こんにちは、WELLMETHODライターの廣江です。

「肌が乾燥する…」
「肌の調子がいまいち」
「化粧ノリが悪い」

といった、肌の悩みを抱えている方はいませんか?

筆者は40代を過ぎてから肌トラブルが増えてしまい、いろいろなスキンケアアイテムを試してきました。

しかし、アイテムが増えるにつれて、鏡の前で悩むのです。

悩みの原因は、アイテムが増えてしまった結果、何をどの順番でつけたらいいのか分からなくなってきたのです。

スキンケアは、美しいお肌を演出する大切な過程。そして毎日行うものですから、正しい方法を知ってより効果をあげたいですよね。

そして何よりスキンケアは、自分のお肌に触れる大切な時間。
せっかくのスキンケアの工程を、自分を丁寧に扱う時間にしたいものです。

今回は、基本的なスキンケアアイテムを使う順番と、自分自身を労わる時間に変換していくための、スキンケアとの付き合い方についてお伝えしていきます。

1.スキンケアはなぜ必要?

スキンケアをする女性

スキンケアとは、洗顔や化粧水などの基礎化粧品で肌のお手入れをすることです。

スキンケアを行うことで外気にさらされることが多い肌を保護したり保湿したりして、肌が本来持っている機能を高め、すこやかな肌に保つことができます。

また乾燥から肌を守るだけではなく、紫外線からも守り、肌を健康に保つことができます。

年齢を重ねると肌トラブルも多くなりがちですが、それらを防ぎ、キレイな肌を保つためにはスキンケアは大切ですね。

2.朝晩の基本的なスキンケアの順番

保湿をする女性

朝のスキンケアの役割は、肌にうるおいを与え、紫外線などから受けるダメージを防ぐことと夜の間にたまった汚れや皮脂を適切に取り除くことです。

基本的には、

1.きれいに洗顔をすること
2.きちんと保湿をすること
3.UVケアをすること(朝のみ)

この3点を押さえることが重要です。

筆者にも経験があるのですが、よくありがちなのが、この3点の過程において、何種類ものアイテムを揃えてしまい、一つ一つを使いこなせなくなってしまう、ということです。

特に朝は忙しく、スキンケアを短時間でぱっと終わらせたい気持ちはとても分かりますが、肌の状態をしっかり把握するための大切な時間でもあります。

しかし大事なのは、アイテム数やブランドではなく、丁寧にこのステップを踏み、自分が自分自身を労わるということ。これが、“自分を愛する”ことに繋がるのではないかと思うのです。

2-1.朝のスキンケアで気をつけたいこと

紫外線対策

夜用のアイテムを朝に使用しないようにしましょう。

夜に使うことを前提としたアイテムのなかには、紫外線にあたることがリスクになる成分が含まれているものがあります。

メラニン色素を減らす「ハイドロキノン」や医療用のエイジングケア商品に含まれることがあるビタミンA(レチノール)の誘導体「レチノイン酸(トレチノイン)」は、使用中に皮膚が紫外線に敏感になるため、しっかりと紫外線をブロックする必要があります。

2-2.夜のスキンケアで気をつけたいこと

寝ている間はさまざまなホルモンが分泌され、その日に受けたダメージを修復していきます。夜のスキンケアは、修復の準備をする時間といえるでしょう。

肌や毛穴に汚れが残っていると、美容成分が浸透しなくなるため、夜はより丁寧な洗顔とより水分を浸透させることを意識しましょう。

こちらについては、4章で詳しく解説していきます。

3.スキンケアアイテムの紹介

スキンケアが肌にとって大切なことは分かっていても、いつも使っているものにどのような役割があるのか深く考えたことがないのではないでしょうか?

ここでは、スキンケアのアイテムの種類について紹介していきます。

3-1.クレンジング

クレンジング

クレンジングの最大の役割は、メイクを落とすことです。

また、毛穴にたまった皮脂をスッキリ落とす役割もあります。

クレンジングには、オイルタイプ、ジェルタイプ、ミルクタイプ、クリームタイプなどさまざまな種類があります。

クレンジングの種類は肌のタイプや使用感で選ぶと良いでしょう。

界面活性剤の含有量が高いものは、肌に負担をかけやすいため、肌の弱い方は注意が必要です。オイルタイプ、ジェルタイプの水性のものは、界面活性剤が多い傾向にあります。

3-1-1.脂性肌

リキッドファンデーション

皮脂が出やすく、テカリが気になる脂性肌の方の場合は、しっかり皮脂を落とせるオイルを含むクレンジング剤がおすすめです。しっかりと皮脂を落としてから、化粧水などで保湿することが重要。

しっかりとした洗浄力のあるオイルタイプや、ウォータープルーフや、リキッドファンデーションなどのメイクも落とせるジェルタイプ(油性)もおすすめです。

3-1-2.乾燥肌

肌の潤いが不足している乾燥肌の場合は、クレンジング剤にある程度油性が含まれているクリームタイプや、マイルドな洗浄力のミルクタイプを選ぶと良いでしょう。

▼医師の私がこれだけは手放せない!乾燥対策に本当に潤う成分とは?

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3-1-3.敏感肌

ミルククレンジング

乾燥が進んだことで敏感肌になっている場合は、肌を乾燥から守ることや低刺激のものを選ぶと良いでしょう。テクスチャーにクッション性のあるミルクタイプやクリームタイプがおすすめで、肌に負担をかけないために、スクラブ入りのマッサージタイプのものは避けましょう。

3-1-4.混合肌

Tゾーンのテカリと頬やあごなどのUゾーンで乾燥が気になる、脂性と乾燥が混在する混合肌。これらは、落としすぎと水分が十分足りていないことで引き起こされることが多いです。水分と皮脂を適度に保つことが重要で、ジェルの厚みで肌への摩擦を防ぎながらメイクオフできるジェルタイプ(油性)がおすすめです。クレンジング後は、しっかりと保湿をすることが重要。

3-2.洗顔

たっぷりの泡で洗顔をする

洗顔の役割は、肌についたほこりや汚れを落とすことです。

洗顔もクレンジングと同じように種類は豊富ですが、自分の肌質に合った洗顔料を選ぶこととおすすめします。

どのタイプの洗顔料を使う場合でも、肌を傷つけないよう「たっぷりの泡」で洗うことが大切です。

▼洗顔する時、どの種類が良い? 肌質別おすすめ

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洗顔手順で肌質が変わる! 美肌を作る5ステップ[タイプ別・洗顔料種類付き]

3-3.化粧水

化粧水の役割は、肌の水分を補い、肌表面の乾燥を防ぐことです。

化粧水を肌に浸透させることで、ふっくらとみずみずしい印象になります。

3-4.乳液・クリーム

クリームを塗る女性

乳液の役割は、化粧水でうるおった肌の水分が蒸発しないように、肌にフタをすることです。

乳液とクリームの大きな違いは、配合されている油分の量。
乳液は水分が多めでみずみずしいつけ心地で、オイリー肌の方におすすめです。

一方、クリームは油分が多めでしっかりと肌を包み込むように水分を閉じ込めてくれます。乳液では物足りないと感じる方や乾燥肌の方におすすめです。

3-5.導入液

導入液を化粧水の前に使うことで、肌の角質を柔らかくし、より化粧水の浸透力を高めることができます。

化粧水が浸透しにくい方や、乾燥が気になる、化粧ノリが悪いと感じる方におすすめのステップです。

3-5-1.乾燥肌の場合

乾燥肌の方の場合はオイルタイプの導入液がおすすめです。オイルのしっとりとした付け心地が乾燥から守ってくれます。

3-5-2.敏感肌の場合

敏感肌の方は、同時に乾燥肌である場合もあるので、化粧水のようなさっぱりした付け心地のものではなく、潤いのあるジェルタイプやアルコールフリーのタイプがおすすめです。

3-5-3.脂性肌の場合

コットン

脂性肌の方の場合は、さっぱりとした拭き取りタイプの導入液がおすすめ。コットンにたっぷりと導入液を付け、余分な皮脂を優しくサッと拭き取りましょう。

3-5-4.導入液の代用法

肌に美容成分を染み込ませる女性

お肌のみずみずしさを保つことは大切ですが、導入液は必ずしも取り入れなければならない、というわけではありません。

重要なのは、“お肌をしっかりと保湿すること”。
例えば、化粧水をつける時の一手間で、お肌に十分な潤いを与えることは可能なのです。

こちらについては、4章にて詳しく解説していきます。

3-6.美容液

美容液

美容液にはさまざまなタイプがあります。
乾燥やシワ、シミなど肌の悩みに応じて選ぶことが大切です。
肌悩みの緩和のほかにも、肌を整える役割があります。

3-7.オイル

オイルは、女性が抱える肌の悩みを解決してくれるさまざまな効果があります。
40代以降の女性にとっては、重宝するアイテムといえるでしょう。
導入液として化粧水の前に使ったり、化粧水・クリームの後につけることで乾燥を防ぐ役割もあります。

3-8.オールインワンゲル

特に、朝の忙しい時間などに役立つのがオールインワンゲル。
化粧水から乳液など、スキンケアに必要な成分が一つに詰まったアイテムです。

スキンケアでの工程において、様々なアイテムを使用することにより、何度も肌に触れることになります。
肌は、何度も触れることにより摩擦が生じるため、その行為がダメージになることもあります。

時短だけでなく、ゲル状のため、その厚みで肌への摩擦を防ぐことができるという点もメリットといえます。

デメリットとしては、全ての成分が一つに入っているため、一つ一つの効果が弱い傾向があります。また、肌は季節やその日によって調子が異なるため、その時の状態に合わせにくいという点もあります。

そういった場合は、例えば、もう少し潤いを足したい場合には化粧水をプラスするなど、合わせ技で使用するという方法もあります。

4.スキンケアを“自分を丁寧に扱う時間”に

スキンケア

これらのように、一つのアイテムをとっても、何種類ものタイプがあります。

しかし大事なのは、「アイテムを全て揃えなければ…」「このブランドでなければ…」という、外側にあるものにフォーカスするということではありません。

何より大切なのは、中心である自分自身に向き合うということ。

毎日のスキンケアの時間を、“自分で自分を労わるケアの時間”と捉えるだけで、自分自身に向ける意識も変化していきます。

結果的にその意識こそが、よりみずみずしいお肌を作ることに繋がるのです。

ここでは、そのためのコツをご紹介していきます。

4-1.洗顔タイムをご自愛タイムに

洗顔をする女性

いつもの洗顔を少しだけ丁寧にステップを踏むだけで、ご自愛タイムに変わっていきます。

より丁寧な洗顔のポイントとしては、洗顔料をしっかりと泡立てることです。
泡がクッションとなり、肌の摩擦を防ぐことができます。

濃密な泡を作り、古くなった角質や皮脂、毛穴の汚れをしっかり落とすことを意識しましょう。

また、力加減も重要です。

決してゴシゴシと力強く肌に直接触れるのではなく、泡をクッションにしながら肌が動かないように優しく洗いましょう。

この時、一番皮脂が多いTゾーン、それから皮脂汚れの少ない額を、最後に目や口を洗います。特に毛穴汚れが出やすい鼻は、指の腹で丁寧に洗顔しましょう。

すすぎの際には、30〜34℃のぬるま湯で泡を溶かすことを意識しながら丁寧に洗い流します。特に、フェイスラインや髪の生え際に泡が残りやすいため、濯ぎ残しがないように注意しましょう。

洗顔後は、清潔なタオルを用意し、肌を擦らないように、優しく拭き取りましょう。

これらのステップで、より化粧水が浸透しやすくなります。

4-2.化粧水タイムをリラックス時間に

いつもの化粧水の工程を少しだけ丁寧に過ごすことで、リラックス効果にも繋がります。

前章でも触れた導入液の代用法にも繋がるお話になりますが、多くのアイテムに頼らなくても、ほんの一手間加えることで、化粧水1本で十分な潤いを与えることが可能です。

4-2-1.手のひらの温かさを感じる

手のひらの温かさを感じる

丁寧な洗顔の後は、丁寧な保湿の時間をとることも大切です。

化粧水をより浸透させるためには、顔につける前に、一度手のひらの熱で少し温めてから使用するようにしましょう。

肌は、冷えると血管が収縮することで、細胞の働きが低下します。よって、化粧水の浸透率も下がってしまうことに。パッティング前のこの一手間が、よりみずみずしいお肌を演出する大事なポイントです。

また、パッティングのしすぎには気をつけましょう。その摩擦によりお肌の表面が傷つき、バリア機能が弱まってしまいます。

化粧水を全体になじませたら、最後に両手で優しく軽いタッチでハンドプレスをするようにしましょう。手のひらの温かさにより、血行促進やリラックス効果も期待できます。

4-2-2.事前に体を温める

蒸しタオル

化粧水の浸透率を上げるには、事前に体を温めておくことも大切です。血行が促進されることで、美容成分がより効果的にお肌に浸透していきます。

夜は、38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かり、体を温めましょう。温まったお肌は、美容成分をしっかりと吸収しやすくなっています。

また朝は、蒸しタオルを顔にのせて温めるだけでも浸透率が上がります。

蒸しタオルは水で濡らし、ラップに包んでから、500〜600Wの電子レンジで30〜60秒温めましょう。直後はとても熱くなっているので、やけどを防ぐために少し時間を置いてから取り出すようにしましょう。

蒸しタオルを取り出したら、3分ほどお顔に置いて、冷め切る前にはずしましょう。直後は肌が乾燥しやすい状態ですので、すぐに化粧水のステップに移りましょう。

4-2-3.化粧水はたっぷり多めに

化粧水をつける時は、もったいないからといって少量しかつけないということは、返ってお肌のコンディションの低下を招きます。

手のひらで温めた化粧水を1回つけた後、それでもまだ肌のつっぱりを感じる場合には、同じく手のひらで温めながら丁寧に2回・3回と重ねることで、十分な潤いを与えることができます。

4-2-4.オイルまたはクリームで仕上げる

スキンケアの最後には、必ずオイルやクリームなどでしっかりと蓋をしましょう。たっぷりの化粧水をつけても、そのまま放っておけば水分が蒸発してしまいます。

この蒸発を食い止めるのがオイルやクリームの油分です。
たっぷりの化粧水をつけた後は時間を置かずに、すぐにこのステップに移りましょう。

6.年齢を重ねても「今の私が最高」と感じるということ

セルフケアをする女性

20代の頃の写真をみて、「この頃は肌がキレイだった」と思うことってありますよね。

筆者も写真を見てため息をつくことがあったのですが、年齢を重ねる度に肌トラブルに悩むことが多くなったことをきっかけに、新しい趣味を見つけることができました。

それは、「自分磨き」です。

今回のようにスキンケアの順番を知ることで、スキンケアの見直しを行うことができます。その結果、毎日少しずつ肌と向き合う時間を持つようになり、その時間が楽しみになったのです。

自分自身が「今の私が最高!」と思えるように、無理せずマイペースに自分磨きを楽しみます。

みなさんも、一緒に「自分磨き」をはじめませんか?

この記事の監修は 医師 桐村里紗先生

【医師/総合監修医】桐村 里紗
医師

桐村 里紗

総合監修医

・内科医・認定産業医
・tenrai株式会社代表取締役医師
・東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 道徳感情数理工学講座 共同研究員
・日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属

愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。

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著作・監修一覧

  • ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
  • ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
  • ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
  • ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
  • ・「解抗免力」(講談社)
  • ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)

ほか

廣江 好子

【ライター】

美容・健康ライター。
ダイエッター歴○十年から脱却した、美を愛するアラフォー健康オタク。
趣味は料理と筋トレ。

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