毎日楽しく実践できるトレンドヘルスケア3選
こんにちは。
医師で予防医療スペシャリストの桐村里紗です。
ヘルシー&ビューティーは、1日にして成らずと言います。
自分のためにも地球のためにもなることを毎日続けるには、ガマンや罪悪感は禁物。
美味しい、嬉しい、そして、気軽で、ファッショナブルでもあることも大切かもしれません。
今日は、アメリカの西海岸でも高感度な女性たちに人気のヘルスケアトレンドの中から、私たちも気軽に実践しやすいものをご紹介しましょう。
目次
1.スーパーフードラテ
まず、1つ目は、スーパーフードラテです。
コーヒーの代わりに、健康に嬉しいスーパーフードのパウダーを使ったヘルシーラテです。
コーヒーチェーンの変わり種ラテといえば、牛乳にクリーム、砂糖、シロップたっぷりのギルティなものをイメージしますが、これはその真逆。
見た目にもおしゃれ感がありますが、ヘルシーで、かつ美味しい。
人にも地球にも健康的とは言えない、一般的な牛乳や砂糖を使わず、ヘルシーなものにスイッチしています。
1-1.スーパーフードのパウダーを活用
ラテに使うスーパーフードは、ターメリックやヘンプチャコール(麻炭)、マカ、オーガニックの抹茶、スピルリナやクロレラなどの藻、などのパウダー。
腸や肝臓のデトックスをサポートしたり、マルチな栄養素を含んでいたり、高い抗酸化力があったりといずれもスーパー!
これらを、自分のニーズに応じてセレクトします。
スーパーフードのさまざまな恩恵を受けたいけれど、使い方がわからないという人にはぴったりです。
最近は日本でもスーパーフードラテを提供するカフェが増えてきて、最近二拠点生活をしている私の生活圏で、東京だけではなく、鳥取のカフェでも見かけるほどです。
1-2.プラントベースミルクが基本
環境負荷が大きい牛乳の代わりに、スーパーフードラテはプラントベースミルクを使うのが一般的です。
ソイミルクやアーモンドミルク、ヘンプミルクなどの選択ができます。
女性に嬉しいソイミルクは、大豆イソフラボンが含まれ、腸内のエクオール産生菌によってエクオールに転換されることで、女性ホルモンのゆらぎをサポートしてくれます。
アーモンドミルクは、ビタミンEが豊富で、細胞や皮脂の酸化を防いでくれます。
麻の実由来のヘンプミルクは、オメガ3系脂肪酸がバランスよく含まれている上に、半分以上がタンパク質という優れものです。
1-3.砂糖の代わりの甘味に注意
砂糖が使われている場合は、入れるのを断るか減らす勇気を。
その代わりに、アガベシロップが使われていることが多いのですが、こちらも注意したいポイントです。
アガベシロップは、血糖値を上げないことで「ヘルシーな甘味料」とされてきましたが、実は、中性脂肪を高めて動脈硬化や脂肪肝を促進することがわかっています。
アガベシロップは、80%が果糖なので砂糖と同じくとりすぎには注意したいところです。
▼アガベシロップは肥満の元?砂糖よりも危険な果糖を控えるべき理由【医師解説】
https://wellmethod.jp/agave-syrup/
日本の場合、甘味に甘酒が使われていることもあります。
この場合も、発酵食品であり栄養価が高い代わりに、血糖値を上げやすいブドウ糖が含まれているので、血糖値が上がりやすい人は注意したいポイントです。
血糖値や中性脂肪を上げず、腸内細菌が喜ぶオリゴ糖やカロリーゼロの自然派甘味料・羅漢果糖などであれば理想的ですが、今のところ、これらを使ったカフェには出会いません。
1-4.スムージー用のブレンダーがおすすめ
理想的なものを作ろうと思えば、自作するのが一番です。
最近では、1人スムージー用の小型ブレンダーがあります。
スーパーフードのパウダーを十分に混ぜるためにも、クリーミーに泡立てるためにも、このブレンダーはあった方が満足度が増します。
基本的には水を加えず、プラントベースミルクとスーパーフードパウダー、それから甘味料を混ぜるだけ。
とてもお手軽に始められますし、自宅で使わずに余っているスーパーフードパウダーの消費にぴったりです。
2.CBDプロダクツ
世界的なヘルスケアトレンドになっているのがCBDです。
ヘルスケア商品を置いてあるショップやカフェ、アパレルショップなどでも、CBDプロダクツを見かけるようになりました。
CBDのバームやクリーム、オイル、化粧品、サプリメント、CBD入りチョコレートやグミなど様々な商品の展開があります。
スーパーフードラテの中に、CBDオイルをオプションで加えるカフェもあります。
最近では、CBDを扱う医療機関も増えて、ホリスティック医療として注目されています。
CBD・カンナビジオールは、大麻草に含まれる多くの化合物の一種です。
いわゆる、植物の生理活性物質・ファイトケミカルのひとつです。
人の生体には、内因性カンナビノイドシステム (ECS) と呼ばれる、ホメオスターシス・恒常性を維持するシステムが元々備わっています。
心身のバランスを維持する司令塔のような役割で、これが乱れると、心身の全てのバランスが崩れて健康が維持できません。
これをサポートするのが、植物に含まれるCBDです。
大麻草には、様々な生理活性物質が複数含まれていますが、そのうち、中枢に作用する「THC:テトラヒドロカンナビノール」が含まれているものは、日本では違法になります。
日本で販売できるものは、THCフリーであることが絶対条件ですが、輸入品の中には残留しているものが紛れている場合もあるので注意が必要です。
また、CBD製品の品質や成分も様々です。
詳しい選び方は、以下の記事をご参考に。
▼【医師解説】ヘルスケア分野で注目の「CBD」の可能性と効果効能
3.インナー肌ケア「ニュートリコスメティクス」に注目
ストレス状況下が長引いているこの数年、世界的に人々が自分の身体をより注意深く観察し、ケアする傾向にあり、表面的なケアよりも内側からのケアへの意識が高まっているようです。
サラ・ジェシカパーカーなど、自然な老化のプロセスを受け入れて楽しむことを公表しているハリウッドスターも増えてきましたが、それでもできることはしたい! 若々しく美しい肌を保ちたい! と願う女性たちは、健康的に年を重ねるためにインナーケアを取り入れ始めているようです。
髪の毛や肌を健康に保つために、ビタミン類、ミネラル類やオメガ3系脂肪酸を食事やサプリメントで取り入れたり、真皮のハリを保つためのコラーゲンパウダーや角質の保湿力のための飲むセラミドなど、見た目の美しさを保つためにも、様々な栄養素をとり入れることが役立ちます。
肌のための栄養素のことを「ニュートリコスメティクス」と言います。
ニュートリション=栄養、コスメティクス=化粧品を合わせた造語で、お肌のための栄養化粧品というわけです。
ニュートリコスメティクスとは皮膚や髪、爪などの美容、健康増進を目的とした栄養素を含有するサプリメント、食品、飲料など、口から摂取する健康補助食品の総称です。
4.「WELLMETHODニュートリコスメ」
WELLMETHODも、女性の肌を内側から輝かせるために「WELLMETHODニュートリコスメ」をつくっています。
「WELLMETHODニュートリコスメ」は、潤いとバリアのためのこんにゃく由来グルコシルセラミド、輝きのためのβ-クリプトキサンチンをはじめ、肌に必要なビタミン類、コエンザイム Q10、ショウガエキスを内側から補うことができる、飲む美容液発想のサプリメントです。
セラミドは、こんにゃくをつくる時に捨てられてしまう廃棄素材から。βクリプトキサンチンは、みかんジュースを絞った後に残ってしまう残りかすから生まれています。
捨てられるはずの素材を、さらに価値の高いものにして活用することを「アップサイクル」と言います。
アップサイクル製品を選ぶことで、廃棄物問題にも貢献することができます。
最近、様々なファッション誌でも、地球に優しい製品やSDGs(持続可能な開発目標)の特集を見かけます。
地球に優しくない行動は、むしろ格好悪いしお洒落じゃない! というムードが、高感度なアメリカ西海岸やヨーロッパを中心に高まっています。
自分も嬉しい行動は、地球にも嬉しい。
そんな当たり前が拡がっていくと、もっと世界は良くなるのだと思います。
この記事の執筆は 医師 桐村里紗先生

桐村 里紗
総合監修医
・内科医・認定産業医
・tenrai株式会社代表取締役医師
・東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 道徳感情数理工学講座 共同研究員
・日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属
愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。
- 新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)』
- tenrai株式会社
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著作・監修一覧
- ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
- ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
- ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
- ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
- ・「解抗免力」(講談社)
- ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)
ほか