【医師直伝】夜の小腹にベジチップス:ケール・きのこ・ゴボウ|腸活レシピ⑨
皆さま、こんにちは。
医師で予防医療のスペシャリスト・桐村里紗です。
「普段何食べてるの?」というご質問を良く頂くことから、私自身が普段作っている“シンバイオティクス料理”とレシピをご紹介します。
今日は、どうしても夜におやつが食べたいという衝動に駆られる人に、その場であっという間に作れて、すぐに美味しいベジチップスをご紹介します。
目次
1.夜の小腹にヘルシースナッキング「ベジチップス」
おすすめは、簡単に市販のようにカリッと仕上がるケールチップス。
うま味たっぷりで美味しくお勧めなのは、しいたけ。
食物繊維がしっかり摂れてお腹も膨れるのは、ゴボウ。
ヘルシースナッキングしましょう。
1-1.ベジチップスの材料
1.ケール(フリルタイプ):1袋
2.しいたけ:1パック
3.ゴボウ:1本
など
4.オリーブオイル:1回し
5.塩:少々
6.香辛料:お好みで
野菜は、冷蔵庫のありモノでOKです。
少ししんなりしてしまった葉物野菜も、焼いてしまえばパリッとよみがえりますので、捨てる前にチップスにしてしまいましょう。
材料の分量は、あくまでも目安です。
ご自宅のオーブンやトースターに乗るだけが目安ですが、案外、一瞬で食べられてしまいます。
塩は、沖縄の雪塩やぬちまーすなどの海塩のパウダータイプのものが馴染みやすくお勧めです。
カレーパウダーやガーリックパウダー、クミンなどのスパイスをお好みで。スパイスもパウダータイプがなじみやすいです。
1-2.作り方
1.ケールは、食べやすい大きさにざっくりと切る
軸は除く
2.しいたけは、1mmくらいを目安にできるだけ薄く切る
軸は、石づきをのぞき、繊維に沿って薄く切る
3.ゴボウは、スライサーで薄くスライスする
4.ボウルに野菜を入れ、オリーブオイルをひと回しする
5.オイルと野菜を和える
6.塩はごく少量をふり、和える
7.お好みで香辛料を少々ふり、和える
8.クッキングシートを引いて、重ならないように天板に並べる
9.ケールの場合
オーブン:150度に余熱し、10~15分。
トースター:1200wで3分程度。
焦げないように様子を見ながら時間を調整する。
10.しいたけやゴボウの場合
オーブン:20分程度 トースター:5分程度
11.お皿に盛り付けてできあがり。
乾燥剤を入れ密閉したら、数日は持ちますが、出来立てを食べるのが最も美味しいです。
ケールは、パリッと。スパイスをきかせても美味しいです。
きのこには旨味がありますから、塩だけがお勧めです。
私のランキングでは、しいたけがNo.1ですが、舞茸も香りが高く美味しいですよ。
2.ヘルシースナッキングで食物繊維を補給しよう
スナックというと、アンヘルシーなイメージが付きまといますが、こんな風に自分で作るベジチップスは、糖質も少なくオイルや塩の種類にも配慮できる上に、腸内細菌が喜ぶ食物繊維の補給元として、むしろ積極的に食べたいくらいのヘルシースナッキングです。
厚生労働省は、食物繊維の1日の摂取目標量を女性18g以上、男性21g以上としていますが、実際には、20~40代では、7gほど足りていません。
2-1.ケールの場合
100gあたりの食物繊維:3.7g(水溶性:0.5g、非水溶性:3.2g)
1パックが約100gとして、軸を取り除くとすると、不足分の半分弱が摂れる計算になります。
2-2.しいたけ(原木、生)の場合
100gあたりの食物繊維:5.5g(水溶性:0.4g、非水溶性:5.1g)
しいたけ1個の(石づきなし)を約25gとすると、1パック6個を使うと、食物繊維7g以上になります。
2-3.ごぼうの場合
100gあたり食物繊維:5.7g(水溶性:2.3g、非水溶性:3.4g)
1本分150g程度食べると、7g以上摂取できます。
3.夜のおやつには糖質の少ない野菜を
カボチャやサツマイモ、ジャガイモなども美味しいのですが、夜のおやつにするのであれば、糖質が多いのが気になります。
血糖値を上げてしまうと、睡眠時に体を修復する成長ホルモンの分泌をジャマしますし、睡眠の質が悪くなります。
糖質の少ない野菜を選ぶのがおすすめです。
糖質の多い野菜は、昼間のおやつにしましょう。
4.少量のオイルは栄養素の吸収を助ける
オイルのカロリーも気になる方がいらっしゃるかも知れませんね。
緑黄色野菜のβカロテンの吸収をよくするには、少々のオイルが必要です。
表面に軽くコーティングするだけなので、少量で十分です。
ひと回し、小さじ1杯程度であれば、カロリーは40kcal弱です。
燃焼がよく脂肪になりにくいMCTオイル(中鎖脂肪酸)を使いたいところですが、140度以上に加熱すると焦げやすいため、オーブン調理には向かないのです。
美味しさも加味すると、オリーブオイル少々が妥当な線ではないかと思います。
おやつはアンヘルシーというイメージを払拭するのが、ベジチップス。
和えて焼くだけですぐにできるので、本当に簡単です。
夜の小腹には、ぜひベジチップスでヘルシースナッキングを。
この記事の執筆は 医師 桐村里紗先生

桐村 里紗
総合監修医
・内科医・認定産業医
・tenrai株式会社代表取締役医師
・東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 道徳感情数理工学講座 共同研究員
・日本内科学会・日本糖尿病学会・日本抗加齢医学会所属
愛媛大学医学部医学科卒。
皮膚科、糖尿病代謝内分泌科を経て、生活習慣病から在宅医療、分子整合栄養療法やバイオロジカル医療、常在細菌学などを用いた予防医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。
監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。
現在は、執筆、メディア、講演活動などでヘルスケア情報発信やプロダクト監修を行っている。
フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演。その他「とくダネ!」などメディア出演多数。
- 新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)』
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著作・監修一覧
- ・新刊『腸と森の「土」を育てるーー微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)
- ・『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
- ・「美女のステージ」 (光文社・美人時間ブック)
- ・「30代からのシンプル・ダイエット」(マガジンハウス)
- ・「解抗免力」(講談社)
- ・「冷え性ガールのあたため毎日」(泰文堂)
ほか