こんにちは、WELLMETHODライターの廣江です。 

みなさまは、膣カンジダという言葉を聞いたことがありますか。

「デリケートゾーン(外陰部)がかゆい」
「おりものからいつもと違うにおいがする」

など、症状が出てから初めて膣カンジダいう病名を知るという方もいるかもしれません。

実は筆者自身も社会人になりたての頃、急にデリケートゾーンが痒くなり、おりものが白くなったことがありました。インターネットで検索した結果、カンジダかも? と不安になり、居てもたってもいられず、婦人科を受診した経験があります。

膣カンジダは5人に1人の女性が経験するといわれている、比較的メジャーな疾患です。

膣カンジダにかかると「痒い」「集中できない」「おりものの臭いが変で気になる」などと不快な症状が現れ、そのたびに気持ちも落ち込みぎみなりがちです。

場所がデリケートな部分であるため、周囲にも気軽に相談できず、一人悶々と悩みをかかえる女性も少なくありません。

カンジダ菌自体は、健康な人にも存在する常在菌のため、すべての女性がかかる可能性のある病気です。また、一度発症して治っても再発する可能性もあります。 

そんな膣カンジダにならないためには予防が肝心です。今回は膣カンジダを防ぐための生活習慣での気をつけたいポイントについてご紹介します。 

1.膣カンジダとは

デリケートゾーン

膣カンジダとは、カンジダ菌が膣の中で異常に増えすぎたために起こる膣炎のことです。

このカンジダ菌自体は常在菌であり、皮膚や口の中、粘膜、腸などの消化管など健康な人の体のあらゆる場所に存在します。

ストレスや疲れなどで体の抵抗力が落ちることで膣カンジダを起こすこともあり、女性の約20%つまり5人に1人は膣カンジダを経験するといわれているほど身近な病気です。

1-1.主な症状

膣カンジダの主な症状は、「膣または膣周辺のかゆみ」や「カッテージチーズ(酒粕)状のおりもの」です。他にも、以下のような症状が出るといわれています。

・強いかゆみ(外陰部・膣または膣周辺)
・おりものの変化(粘性がある、カッテージチーズ(または酒粕)状にみえる)
・膣がヒリヒリするもしくは熱感など刺激を感じる
・膣周辺の発疹や発赤
・排尿痛
・性交渉のときに痛みを感じる

2.どうして膣カンジダになるの?

膣カンジダは、もともと体に常在するカンジダ菌が異常に増殖することで発症します。
膣内は、乳酸菌の一種であるデーデルライン桿菌という常在菌が守っているのが健康な状態です。
乳酸を分泌するため、健康なおりものは、ちょっと酸っぱい臭いがします。

デーデルライン桿菌が多ければ、カンジダ菌は増えることができませんが、免疫が弱るなどして、デーデルライン桿菌が減少することで、カンジダ菌が増えてしまいます。

本来、常在菌の一つであるカンジダ菌は、健康で免疫力の高い人に対しては、健康上の被害を与えることはほぼありません。しかし、日常生活でのちょっとした体や生活の変化により、健康な人であってもカンジダ菌が増殖し、膣カンジダになることがあります。

2-1.原因その① 過度なストレス・疲労・服装・持病など

ストレス

「疲れがたまる」「ストレスを感じることが多い」と思う日はありませんか。

そんな日常の疲労の蓄積や、過度なストレス、風邪などによる体力の低下は、体の免疫機能を低下させ、カンジダ菌が増殖する原因になります。

他にも、生理前などの女性ホルモンの変化、抗生物質の使用の有無、ムレやすい環境をつくる服装(きつい下着など)、妊娠や出産、糖尿病などの持病、ビデによる洗浄のし過ぎなどは、デーデルライン桿菌を弱らせることでカンジダ菌の異常増殖につながり、膣カンジダが起こりやすくなるといわれています。

2-2.原因その② 食生活による影響

砂糖たっぷりのクッキー

カンジダ菌の増殖は食生活も影響しているといわれています。

特に「糖質」はカンジダ菌を増殖させやすく、砂糖たっぷりの甘いものや炭水化物の摂り過ぎはリスクになります。

これらの摂り過ぎは、腸管の中でカンジダを増やすだけでなく、血糖値が上がりやすい体質の人で、尿に糖が排泄されると、膣カンジダのリスクにもなります。糖尿病の持病が指摘されていない人でも、血糖値が急上昇することで尿糖が排泄されることもあるため注意が必要です。

1.糖質

糖質はカンジダ菌を増殖させる栄養素の一つです。

とくに糖質の分解物である“単糖”は体に存在するカンジダ菌を勢いよく増殖させ、病原性を高めやすく、カンジダ菌による体のトラブルを起こしやすくするといわれています。

また、糖質の中でもっともポピュラーなブドウ糖や二糖類に関してもカンジダ菌の病原性を高めやすくするといわれています。

腸管カンジダでは、糖質はカンジダ菌の直接の栄養になります。
膣カンジダの場合は、血糖値が上がりやすい体質の人(糖尿病や食後高血糖がある人など)で、尿に糖が混じることで、膣のカンジダ菌も増えることになります。

3.膣カンジダを予防する日常生活のポイント

カンジダ菌は常在菌であるため、体から完全に排除するということはできません。

無理に排除しようとすると、常在菌バランスが崩れ、他の体のトラブルの元になることもあります。そのため、膣カンジダを防ぐためには、ストレスや疲労を溜めない体づくりはもとより、食生活や日常生活での工夫がポイントとなります。

カンジダ菌と上手に付き合うにはどのような点について気を付けていけば良いのでしょうか。

3-1.食生活の改善 

カンジダ菌を増やさず、病原性を低下させたままにするためには食生活からのアプローチが大切です。カンジダ菌が増殖しやすい食べ物はなるべく控え、病原性を低下させる食材を食生活に取り入れてみましょう。

1.糖質の摂りすぎを防ぐ

蜂蜜

カンジダ菌が増殖する主な原因の一つが“糖質”です。糖質は体のエネルギー源になる一方で、ブドウ糖、ショ糖、麦芽糖、またこれらを含む砂糖や黒糖、蜂蜜などは、血糖値を上げやすく、尿に糖が混じるとカンジダ菌が増える傾向にあるため、過剰に摂りすぎないよう心がけましょう。

2.バランスのとれた食生活をする

タンパク質

膣内の常在細菌であるデーデルライン桿菌が弱り、カンジダ菌が繁殖する場合、免疫機能が低下していることがしばしばあります。

免疫力を維持するには、糖質に偏らず、タンパク質やビタミン・ミネラルをバランスよく含む食生活が大切です。

免疫細胞が病原菌と戦う免疫物質は、タンパク質が原材料になります。
ビタミンCやビタミンDは、免疫機能に不可欠なビタミンですし、鉄や亜鉛も免疫反応に欠かせないミネラルです。

3.腸内環境を改善する

免疫機能を維持・向上するためには、腸内環境を良好に保つことがとても重要です。
ある種の乳酸菌やビフィズス菌は、免疫細胞が病原菌と戦う力を維持します。

「〇〇菌を摂りましょう」という話ではなく、腸内環境全体を良好に維持することが最も大切です。
そのため、以前から繰り返し繰り返しお伝えしている、有用菌自体を含むプロバイオティクス食品、腸内の有用菌を育むエサになるプレバイオティクス食品、併せてシンバイオティクス食品をしっかりと日常的に摂取することをお勧めします。

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3-2.日常生活の改善

膣カンジダを防ぐためには、日常生活でも感染しないように工夫をすることが大切です。

とくにカンジダ菌は高温多湿とよばれる温かい場所や湿気を好むため、蒸れやすいデリケートゾーンはカンジダ菌による感染が起こりやすい場所です。そのため、高温多湿化させず、カンジダ菌を繁殖させない環境づくりがポイントになります。

1.素材が綿(コットン)の下着を使用しましょう

綿

デリケートゾーンは常に下着と接しているため温度・湿度が高くカンジダ菌の増殖には好条件の場所です。

カンジダ菌の増殖を抑えるためにも通気性のいい綿(コットン)が使用されている下着を選びましょう。とくに夏場は汗をかきやすいので要注意です。汗をかいたらこまめに下着を交換するなど工夫をしましょう。

2.ゆったりした服装を意識しましょう

細身のファッションや体を締め付けるような服装は、汗をかきやすく蒸れの原因になります。

タイツやストッキングを使用する場合も注意が必要です。膣カンジダを防ぐためにも、ゆったりした服装を心がけましょう。素材もできるだけ綿が使用されているものがおすすめです。

3.生理ナプキンやおりものシートはこまめに取り換えましょう

生理のナプキンやおりものシートは粘液や血を吸水してくれる一方、長時間つけことで高温多湿になりやすいです。そのため、汚れたらこまめに交換するように意識しましょう。

4.排尿・排便の際は前から後ろに拭くようにしましょう

排尿や排便後、トイレットペーパーでデリケートゾーン~肛門部を拭く際は、前から後ろに向かって拭くようにしましょう。拭く方向が逆になると腸管からのカンジダ菌が膣にうつる可能性があるので、注意が必要です。

5.ビデはNG。デリケートゾーンは完全に乾かしましょう

シャワー

膣カンジダになりたくないからといって膣内を日常的にビデで洗うのはNGです。

膣内は常にデーデルライン桿菌を中心とした常在菌がバランスを保ち存在しています。
膣内をビデで洗い流すことで、膣内の常在菌バランスが崩れ、炎症などのトラブルを起こすことがあります。

シャワーや入浴後は、完全にデリケートゾーンを乾かしましょう。また、タオルなどを介してカンジダ菌が感染することもあるので、タオルや下着は毎日清潔なものを使用するように心がけましょう。

4.カンジダ菌と上手に付き合い、膣カンジダを防ぎましょう

カンジダ菌は体から完全になくすことはできません。
そのため、膣カンジダにならないために、私たちはこれからも上手に付き合っていくことが大切です。

筆者自身もそうですが、40~50代の女性は家庭・仕事・育児・介護と忙しく、多少の疲れやストレスがあっても無理して頑張りがちですよね。

だからこそ、日頃の生活習慣や食生活を少しだけ見直し、普段からカンジダ菌を増やない・病原性を高めない・体の免疫機能を低下させないように意識して生活することが大切です。

これからも輝く毎日が送れるように、ご自身の体ファーストでいてあげましょう。

監修:内科医 桐村里紗

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廣江 好子

【ライター】

美容・健康ライター。
ダイエッター歴○十年から脱却した、美を愛するアラフォー健康オタク。
趣味は料理と筋トレ。

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医師

桐村 里紗

【総合監修医】
tenrai株式会社代表取締役医師
愛媛大学医学部医学科卒。
臨床現場において、生活習慣病から在宅医療、分子栄養療法やバイオロジカル医療を用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。「ヘルスケアは、カルチャーへ」というコンセプトを掲げ、ヘルスケアの「意味」を再定義し、様々なメディアでの発信やプロダクト監修を行っている。
ニオイ評論家としてフジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」などメディア出演多数。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~口臭と体臭の化学』(光文社新書)ほか多数。

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