌に触れば触るほど、皮膚は摩擦ダメージを受けてたるみやしわなどにつながってしまうのです。
必要以上に保湿ケアを行うことは、肌の摩擦を引き起こし、かえって肌ダメージを与えかねません。
肌を保湿するためには、保湿成分の入った基礎化粧品を、たっぷりゆっくりと与えてあげることが重要です。
4-2.肌に負担をかけないのならオールインワンゲルがおすすめ
肌の保湿アイテムはオールインワンゲルがおすすめです。
オールインワンゲルは、化粧水や乳液、美容液やクリームの成分が一つに詰まったアイテムです。
オールインワンゲルを塗るだけで美容液をはじめとした多くの成分を肌に浸透できるので、肌に触る回数が少なく保湿効果にも期待できます。
オールインワンゲルにはいろいろな種類がありますが、乾燥が気になるゆらぎ世代の肌には「セラミド」が配合されたものが良いでしょう。
セラミドは肌のうるおいを健やかに保つために必要な成分です。肌に塗る以外にも、機能性食品として口から摂取するのもおすすめです。
▼医師の私がこれだけは手放せない!乾燥対策に本当に潤う成分とは?
https://wellmethod.jp/measures-against-dryness/
4-3.乾燥が気になるときはフェイスマスクを
もしも、もう少し保湿をしたいと感じた場合には、フェイスマスクを使うと良いでしょう。
フェイスマスクは基本的に美容液成分がしみ込んだパックを顔に乗せるアイテムです。
化粧水や乳液を重ねづける必要がないので、こちらも肌に摩擦をかけず、しっかりと保湿成分を肌になじませることができます。
筆者も最近、セラミドが配合されているフェイスマスクを使いました。
フェイスマスクにたっぷりとしみこんだ美容液成分のおかげで、パック後の肌はしっとりモチモチになるのを感じました。
さらに、美容液たっぷりのマスクが肌にしっかり張り付いてくれるので、その上から眼鏡をかけて新聞を読むこともできました。
ドライヤーをかけながらフェイスマスクをし、肌の保湿をするというのも時短につながり、良いですよね。
毎日忙しく、なかなか自分に手をかける時間をとるのが難しい、我々ゆらぎ世代。
何かをしながら保湿対策ができるのも、フェイスマスクの大きなメリットです。
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5.正しい日焼け止めの落とし方をマスターし、美しい肌を目指そう
日焼け止めは、私たちの肌を紫外線から守ってくれる非常に優秀なアイテムです。
しかし日焼け止め効果が強いものほど、肌の奥まで成分が浸透するため落としにくくなっています。
そんなときは今日紹介したクレンジング方法を実践し、丁寧な洗顔を行ってしっかりと日焼け止めを落としましょう。
また日焼け止めを落としたあとは、保湿対策が重要です。
クレンジング後の肌は柔らかくなってダメージを受けやすいので、摩擦を加えないオールインワンゲルやフェイスマスクを使うのもポイントです。
日焼け止めで紫外線を防ぎつつ、夜にはしっかりと日焼け止めを落とすことを意識し、きれいな肌を目指しましょう。
この記事の監修は 医師 桐村里紗先生

桐村 里紗
総合監修医
・内科医・認定産業医
・tenrai株式会社代表取締役医師
・東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 道徳感情数理工学講座 共同研究員
・日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属
愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。
- 新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)』
- tenrai株式会社
- 桐村 里紗の記事一覧
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著作・監修一覧
- ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
- ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
- ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
- ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
- ・「解抗免力」(講談社)
- ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)
ほか