こんにちは、WELLMETHODライターの廣江です。

突然ですが、みなさまは人前で堂々と二の腕を出すことができますか?

二の腕は女性らしさを表す箇所でもあり、きれいな二の腕なら、ノースリーブを堂々と着ることができますよね。

しかし肌の状態を見られるのが嫌で、人前で二の腕を出せないという女性が増えています。

その原因は「サメ肌」です。

サメ肌とは肌の表面がザラザラし、見た目もさわり心地もボツボツした状態をいいます。

サメ肌は二の腕を中心に発症することが多く、これが原因で人前に肌をさらせないと悩む女性も多いのです。

そんな厄介なサメ肌ですが、一体何が原因で発症してしまうのでしょうか。

今回はサメ肌が発症する原因と具体的な症状、そしてその改善方法について詳しく紹介します。

1.そもそもサメ肌とは何か

サメ肌

サメ肌とは、肌表面がぶつぶつ、ザラザラした状態であり、見た目もさわり心地もまるでサメの皮膚のようになっている状態をいいます。

しかし、医学的にはサメ肌という言葉はありません。

サメ肌は角質が増殖して起きる角化症の一種として考えられています。

なかでも「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」や「魚鱗癬(ぎょりんせん)」という肌疾患に近い症状といわれています。

1-1.毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)とは

毛孔性苔癬は、主に毛穴にブツブツができる状態です。

触るとザラザラした肌触りが特徴であり、赤みを帯びていることもあります。

毛孔性苔癬ができる場所は主に二の腕が多く、次いで肩やお尻、太ももなどにできやすいです。

毛孔性苔癬になると、ザラザラした肌触りや、見た目がブツブツしているといった弊害はあるものの、かゆみや痛みが生じることは少ないため、日常生活に大きな影響を及ぼすことは少ないです。

また、思春期の頃にもっとも症状が大きくなるのも特徴です。

10代の30~40%に発症しますが、年齢を重ねるうちに症状は落ち着く傾向にあります。

毛孔性苔癬

1-2.魚鱗癬(ぎょりんせん)

魚鱗癬は、魚のウロコのように皮膚がやや硬くなるのが特徴です。

触った感じはザラザラし、表皮の角質層が分厚くなります。

魚鱗癬の多くは、二の腕の外側や、太ももの前側などに表れることが多いです。

そして魚鱗癬になると皮膚が乾燥してカサカサになるため、フケのように皮膚が剥がれ落ちることも多いです。

とくに乾燥する冬場には皮膚がポロポロと剥がれてしまうことが多いため、日常的に保湿ケアが求められます。

2.サメ肌が起こる原因

サメ肌が起きる原因は主に2つあります。

まずは皮膚の新陳代謝である「ターンオーバー」が関係していること、そして「遺伝的な要因」も考えられています。ここからは、それら2つの原因について詳しく見ていきましょう。

2-1.ターンオーバーが関係している

サメ肌が起こる原因に、ターンオーバーの異常があると考えられています。

ターンオーバーとは、皮膚の新陳代謝のことです。

通常皮膚は新しい皮膚細胞が生まれ、一定期間肌表面に存在したあと剥がれ落ち、再び新しい皮膚細胞に生まれ変わります。

しかしこのターンオーバーが正常に働かないと、役目を終えた皮膚の角質が剥がれ落ちきらず、肌に残ってしまうのです。

すると肌の角質が厚くなり、ザラザラした質感になります。これがサメ肌を引き起こす原因として考えられています。

2-2.遺伝によるものも多い

遺伝

サメ肌は親からの遺伝によるものも多いです。

医学的なサメ肌ともいわれる尋常性魚鱗癬や毛孔性苔癬も、遺伝する傾向が強い肌疾患です。

親がこれらの症状を患っている場合、それが子どもに遺伝することが多く、なかには両方の疾患を同時に発症している人もいます。

また、サメ肌の多くは子どもの頃や10代を中心に症状が出ます。
思春期を迎える年齢になって急に二の腕がブツブツしてきたという症例も多いです。

年齢的にもオシャレを楽しみたい時期に症状が出てしまうので、肌の見た目を気にする中高生も少なくありません。

ただ、サメ肌の多くは年齢と共に症状が和らぐ傾向があります。若い頃はサメ肌に悩んでいても、30代を過ぎてから症状が和らぎ、やっと二の腕を出せるようになったという人もいます。

3.サメ肌はどう対処すれば良い?

遺伝的な原因も多いサメ肌を、100%治すことは難しいです。

しかしサメ肌は肌のターンオーバーが正常に行われていないことも原因の一つであるため「保湿ケア」をして、ターンオーバーをサポートすることも大切です。

3-1.まずは保湿対策を

サメ肌のケアは保湿することが基本です。

これまでまったくサメ肌のケアを行っていないという人は、まずは家にある保湿クリームでも良いので、しっかりと保湿対策を行いましょう。

このときポイントとなるのが、お風呂上がりに保湿クリームを塗って終わり、というのではなく「肌の乾燥を感じたらその都度保湿剤を塗る」ということです。

こまめに肌を保湿することにより、角質を柔らかくし、肌のターンオーバーをサポートすることができます。

保湿クリーム

1.保湿剤は尿素配合やサリチル酸ワセリンが有効

サメ肌の対策としては保湿をすることが重要ですが、これから保湿剤を選ぶ場合は「尿素が配合されたクリーム」や「サリチル酸ワセリン」がおすすめです。

尿素が配合されたクリームやサリチル酸ワセリンは、硬くなった角質を軟らかくし、肌をなめらかにする効果があります。

これらを使って保湿をすると、肌が柔らかくなり、古い角質が剥がれ落ちやすくなります。

皮膚科でサメ肌の相談をすると、これらが配合されたクリームを処方されることが多いです。

3-2.食事にも気を付ける

肌のターンオーバーを正常化させるには、ビタミンAやβカロテンを積極的に摂ることもおすすめです。
βカロテンは、体内で必要な時に必要な量だけビタミンAに転換されるプロビタミンAです。

ビタミンAを多く含む食品:鶏レバー、豚レバー、魚の肝、うなぎ
βカロテンを多く含む食品:にんじん・かぼちゃ・ピーマンなど緑黄色野菜・柑橘類

ビタミンAやβカロテンは、皮膚や粘膜を正常に保つのを働きかけてくれる効果があります。

サメ肌を内側からサポートするためには、上記に紹介した食品を積極的に食べるようにしましょう。

またこれらの栄養は油と一緒に摂取すると吸収力が良くなります。

例えばレバーとにんじんを油で炒めるといった調理をし、効率良く栄養を摂取しましょう。

レバーと人参を炒めた物

3-3.イボに効く生薬製剤も

サメ肌は痛みやかゆみなどの自覚症状がないため「病院に行くほどではない」と考える人も多いです。市販薬で治したい場合は、尿素やサリチル酸ワセリン配合の外用剤に加えて、生薬製剤を試してみても良いでしょう。

直接サメ肌を治す薬というのはありませんが、生薬には皮膚のターンオーバーを正常化する働きがあるものもあります。

ハトムギを原料としたヨクイニンを中心に、カンゾウ、カゴソウといった生薬が配合された「コイクセラリド」という生薬製剤です。
この生薬製剤は、いぼ・サメ肌・ソバカス・肌あれの改善に対して効果のある生薬が配合されています。

いずれも肌のターンオーバーを正常化させる効果に期待できるので、気になる方はドラッグストアなどで相談してみましょう。

3-4.病院で治療する

サメ肌は、皮膚科で治療を受けることもできます。

ただ病院へ行ったからといって、サメ肌が劇的に改善されることは難しいと考えた方が良いでしょう。

病院で行うサメ肌の治療も、まずは保湿ケアを中心に、症状を和らげるものが多いです。保湿ケアでは、サリチル酸ワセリンなどを使い角層を柔らかくする治療が行われます。

またサメ肌の症状によっては、余分な角質を取り除く「ピーリング方法」や、毛穴の詰まりを改善させる「ピーリングレーザー治療」など、外科的な方法もあります。

いずれにせよ肌の状態によってできる治療には違いがあるので、しっかりと医師に相談しましょう。

4.日常で気を付けたいこと

サメ肌は日常生活をどう送るかによって、症状を悪化させたり、改善できたりもします。ここからはサメ肌の人が注意したい、日常での気をつけるべきことを見ていきましょう。 

4-1.熱い湯船には要注意

熱い風呂のイメージ

お風呂に入るときは湯船の温度に気をつけましょう。

とくに熱いお湯は肌が乾燥しやすくなります。

サメ肌の人は肌が乾燥するとさらに症状が悪化するため、熱すぎるお風呂は避けた方が良いです。入浴時のお湯の温度は、40℃以下に設定しましょう。

また、ナイロンタオルなどで体をゴシゴシ洗うのもNGです。

そうした行為も肌の乾燥を悪化させ、必要な角質まで洗い流してしまいます。体を洗う際は手に泡をつけて優しく洗い、入浴後は早めに保湿ケアをすることが大切です。

4-2.かきむしらないことも大切

サメ肌は乾燥した冬の時期になると、肌がかゆくなることもあります。

かゆみが出たときに肌をかきむしってしまうと、肌の角質が無理やり剥がれ、サメ肌の症状を悪化させてしまうこともあります。

肌がかゆいときはかくのを我慢し、保湿ケアをするようにしましょう。

また、サメ肌の場合、魚鱗癬やアトピー性皮膚炎を合併することが多く、乾燥から炎症を引き起こし痒みを引き起こしやすくなります。

アトピー肌をかきむしってしまうと症状がさらに悪化してしまうので、かゆみが治まらない場合は皮膚科に相談しましょう。

4-3.常に保湿することを意識する

保湿ケアをする女性

サメ肌の基本的な対策は保湿です。

それは乾燥した冬に限らず、1年中対策することが大切です。

湿度の高い夏でも、エアコンをつけている場所はとても乾燥しています。

また、夏の方が二の腕を出す機会も多く、乾燥した場所で肌をさらすことにより、ますますサメ肌の症状が悪化することも考えられます。

1日のうち決まった時間に保湿をするのはもちろん、気づいたときにクリームを塗るなど、保湿ケアはこまめに行いましょう。

5.サメ肌は保湿対策が一番、年々良くなるケースも

サメ肌をケアした女性

サメ肌が起きる原因は、肌のターンオーバーがうまくいかなくなる他にも、遺伝的な要素が強いことがわかりました。

実は筆者はサメ肌ではないものの、私の父と妹は幼い頃サメ肌だったといいます。

ただサメ肌は10代を中心に若い頃発症することが多く、年齢を重ねるにつれ症状が落ち着くことが多いです。

そのため、昔はサメ肌でも、年齢を重ねるとともに二の腕がキレイになったという人もいるようです。

いずれにせよ、サメ肌の基本的な対策は保湿です。

見た目も肌触りも美しい肌にするために、日頃から肌への保湿対策を忘れないようにしましょう。 

この記事の監修は 医師 桐村里紗先生

【医師/総合監修医】桐村 里紗
医師

桐村 里紗

総合監修医

内科医・認定産業医
tenrai株式会社代表取締役医師
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属

愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療を用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」などメディア出演多数。

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著作・監修一覧

  • ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~口臭と体臭の科学』(光文社新書)
  • ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
  • ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
  • ・「解抗免力」(講談社)
  • ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)

ほか

廣江 好子

【ライター】

美容・健康ライター。
ダイエッター歴○十年から脱却した、美を愛するアラフォー健康オタク。
趣味は料理と筋トレ。

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